きっかけはエルサルバドルの日本料理屋
豚以外のしょうが焼きを食べてみたい。
そう思ったきっかけは、世界一周旅行中の妻がエルサルバドルという国(メキシコのすこし南)で行った日本料理屋にある。
長い海外旅行で日本の味が恋しくなっていた妻は豚のしょうが焼きを食べたが、その店では牛・鶏・ラムも選べたそうだ。
それを聞いて「そういえば豚肉以外のしょうが焼きって何でないんだ?」と思った。
例えばトンカツであれば、牛カツ・チキンカツと展開されているし、牛丼屋では豚や鶏も丼になっている。
なのにしょうが焼きの場合、特許でもあるかのように「豚の」しか聞いたことがない。
遠いエルサルバドルの地でメニューになっているのだから、豚以外のしょうが焼きもきっとおいしいのだろう。
どんな味になるのか、作って食べてみたい。
エルサルバドルからの逆輸入だ。
鶏のしょうが焼きもおいしい
まずは鶏のしょうが焼きから食べてみると、
鶏の照り焼きにしょうがの風味を加えたような味が、肉にしっかりしみ込んでいておいしい。
豚のしょうが焼きはガツガツ肉をかむ感じだったのに対して、鶏の場合はもっとやわらかくてジューシー。そこからあふれるお肉のうまみと、しょうが焼きの味がよく合わさっている。
そのおいしさは、何で今までなかったんだ?と思うほど。
先ほど豚のしょうが焼きに「お前こそが」と言ったばっかりだったけど、あれは撤回。鶏も立派なしょうが焼きだよ。
鶏と豚どちらもおいしいので、今日のおかずをどっちにするかは好みや気分次第。しょうが焼きの両A面シングルだ。
おいしさ :★★★★★
しょうが焼き度 :★★★★★
ジューシーさ :★★★★★
牛のしょうが焼きはおいしい焼き肉
つづいて牛のしょうが焼きを食べてみると、
しょうが焼きを食べたつもりが、口の中に広がったのはおいしい焼き肉の味で笑ってしまった。
牛肉の存在感がつよく、噛むとあふれる肉汁に「オレは焼き肉だ」という強い意思を感じる。
さらにこちらのレシピを見てみたら、焼き肉のタレに入っているもののうち半分以上はしょうが焼きと同じ。
しょうが焼き | 焼き肉 | |
しょうが | ○ | ○ |
しょうゆ | ○ | ○ |
酒 | ○ | ○ |
みりん | ○ | ○ |
砂糖 | ○ | ○ |
ニンニク | ✕ | ○ |
ごま油 | ✕ | ○ |
すりごま | ✕ | ○ |
タレの面からも、牛のしょうが焼きはほぼ焼き肉ということが分かった。
おいしさ :★★★★★
しょうが焼き度 :☆☆☆☆☆
焼き肉度 :★★★★★
ラムをおいしく食べるにはみんなの力が必要
一方でラムは、最初こそしょうが焼きの味がしたものの、後半に独特のクセが追いかけてきた。
牛肉と同じく存在感は強いが、苦手な人も多そうだ。
そういえばラムの場合、ジンギスカンだともっとクセが消されておいしいよなと思いこちらのレシピを参照したところ、ジンギスカンのタレにはしょうが焼きよりいろいろなものが入っていた。
しょうが焼き | ジンギスカン | |
しょうが | ○ | ○ |
しょうゆ | ○ | ○ |
酒 | ○ | ○ |
みりん | ○ | ✕ |
砂糖 | ○ | ✕ |
りんご | ✕ | ○ |
玉ねぎ | ✕ | ○ |
ニンニク | ✕ | ○ |
酢 | ✕ | ○ |
はちみつ | ✕ | ○ |
ラムをおいしく食べるにはしょうが焼きでは弱く、もっとたくさんの力が必要だったのだ。
おいしさ :★☆☆☆☆
しょうが焼き度 :★★☆☆☆
クセの強さ :★★★★★