特集 2023年7月15日

名古屋の名鉄百貨店前がイスタンブールに激似~妻からの海外写真を日本で再現し続けて

こんにちは、編集部 石川です。

毎月1回、当サイトのライターに専門分野や得意分野の話を聞いています。今回は、奥様が世界一周旅行に行っている高瀬さん。聞き手は石川です。

インターネットにラブとコメディを振りまく、たのしいよみものサイトです。

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1984年岐阜県生まれ。変な設定や工作を用意して、その中でみんなでふざけてもらえるような遊びを日々考えています。嫁が世界一周旅行中。
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あまりいないタイプの専門家

石川:ライターさんに専門分野の話を聞くコーナーです。

高瀬:僕は「妻が世界一周旅行中」の専門家として呼ばれたんですか?そんなことあります?

石川:あるんですよそれが

このあとご紹介しますが、奥様の旅先の写真と似た写真を載せるTwitterアカウントを持っていたり、旅先の料理を日本で作って食べて追いかけたり。
単に奥さんが旅行に行ってるわけではなくて、「奥さんが旅行に行っているという活動」をされているということで。

高瀬:なんとか専門家になりましたかね。

石川:言ってしまえば他人の旅行なんですけど、そうやって積極的に楽しんでいく高瀬さんのエンジョイ力が、ある意味クリエイティビティなのではないかと思って。専門家ですよもう。いま世界一周のどのくらいですか?

高瀬:2019年の2月に妻が出発して1年4カ月、翌年5月くらいに帰るという予定だったんですけど、途中でコロナが来ちゃって。各国で国境を閉め始めてるという状況になって。

石川:危ない危ない。

高瀬:なんとか日本にギリギリ緊急帰国しました。で、あと2ヶ月ぶんの旅程が残ってるので、3年間待って今年の4月から再開しました。いま中米のニカラグアというところにいます。メキシコの4つぐらい南の国です。

石川:中米の細くなってるところ?

高瀬:そうです。パナマのちょっと上ぐらい。

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蓮の池を見た時に「これはラー油だ!」と思って

石川:高瀬さんの活動は大きく2つありますか。

高瀬:はい、2つともTwitterの「嫁が世界一周旅行中の旦那」というアカウントで普段はやっています。ひとつは、妻が送ってくれたりSNSにアップしている写真からピックアップして、その写真と日本の風景で似てる写真を並べてアップするというものです。

 

石川:あはは、似てる。

高瀬:いきなりけっこう変化球のやつですけど、左側が妻がサハラ砂漠でモロッコで撮ったいい感じの写真。ピンクの色味とシルエットの感じがすごいチャーリーズ・エンジェルに似てるなと思って、レンタルビデオ屋さんに行って写真撮ってきました。

石川:似てるのないかな~って探したんじゃなくて、一発でピンと来たんだ。このうちの1人が高瀬さんの奥さんなんですか。

高瀬:はい。真ん中だと思うんですけど。

石川:ポージングも左右反転したらかなり近いですよ。他には?

高瀬:これとかはわかりやすいですね。

 

高瀬:ギリシャのアテネのパルテノン神殿と、多摩センターのパルテノン多摩。そもそもパルテノン神殿がモデルなのでちょっとずるい感じもしますけど。

石川:面白い。なんでこれを始めたんですか?

高瀬:世界一周に行く前に、妻が1人でインドに行ったんです。そのときに、LINEで送ってくれたインドの写真に身近で撮った似た写真で返事をするというのを一回やって。

石川:クローズドなところから始まってるんですね。

高瀬:そのときはどっちかというとスピード優先で今より雑だったんですけど。今は再現度の比重が大きくなってます。そのために千葉から多摩にわざわざ撮りに行ったりして。

石川:アングルも合わせてね。

高瀬:ここまできたら天気ももうちょっと合っててほしかった。

 

高瀬:これすごい気に入ってますね。

石川:こういうお祭りがあるんですか?

高瀬:インドのホーリー祭という、色の付いた粉をかけ合うお祭りがあって。こんなのなかなかないと思っていたんですけど、たまたまレッチリがサマソニに出ますというポスターがこんなで。

石川:これは写真見てすぐピンときたわけじゃなくて、見つけたんですね。

高瀬:普通に生活している中で、あ!って。

石川:そういうパターンもあるんだ。

高瀬:妻のインスタを見て、特徴的なやつ……これはもしかしたら似てるものがあるかもって写真をいくつか自分の中でストックしておいて、生活しながら探してます。

 

 

石川:これとかは写真見た瞬間に思い付いたんじゃないですか?

高瀬:そうですね。蓮の池を見た時に「これはラー油だ!」と思って、餃子の王将行って、一生懸命ラー油垂らして。

石川:撮ってくるだけじゃなくて、作品制作に入るパターンがあるんだ。

高瀬:そうですね。今、王将のラー油って一滴ずつポタポタ落とせる容器なんですけど、この時もうちょっとガバガバのラー油の容器で。

石川:醤油差しみたいな?

高瀬:気を抜くとドワっと出ちゃう。なかなかうまくいかなくてタレ皿を何枚かもらった記憶があります。

石川:あと、さっき見ててこれめちゃめちゃおもしろいと思ったんですよね。

 

高瀬:左はラオスの象に乗る体験で、象に指示をこう出せば象がこう動くみたいなものをまとめたボードらしいんです。その感じと。よく行ってた中華屋のメニューのホワイトボードの感じがすごい似てて。

石川:単にホワイトボードだけじゃなくてなんか面影ありますよね。

高瀬:ちょっと乱雑に書かれた感じというか。

石川:真ん中で二分割して。

 

高瀬:これはロータリーの角度とか、似てる!って思って。こういうのを見つけるとすごい嬉しいですね。

石川:作りがちょっと似てますもんね。

高瀬:いま都心から家に帰る時に総武線に乗るので小岩を通るんですけど、電車乗ってるときに見えて「似てる!」と思って、次の駅で降りて、一駅戻って撮りました。

石川:あはは、手間がかかってる。

高瀬:これとかすごい普通に似てません?イスタンブールで

 

高瀬:日本の方は名古屋駅の近くの名鉄百貨店の前。ナナちゃん人形がいるところです。

石川:あそこか!うり二つですね。

高瀬:実家が岐阜なので名古屋は馴染みがあって、トルコのほうを見た時にめちゃくちゃ名古屋じゃんと思って。帰省した時に一回名古屋で降りて撮影しました。

石川:イスタンブールの写真見て「めちゃくちゃ名古屋じゃん!」って(笑)。目ができあがってますね。

 

高瀬:これは、最初はお風呂で水出しっぱなしにして溢れさせて撮ってたんですけど、それだと勢いが足りないんです。ビクトリアの滝の勢いが出せなくて、結局、画面外で裸で風呂に入ってザバンって勢いよくやって、水を溢れさせたのを動画で録りました。

石川:これも王将と同じ、制作したパターンですね。滝感出てるな。

高瀬:ザブンと入るぐらいやらないと世界三大滝の勢いには勝てなくて。

石川:力作。

 

石川:同じ滝でも。

高瀬:これはまだ身近な範囲でスピード重視でやっていた時代の面影が残ってます。

石川:瞬発力系のやつだ。

高瀬:似てるってところだけの完成度で言うと別にそんなにですけど。

石川:コールアンドレスポンスのおもしろさというか、瞬発力で返すおもしろさはありますよね。今も奥様には返信しているんですか?

高瀬:もうしてないです。こっちのアカウントに移ってしまったので。

石川:送ってた当時はウケてました?

高瀬:ウケました、ウケました。

石川:そういうところから始まるんだよなー。これ絶対いつか記事にまとめてほしいなと思って……とかいって今ここで喋っちゃってるんですけど、読んだ方はいったん忘れていただいて(笑)、おいおい奥様が帰ってこられたらぜひまとめてください。

 

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