ファーストインプレッション型
冒頭に挙げた「我孫子」=「孫正義」は、そもそもなぜ「孫正義」に変換されるのか。
思い返してみると、静岡から上京し千代田線我孫子行きの表示を初めて見た時、読み方がわからず「孫正義」とインプットされた記憶がある。
その後、本当は何と読むんだろうと思い調べ「あびこ」と読むことも知ったが、はじめの「孫正義」が上書きされることはなく、そのまま残っていた。
それからわたしの中で「我孫子」は、ずっと「孫正義」のままである。
同じく駅名で、編集部の橋田さんは「雑司が谷」を見ると「林 雄司」に変換してしまうそうだ。
わかる…わかるぞ…!
「林 雄司」は言わずと知れたデイリーポータルZのウェブマスターであり、豊島区の町名や駅名ではない。
「林 雄司」にたどり着くまでに段階としては2段階あり、
① 「雑司」=「雄司」
② 「雄司」といえば「林 雄司」
こういった流れで最終的に「雑司が谷」=「林 雄司」にたどり着いたそうだ。
なんだこのゾワゾワ感は…
これから一生「雑司が谷」を見るたび、「林 雄司」に脳内変換されることだろう。
続いて、こちらは知人が会社で使用している鍵かけ。
これは写真を見ていただくと知人と同じように脳内変換される方も多いかもしれない。
答えは「倉庫鍵」=「高倉 健」でした!
はじめ唐突にこの話をされた時、正直「この人はいったい何を言っているんだ…」と思ったが、こうやって写真を見てみると確かに「高倉 健」に見える。
きっと高倉 健専用の鍵かけなのだ(違う)
そしてこちらはチェーンソーのカタログ。
ゲーム感覚の楽しげなモードが搭載されていた。
リズミカルなモードを搭載しております
そもそも「太枝」が何と読むかわからないので自分に馴染みのある「太鼓」に脳内変換され、「太枝モード搭載」は「太鼓モード搭載」になった。
調べたところ「太枝」は「おおえだ」と読むらしいが、それを知ったところでもはやわたしの中では100%「太鼓」である。
プロユースに最適な、優れた機能性「太鼓モード搭載」のチェーンソー。
おすすめです。
個性が強くて読みやすく変換しちゃった型
飲食店や小売店のロゴは、日本語で書かれているにも関わらずフォントの個性が強すぎて、自分なりに読みやすく変換してしまうことがある。
まずはじめはこちら。
「伝丸」という北海道ラーメンのチェーン店だが…
わたしには「伝すし」にしか見えない
どこが伝すしだ!どう見ても伝丸だろ!というクレームは一切受け付けない。一度そう見えてしまった以上、わたしの中では「伝すし」なのだ。
ロゴの上にはらぁめん、下にはDENMARUの文字、なんだったら入り口にはラーメンの写真が並んだメニュー幕まであるが、初めて看板を目にした日から少なくとも1年以上は寿司屋だと思い込んでいた。
伝丸さん、すみません!
※実際はラーメン屋なのでご注意ください。
続いて脳内変換されたのは、静岡県浜松市の老舗和菓子店「こぎく」。
さらりと流れるような文字が美しく…
「しぎく」に変換されました
しぎくってなんだよと言われればわたしにもわからない。
こちらも1年以上ずっと「しぎく」だと思い込んでいて、自分で気づく前に人に「しぎく」と言ってしまい、指摘されて初めて「こぎく」が正しい名称だと知った。
祖父が大好きな和三盆を売っている和菓子屋を探していた時「しぎく」にあるか近所に住む上司に聞いてしまったことが正しい名称を知ったきっかけだ。恥ずかしい。
そして正しい名称を知った後も、何度見ても声に出して言ってしまう肉屋がこちら。
「むらかみ」=「むんかみ」
印象づけるためにあえて崩したと言えばロゴ制作者の狙い通りだが、いくらなんでもこの「ら」は崩し過ぎだ。「ら」の上の「`」が行き場を失いさまよっている。
「むんかみ」の近くに大学があるのだが、そこに通っていた弟によると、大学生も皆「むんかみ」と呼んでいたらしい。
もう「むんかみ」でいいと思う。
ロゴマーク判別型
最後は文字ではなくロゴマークだ。
パクリではないがあるロゴマークが別のロゴマークに見えたり、配色からまったく関係のないロゴマークとして認識してしまったりすることがある。
中でもお気に入りはこれだ。
Tポイントが貯まりそうなアパート
配色や側面の十字型が元となって、どうしてもTSUTAYA関連の建物ではないかと思ってしまう。
正面から見るとそこまででもないが…
側面の十字型も含めてみると、完全にTSUTAYA
ちなみにアパート名はTSUTAYAとはまったく関係ないものだった。
ここまで来たらむしろ寄せてほしい。コーポ・ツタヤとか、メゾン・ド・ツタヤとか。
続いて、あのファミリーレストランのロゴマークもわたしにはこう見える。
「ジョイフル」=「Twitter」
Jの丸みと鳥の丸みが似ているせいか、色も向きも違うのにTwitterのロゴに見えてしまう。
きっと枠の角丸もアプリ感を出すのに一役買っているのだろう。
大トリはこちら。
マイケルコース好きの知人が、マイケルコースのバッグを買う度家族にこう言われてしまうという。
「あんたそれキン肉マンのバッグ!!??」
いいお値段のブランド物のバッグが、キン肉マンのバッグに変換されてしまうという恐ろしい脳内変換。キン肉マンのバッグってなに。
この話をマイケルコースの店舗内でカミングアウトされた時は、笑い過ぎて過呼吸になるかと思った。
その瞬間から、キン肉マンのバッグに囲まれているようにしか見えなかったのだ。
まとめ
これらの脳内変換は、すべて日常生活を送っている上で見つけたものだ。
探そうと思って探すのもひとつの手だが、ふと目に入った瞬間脳内変換されるものを収集するのが特におすすめだ。
脳内変換で、日常がちょっと楽しくなる。
没ネタは恥ずかしい
いくら“わたしがそう見えたもの”といっても、あまりにもそう見えないものを載せても読者のあなたとの心の溝が深まるばかりなので、今回載せたものは少なくとも周りの人間1人以上から賛同してもらえたものだ。
しかし、中には誰にも賛同してもらえないものもたくさんある。
「うぅん…そうねぇ…」と相手が困惑すると、申し訳ない気持ちになった。