老若男女に愛される飲み物には見えない
先日、中国の友達・金さんと中国物産店に行った時に、
こんな飲み物を見つけました。
あまりの怪しさに釘付けになっていると、
耳を疑いました。
パッと見て、怪しめの健康飲料もしくは強精剤だと思っていたからです。
特徴①カラーリングがジュースのそれではない
どぎつい警告文のカラーリングです。ハレーションも辞さないデザイン。
ココナッツジュースのパッケージって白と青のさわやかなものが主流だと思いますが、バリバリの逆張りです。
特徴②字多い
言いたいことが多いのでしょうか、すっごい字が多いです。
文章を読んでみると、とにかく「海南島のココナッツ」「無添加」「ロングセラー」ということを伝えたいみたいです。
主張強めの手作りポスターを彷彿とさせます。写真やイラストってある程度必要なんですね。
写真の上にダメ押しの形容詞。「言葉じゃなきゃ伝わらない主義」が垣間見えます。私も大切な人にはきちんと言葉で感謝を伝えたいと思います。
どこが「最新パッケージ」なのか
成分表の片隅に、
ギザギザでパッケージの刷新を宣伝しています。
1年前のものと比べてみると、
アホほどマイナーチェンジでした。もはやじっくり楽しむまちがいさがしです。
ロングセラーなので、デザインをガラッと変える必要も(変える気も)ないのでしょう。新パッケージは字が増えて写真が小さくなってます。言いたいことがまた一つ増えたようです。
ただ、大きく異なっているのは、パッケージの裏です。
このデザイン、「おや?ピンクビラ?」と見まがうばかりのいかがわしさです。グラビアの鉄板・脇見せポーズをとります。
中国の友達2人に聞いたところ「椰树牌といえばこの女性」らしいです。そして、「この人を椰树牌以外で見たことはない」そうです。これが彼女の最大の代表作なんでしょうか。
「小さいころから愛飲している」という意味でしょう。これについて金さんが、「うちの学校では、この文章を『彼女が自分の胸のことを言っている』と読みかえていました~」と教えてくれました。うん、全然アリな文脈です。
椰树牌カスタマーサービス都市伝説
もう一人の中国の友達・欧陽さんが椰树牌について、こんな話をしてくれました。
成分表の上にある赤い枠に、
と、「宝くじの当選番号表?」と思うくらい長い電話番号が書いてあります。カスタマーサービスに繋がるのでしょう。
欧陽さんが言うには、「この電話番号には、『いつ電話しても全く同じ人がでる』という都市伝説がある」らしいのです。時間・季節問わず同じだそうです。
ココナッツジュースがらみの都市伝説を初めて聞きました。デザインがこんな話にも説得力を与えています。
※ほんとうに品質、小売り、販売で問題がある人だけ電話してくださいね
納得のおいしさ
やんややんや言ってきましたが、さて実際に飲んでみるとどうなのでしょうか。
ほどよい甘さに、すきっとした飲み心地です。おいしいです。ロングセラーというのもうなづけます。
金さんによると「コーラとかより添加物が少ないと言われてるから、親が子どもによく飲ませる」らしいです。だからあんなに「無添加!!」とかまびすしいパッケージなんですね。
さわやかな甘さが辛い麺によく合います。
中国ではレストランで飲むことが多いらしいですが、私はスパイシーな中国の即席麺といっしょにいただくのがマイブームです。ホットな口内をやさしい椰树牌がかけ抜けていきます。やめられません。
中国物産店で椰树牌を見つけたときは、ぜひいかがわしさだけでも拝んで帰ってください。