特集 2023年10月13日

ワントーンサラダのススメ

あえて同じ色の野菜だけを使って作る、お皿全体が1色のサラダのことを「ワントーンサラダ」と呼ぶそうです。おもしろそうなので、いくつか作ってみましょう。

1978年東京生まれ。酒場ライター。著書に『酒場っ子』『つつまし酒』『天国酒場』など。ライター・スズキナオとのユニット「酒の穴」としても活動中。

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世界はそれを「ワントーンサラダ」と呼ぶんだぜ

通常、サラダといえば、にんじんの赤、きゅうりの緑、玉ねぎの白など、さまざまな色の野菜がひと皿にのった、カラフルなものを想像しますよね。特に、赤、緑、黄色が入ると、見た目も華やかで、食欲も増すと聞きます。

ところが、そのカラフルさをあえて排除し、同じ色の野菜だけで作るものに「ワントーンサラダ」という名前がついていることを最近知りました。

「ワントーンサラダ」の検索結果

しかもそれを紹介するWEB記事では、「最近流行の」とか「洗練されてスタイリッシュ」とか「料理ツウに見えちゃう!」なんて紹介されていたりもします。

あれ? ということは、僕がたまに作ってしまう、冷蔵庫のあまりものをなにも考えずに使ったら、色味がぜんぜんなくなってしまった、なんだか薄ぼんやりとしたサラダ。

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日々食べたものメモ写真より

あれ、ワントーンサラダじゃん! なんだかさえない料理を作ってしまったなー、とか思ってたけど、実はスタイリッシュだったんじゃん! つまり、無意識の洗練。そういう発想の転換のされかたもあるのかというのが、ちょっとおもしろくて。

それからしばらくして、地元エリアを自転車で徘徊していた時のこと。僕の住む東京都練馬区には農家さんがやっている野菜の無人販売所がたくさんあるんですね。そのなかでも特に立派なものを見つけ、何気なく近寄ってみたんです。

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こういう、お金を入れると取り出せるロッカー形式も多い

すると、

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赤くて美味しそうなトマト

の横に、

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自家製のトマトを使った美味しそうなドレッシングが!

どうやらここ、「加藤トマトファーム」というトマト専門の農家さんで、さまざまなトマト系商品も製造販売されているらしく。

で、これを見た時に思ったんです。このドレッシングを使えば、限りなく真っ赤に近いワントーンサラダが作れるのでは! と。同時に突然、その他の色のワントーンサラダも作りたくなってきた。一度ちゃんと向き合ってみるか、ワントーンサラダに。

緑、赤、白は楽勝

つーわけで、今日はいつものように漫然とではなく、ちゃんと本気で、ワントーンサラダを作ってみましょう。せっかくだから5色ぶんくらい。

となると、さっきの赤、それから緑、白あたりは余裕でしょう。あと何色ができるかな? 黄色はなんとかなるかな。それと……黒、は厳しいよな。ギリいけて、紫? その5色くらいですかね〜。

当然、ドレッシングもそれに合わせた5色を用意。

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ゴレンジャー感

では作っていきましょう! 5皿も作るので、ひと皿に使う野菜は、多くなりすぎないように3種類と決めようかな。

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まずは余裕の緑から。レタス、ピーマン、きゅうりとかだとあまりにも普通なので、スーパーの売り場のなかからちょっと珍しげなものを多めに取り入れてみました。

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ケール、パセリ、きゅうり

これらを切ったりちぎったりしてお皿に盛ってみると、

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おお緑!

そこに黄緑色のバジル&チーズドレッシングをかければ、

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完成! 「緑のワントーンサラダ」

お、なんかなんか、さっきの冷蔵庫のあまりもので作ったものと違うぞ。「ワントーンサラダを作るぞ!」という意識があったからか、確かになんか、この“あえて感”がおしゃれな気がする。

続いて、白。これも、王道の大根は外し、火を通すイメージが強いけれども、個人的に生で食べるのも大好きな、

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白菜&かぶ

をチョイスしてみました。さらに、新鮮であれば、きのこ類のなかでは珍しく生食が可能な

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ホワイトマッシュルーム

これらとシーザーサラダドレッシングを合わせれば、

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完成! 「白のワントーンサラダ」

続いて赤。これはもう、さっきの農家で買ったトマトとトマトドレッシング、そこに、にんじんと赤パプリカを合わせて、

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完成! 「赤のワントーンサラダ」

わはは。赤いなー!

⏩ 次ページ:黄色と紫は強引に!

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