ところで、こないだ100均に行ったら、さらにお手軽にミール気分が味わえそうなグッズが売っていたので買ってみました。

ぜんぶで500円。サイズが小ぶりなのでむしろ普段使いには都合がいいかも。これにボンカレーを盛りつけてみたところ、

今回のポイントは、小皿の中身が基本ぜんぶ同じボンカレーなので、それぞれに違うスパイスを足してせめてもの変化をつけてみたところです。

数種のカレーやおかずがひとつの皿に盛られ、それをごはんに混ぜながら食べる「ミールス」という南インド料理があります。
お皿の上で好みの組み合わせを探しながら、つまりは自分だけのストーリーを描きながら食べ進められるこのスタイル。もしかして、ふだんの食事に取り入れても楽しいんじゃないかしら。
ある日のお昼。今日は手っ取り早く、いなばの缶詰カレーでも食べようかなと棚から取り出してきた時のことでした。
いつものとおり、お皿によそったごはんの上にこれをざばっとかけて食べるのもいいけど、な〜んか味気ないよな〜。なんて考えてたら、少し前に一目惚れして買ったかわいいお皿のことを思い出しました。
かわいいでしょう? これで食べるだけでもちょっと気分が上がりそうでしょう?
で、さらに思いついたんです。そういえばずいぶん前、南インド料理のお店で、バナナの葉っぱの上に色とりどりのカレーやごはんがのっている料理を食べたことがあった。あれ、楽しかったな〜。確か「ミールス」ってんだよな。そうだ、今日はこの缶詰カレーを、ミールス気分で食べてみよう!
そこでおぼろげな記憶を頼りに、家の冷蔵庫の残り物なんかを盛りつけてみたところ、
だいぶ間違ったところが多い(というか間違いしかない)んですが、それはそれとして、これがなかなか楽しかったんですよ。
ちなみに内容は、いなばのカレー、前夜の残りの鶏だんご鍋、無糖ヨーグルト、ひじきと豆の煮物、ほうれん草とにんじんとこんにゃくのごまあえ、つぼ漬けたくあん、きのことれんこんの煮物、紅しょうが、うずらの燻製玉子、思いつきでターメリックを混ぜてみたけどちょっと足りなかったため薄黄色いだけのごはん、となっております。
正直、めちゃくちゃな組み合わせですが。
お皿の上で徐々に混ざりあっていく味の変化がおもしろく、スペースが空いてきたらカレーをお皿にどばっとあけてしまって食べ進め、
このシメ付近のヨーグルトライス、ミールスの世界ではよくある食べかただそうなんです。日本人的にはまさかの組み合わせでありながら、さっぱりとした味わいでものすごく美味しい。
と、まずは僕が勝手にやってみたミールスごっこの様子をお届けしましたが……すみません、本気でミールス文化を愛する人からしてみたら、あまりにもてきとうすぎて「ふざけんな!」って内容ですよね。
そもそもミールス好きには本気の人が多く(玉置さん)とか)、ライターとして気軽に手を出すと火傷するジャンルであることはわかっています。
なので大前提として、この記事はあくまで、「素人がそれっぽく遊んでみたら、それはそれで楽しかったよ〜」という内容であることをご了承ください。ほら、大北さんだってこんなことやってるし!
先の「ミールスっぽく食べ」がとても楽しかったこともあり、あらためて一度、ちゃんとしたミールスを食べてみたくなった僕。
そこで、日本で今ほど南インド料理が一般的でなかったころから本格的なミールスを出していたという名店、池袋の「エー・ラージ」へ。
おー! これだよこれだよ。ぜんぜん違うにもほどがあったじゃないか。さっきの僕のやつ。
こちらのミールスは、6種類のカレー(この日はざっくりと覚えている範囲で、チキン、マトン、キーマ、コーン、ほうれん草、じゃがいも)とデザート(甘いココナッツの粉みたいなもの)、それから、豆のせんべいであるパパドと、バスマティライス、さらにライスの上にのっているのが、
ナンよりももちもちっとして柔らかく、ほんのりメープルっぽい甘さのある揚げパン。といった構成。
丸い皿のなかに無限の宇宙を感じながら食べる。といった感じで、本当に奥深い食体験でした。
いや〜大満足。そしてあらためて思いました。家で日常的に本格カレーを何種類も用意するのは大変だけど、このミールスシステムのうわずみだけを利用して、日々の食事に変化をつけるのは楽しいんじゃないかな。と。
うんうん。可能性、感じます!
そこでまず、それっぽい器を手に入れるべく、インドやネパールの雑貨を中心に扱う「元祖仲屋むげん堂」へ。すると、あるある!
今回の企画関係なく、はしからはしまで買ってしまいたい! が、ひとまずそのなかから、ミールスっぽい構成になりそうな食器を選んでみます。
本来の用途はわかんないけど、それっぽいことには違いない。
合計1800円で、
これはかなりお値打ちと言えるんじゃないでしょうか。ちなみに、奥にあるコップはもとから持ってたもの。氷と一緒に飲みものを入れると、世界一低い体感温度で飲むことができ、夏場に重宝します。
さぁここからは自由な世界。このキャンパスに、思うがままにミールスっぽい風景を描いていきますか!
器にごはん、そして小皿に、冷蔵庫に残っていたおかずを盛っていきます。
ちなみに手前は、おでんの最後の残りにカレー粉を足してみたもの。ひとつくらいカレーっぽいものがあったほうが気分が出ると思い。
それから「パパド要素」も欲しいよな〜とスーパーやコンビニをうろうろしていて、食感的にかなりそれっぽいんじゃないかというものを発見。
広義の“豆せんべい”と言えなくもないし、試してみっか。
というわけで、盛りつけ完了。
わはは、これは! よくよく見ていくと違和感しかないけれど、薄めで見たらかなりミールスじゃないすか!?
ここでいったん、以前「阿佐ヶ谷書院」から発売され、僕も寄稿させてもらっている超本気のカレー本「カレーにまつわるエトセトラ Vol.1」の表紙をご覧ください。
その写真を、僕がさっき作った「ミールスみたいな定食」に差し替えてみると……
偶然テーブルの模様が近かったこともあるけど、“っぽい”お皿の威力、絶大!
それじゃ〜実際に食べてみましょうかね。いただきま〜す!
我が家の定番だしとして入れ、最後まで底に残った「鶏皮」。それとぐずぐずになった大根しか具が残っていないので、もはや「大根とチキンのカレー」でしかありません。器に対する違和感、なさすぎ。
続いて僕の大好きな「末永海産」の瓶詰め商品、
これ、牡蠣を細かく刻んでオリーブオイル漬けにし、バター、ガーリック、唐辛子を効かせたという間違いのなさすぎる逸品。ふだんならお茶碗によそったごはんにのせてお箸で食べるわけですが、こうなってしまうともはや、カレーですね。さっきのカレーおでんの余韻があるからよけいに。
このあたりからモードが“ミールスみたいハイ”に突入し、もはやなにを食べても違和感なし! というか、楽しいし美味しいし言うことなし!
そういうカレーにしか思えない! さらに、
アチャール(インドのお漬物)にしか思えない!
これがなんと、うまいんです。
いつも食べているものが、味からしてまったく違って感じられるこの新鮮さ。本当に買って良かったな、この器。
プラス要素として「カレー(スパイス)風味」「パパド(に変わるなにか)」「ヨーグルト」の3種の神器が加わることにより、もはやどんな食事でもミールスになってしまうんじゃないかと思えてきましたよ。
先日、仕事が忙しく、外へご飯を食べに出る余裕すらもない日がありました。
ちょっと寂しいけれど、コンビニで弁当でも買ってきてささっと済ますか。
うんうん、うまそう。そして美味しさが完全に想像できる。だがしかし! せっかく手に入れたのでこの、
に盛りつけ直してみたらどうでしょうか!?
とてもさっき目の前に存在していたのり弁と同じものとは思えません。
これは……のり弁だ。おなじみの、コロッケとごはんの。しかも、見た目がミールスだから頭が混乱して、むしろその美味しさに集中できない。
あれだな。3種の神器のひとつであり、もっとも重要と思われる「カレー風味」の要素が皆無なのがまずいんだな。きっと。
そうだ! ならば便利な便利な、
の力を借りるのはどうだろう? これを、
汁っけがぜんぜんないのでちょっとパサパサなのが気になりますが、これならぜんぜんミールス気分で食べられます。あ〜、楽しい美味しい!
ところで、こないだ100均に行ったら、さらにお手軽にミール気分が味わえそうなグッズが売っていたので買ってみました。
ぜんぶで500円。サイズが小ぶりなのでむしろ普段使いには都合がいいかも。これにボンカレーを盛りつけてみたところ、
今回のポイントは、小皿の中身が基本ぜんぶ同じボンカレーなので、それぞれに違うスパイスを足してせめてもの変化をつけてみたところです。
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