走るホウキから紙のブーメランまで
会場に行ってまず驚いたのは、出展されている作品の幅広さだ。
Maker Faireは技術力の高い方々がその腕を披露しあうイベントというイメージがあったのだけど、
会場にはこういったあらゆるジャンルの作品がみっちりと並んでいて、気になるビジュアル・動き・音・人だかりがそこかしこにある、工作のアメ横のような状態。
そんな中でも特に面白かったものをご紹介していきます。
腹筋モビリティ
まず向かったのは「モビリティ」のコーナー。いろいろな乗り物や移動手段となる作品が展示されている、
はずなのですが、
そこでひときわ目をひいていたのは床にうつ伏せで寝そべる男性。
「月とスッポン」ではなく「モビリティとうつ伏せ」と言ってもいいほど乗り物とはかけ離れた状態だが、これがなんと、
そのなめらかな走りを動画でもどうぞ
こちらは蕪木孝さんの作品「アブライダー」。
「腹筋をきたえるために使うアブローラーってタイヤだから乗り物になるんじゃないか」と思って作ったのだそう。
そんなアブローラーの車輪と電動ドリルがチェーンでつながっていて、
自転車のブレーキのようなレバーを握るとドリルが動き、車輪がまわるようになっている。
一見シンプルな仕組みだけど、これで走るとなるとローラーにはかなりの体重がかかる。それに耐えられるつくりにするための試行錯誤に1ヶ月ほどかかったそうだ。
そして製作はそれだけではなく、
腹筋のトレーニングにそれ以上の時間がかかっていた。モビリティに必要なのは頑丈なボディーなのだ。
僕も体験させてもらい、なんとか進むことはできたけど、
こんなヨチヨチ歩きのような状態。
これがスーッと走れるようになったら嬉しいだろうし、トレーニングのモチベーションになるだろうな。
スポーツクラブにアブライダー用のスペースができて、腹筋をきたえた人たちが走りまわってる未来が見たい。