特集 2024年2月14日

飛行機から見た景色の答え合わせ

飛行機に乗ると気になる地形を撮っておく。

そして家に帰ってからそれが何かを調べる。それがいま一番楽しい時間だ。

飛行機で撮っているときから、早く家に帰って調べたくてうずうずしている。

土曜日、北海道から帰ってくる飛行機でも撮りまくったので、いっしょに同定してゆきましょう。
 

1971年東京生まれ。デイリーポータルZウェブマスター。主にインターネットと世田谷区で活動。
編著書は「死ぬかと思った」(アスペクト)など。イカの沖漬けが世界一うまい食べものだと思ってる。(動画インタビュー)

前の記事:北見厳寒の焼肉祭りにまた行ってきた

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缶コーヒーみたいな山

まずは離陸してすぐ気になった地形である。

001.jpg
缶コーヒー(エメラルドマウンテン)に描いてあるような山が見えた。

飛行機の軌跡がわかるflighrradar24というサービスを見ると、僕が乗っている左側の席の先にあるのは…斜里岳だ。そうか、あれは斜里岳という山だったのか。

いい肉を見ればポテトチップスの袋と言い、雪山を見ると缶コーヒーと言ってしまうのが自然に対する経験値の低さを物語っている。

これです

Georgia コカ・コーラ ジョージア エメラルドマウンテン コーヒー 185ml缶×30本

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恐竜がいる湖

次に見えてきたのは雪原の中にある丸い山

カルデラ湖だ。屈斜路湖かな。

位置情報から地図を見ると…

やっぱり屈斜路湖だった。うれしい。​​​(© openstreetmap contributors)
ネッシーに並ぶクッシーがいる(と言われていた)湖である。
Photo by 663highland CC 表示 2.5

若い俳優の名前はいつまでも覚えないがクッシーの名前はすぐに出てくる。

人工的な円

次に見えてきたのは不思議な円

池?古墳?

写真についていた位置情報によると浦幌町だった。

グーグルマップの航空写真にも映っているが、説明が何もない。ただ、古い航空写真を見ると円の中央に棒が立っているのが見える。

古い航空写真には高い棒とその影が映っている。(地理院地図 航空写真1974年~1978年に加筆)

棒があって円形の土地といえばなにかの通信所だろう。「浦幌・通信所」で検索すると位置を把握するための電波を発信する施設の跡地であることが分かった。(十勝太ロラン航路標識事務所)。 

ストリートビューでは見ると入り口の門は閉ざされていた。

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北海道で岬といえば

岬が見えてきた。

北海道の太平洋側で岬といえば襟裳岬ではないか

位置情報を元に調べるとやっぱり襟裳岬だった。なにもない春で有名な襟裳岬である。(襟裳岬 - 森進一) 

こういう位置関係で飛行機の中で襟裳岬を口ずさんでいる(© openstreetmap contributors)

船舶だって同定したい

襟裳岬を通過し海のうえを飛んでいると船が見えた。

飛行機から見えるぐらいだからきっとでかい船だろう

しかしこの写真だけ位置情報がついてなかった(窓からiPhoneを離してホタテスープを飲んでいたからかも)。
でも大丈夫、撮影時刻からflightrader24でちょうどその頃の飛んでいた位置を調べて、MarineTrafficというサイトでその時間に付近を航行していた船を見てみる。

重ねるとこうなる。

白いところは全部海です

飛行機に一番近いところにいるMORNING CONCERTという船があやしい。ほかの船も調べてみたが、これだけ全長199.98mもあって突出して大きかった。
この船に違いない、ということにしたい。韓国の自動車運搬船だそうだ。

先っちょの丸さが似ている。Photo by  Alf van Beem CC0

⏩ リアス海岸登場(興奮)

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