「生クリーム28%」という主張
北海道乳業株式会社の「THE北海道生クリームヨーグルト」162円。
無脂肪を推すヨーグルトに挟まれながらもリッチな風格で佇むその姿に目を奪われた。
調べてみたところ、一般的なヨーグルトの乳脂肪分は大体3~4%。
約5倍もの乳脂肪分を含んでいる。健康志向の潮流をまるで気にしていないこの強気な数字。かっこよさすらある。
脳みそを駆け抜ける濃厚さ
質感からすでに濃厚さが伝わってくるかと思うが、香りはいたって普通の酸味があるヨーグルト、というところがミソだ。
このヨーグルトを食べるとほぼみんな同じ顔をすると思う。
生クリームの濃厚さが脳みそを駆け巡る。しかしその中で最後はヨーグルトのすっきりした風味を残してくれる。ただ「濃ゆい」だけで終わらないヨーグルトとしてのプライドを感じる商品だ。芸術といってもいい。
うまいスライム食べてるみたい
筆者は何度か食べているため、編集部の古賀さんにも試食をお願いした。いただいたコメントはこちら。
味自体はさっぱりしたヨーグルトなのに、概念としての濃厚さみたいなものが迫ってきてやや意味不明ですらありました。
すくったときに全体がひと固まりになって、ちぎりとるみたいな感じでスプーンにすくうのも可笑しいですね。うまいスライム食べてるみたいです。
贅沢すぎて、1回で食べずに2回に分けて食べました……。
水分量が極端に少ないという印象はないのだが、ねっちりとしたヨーグルトたちが結びつきあっていて掬うときにスッと入っていかない感覚がある。味ももちろん、この体験が共有できてうれしい。
現在はこのヨーグルト、コンビニでは見かけることがなくなってしまった。かなしい。現在は北野エースや紀ノ国屋などすこしリッチなスーパーに置いている様子。筆者が見つけたのは渋谷のマークシティ地下にある北野エースだ。
目についてしまった「リュクス クリームチーズヨーグルト」
THE北海道生クリームヨーグルトを手に入れた北野エースで、同じく北海道乳業さんが製造しているという何やら気になるヨーグルトをみつけてしまった。
「リュクス クリームチーズヨーグルト」156円。
「リュクス」って食べ物に使うことがあるんだ。どうやら北海道乳業さんが販売しているクリームチーズの商品名らしく、それを使用したヨーグルトというわけだ。そりゃ絶対にうまい。
生クリームヨーグルトよりも掬いやすい。寒天でちゃんと固められている感じがある。
さっぱりしつつ、チーズの風味を感じる。これはうまい。
古賀さんが「6Pチーズ的なケースに入ってるタイプのチーズケーキをなめらかにした」感じと言っていた。わかる。すごくわかる。
生クリームヨーグルトと比較すると全然低いが、それでも満足感はかなりある。原材料名にプロセスチーズと書くだけあるな、と思う。
生クリームヨーグルト、リュクスクリームチーズヨーグルト、どちらもおいしい。前者はリッチ感があるので月に一回のご褒美にありがたくいただく、リュクスは週末の気軽なお楽しみに、という印象だ。
もっと気軽に手に入ればいいのに。コンビニ各社様、お願いします。