なんでもあるローカルスーパー福島屋
今年一年を通して筆者の中で胸をときめかせ続けた存在、スーパー福島屋。お母さんの手作りのようなあたたかいお弁当があったり、やたら辛いわさびせんべいを売っている。
小島屋のコーヒー牛乳もなかもこの福島屋で購入することができる。さすがだね、福島屋。愛しています。
このコーヒー牛乳もなかは小島屋乳業製菓株式会社が販売しており、福島屋の他にはサービスエリアで流通しているらしい。値段は129円とそこらへんのアイスと変わらない。
誰も置いていかない、やさしく強いメッセージ
銭湯上がりに飲むコーヒー牛乳やフルーツ牛乳をコンセプトにしているようだ。いい。すごくいい。銭湯後のコーヒー牛乳というシチュエーションは数えるほどしか経験していないのに、やたらと懐かしい気持ちにさせられる。
「歴史はおいしさ、昭和レトロが懐かしいアイスです。
大人には懐かしく、若い世代には新しい味わいです。」
誰も置いていかないというやさしく強い意志を感じる。2文でこんなに包容力のある文章書けるなんてことある???
若い世代には銭湯終わりのコーヒー牛乳より、プール終わりのセブンティーンアイスの方に馴染みがあるかもしれない。でもそれでもいい。新しい味わいとして楽しんでもらえるはず。平和ってこういうことだと思う。
ちょうどよさその①サイズ感
まずちょうどいいポイントその1はそのサイズ感である。
あまり大きくない。3つに分かれているので一つだけ食べて冷凍庫にしまっておくのもあり。
この夏、福島屋のお弁当を食べた後にちょっとあまいものを、とこのもなかを食べることが多かった。小さいのでペロリといけちゃうのである。
ちょうどよさその②一切の過不足がない味
なによりお伝えしたいのはその味のちょうどよさである。
物足りなさも、過剰さもなく、ちょうどよく心を満たしてくれる。
甘すぎず、苦すぎず。ミルクも重すぎない。老若男女問わず愛される味ってこういうことなんだろうな、と感じさせられる。
ちょうどよさその③カロリー低め
アイスの中では結構ヘルシーな数値である。
わたしたちが普段食べているミルクの入ったアイスは3種類に分けられている。 アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイスの順番で乳脂肪分や乳固形分が低くなっていく。
小島屋のコーヒー牛乳もなかが分類される「アイスミルク」は真ん中だ。濃すぎず、さっぱりしすぎず、ちょうどよさの由縁はここにある。
食べ物に対して「ちょうどよさ」を求めること
テレビの食レポを見ていると、あきらかにハイカロリーなスイーツに対して「さっぱりしている」「甘すぎない」といったコメントが定番化して久しい。
甘いものを食べようとしているんだから甘くてなんぼだろ、と思わなくもない。しかし実際、こうして筆者は甘いアイスを求めつつも、相場よりも甘さ控えめなコーヒー牛乳もなかと出会い、「ちょうどいい」と受け入れてすっかりハマってしまった。
自分の想定を小さく裏切られることに魅力を感じて愛してしまうこの感じは少女漫画の「フーン、おもしれー女」と一緒だ。わたしは常に食べ物に恋をしているのかもしれない。楽しい人生である。