間違えてNASAに行く


今回はマネックス証券がNISAのことをわかりやすく説明してほしいということだったので、勉強するために現地まで行ってきました。
でも行先をちょっと間違えました。

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> 個人サイト むかない安藤 Twitter


現地からNISAについてお伝えします
聞いたことはあるけどよく知らない、僕を含めほとんどの人がそんな感じではないだろうか。そこで今回、NISAについて勉強するために現地までやってきた。
現地での写真をまじえて説明したいと思う。


新規投資分が非課税








5年間






10年間継続





どうだろう、言葉ではわかりにくい株の話も、現地の写真があるとぐっとわかりやすくなっただろう。行ってよかったと思う、NISA。









NISAだと思ってやってきたら、NASAだった!という茶番でした。

まちがえてNASAまで来た
日本版ISA(Individual Saving Account)がNISA、アメリカ航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration)がNASA。言うまでもなく、似ているのは略語だけである。






というわけで僕は今、フロリダにいます。



フロリダにいます、と簡単に書いたが、ここまでの道のりが長すぎたので少しだけ報告させてほしい。この企画、出オチで終わるにはもったいないほど過程が盛り上がったのだ。一人で。
いつか急にフロリダに出張が決まった時の参考にでもしてもらいたい。

君はESTAを知っているか
ESTAというのは電子渡航認証システムのこと。アメリカに行くときには渡航の72時間前までに申請しておくことが推奨されている。申請はインターネットで簡単にできて、たいていの場合は申請後すぐに認証がおりるので、忘れて空港に行ってしまっても、1時間くらい余裕があればその場でなんとかなったりするらしいのだ。
普通ならば。



するとどうなると思う



結局僕のESTAは飛行機が飛び立って数時間後、サイトのメンテナンス終了とともに受理されたわけだけれど、飛んでしまった飛行機はもう戻ってこない。
というわけで変更手数料300ドルを支払って元気に次の便を確保した。












しかしあろうことか3泊分予約していたはずのホテルが全日程キャンセルされているではないか。



なにその親切。
確かに日をまたぐほど遅れることがわかっていたらホテルに電話でもして1泊分キャンセルすべきだったのだろう。でも僕はESTAにかかりっきりでそれをしなかった。正直言うと少し頭の隅には浮かんだのだが、初日は泊まったことにして(3日分支払い済みなので)残り2泊分はそのまま泊めてくれるだろう、と甘く考えていたのだ。





と思ったのだけれど、ここで僕のカードが1日の限度額を超えたため使えなくなり、手持ちの円をすべてドルに換えても、NASAに行くことを考えると帰りの空港までのタクシー代すらあやしいという事態になった。怒涛の連鎖反応。海外取材、こうでなくっちゃ、という展開である。









いざ、NASAへ
翌日のフロリダは霧で真っ白だった。青い空と強い日差しを期待していたので少し意外である。
でも僕はもうちょっとやそっとの意外性では驚かない体になっている。イワシでも降ってこない限り慌てないだろう。



ところでNASAだけど、これがフロリダ半島の端っこ、おおよそ人間が近づかないような場所にあるのだ。
ロケットとか打ち上げるのだから当たり前なのだけれど、おかげでどう行けばいいのか本当に悩んだ。



タクシーを拾ったはいいが、ケネディスペースセンターまで!と告げると運転手はギアを変え、ハイウェイをぶっ飛ばしはじめた。
湿地帯を横目に車は走る。しかし1時間経っても着かないしメーターは上がりっぱなしだし途中で給油しはじめるしで、僕は不安でずっとGPSで現在地を確かめていた。



正面入り口でアルフレッドに写真を撮ってもらったが、なぜだろう、どこか元気がない。




NASAでかい
ここまでの道のりを思い出すと5年くらい年を取ったような気がするが、目の前に巨大なロケットを見るとやはりテンションが上がる。





その夢が最初の「NASAに入って」の部分だけ、表面的にではあるがかなったことになる。あの時の僕に教えてやりたい。おまえは将来、ギャグでNASAに行くことになるぞ、と。













他にも人類を月へと連れて行ったアポロ計画の緊張感をそのまま保存した管制室や実際に使われたロケット、大気圏再突入ポッドなんかがストーリーと共に展示されていて、見せ方がもう本気で感動させに来ている。

















普通にワニがいる
答えはワニに食われるから。ツアーのガイドさんが教えてくれたアメリカンなぞなぞである。
なんでワニ?と思うだろう。いるんだ、ワニが。



このあたりは温暖な湿地帯で、もともと人はあまり住んでおらず、ワニとかマナティとかでかい鳥とか、そういうワイルドアニマルがうじゃうじゃいたのだとか。いた、というか今でもうじゃうじゃいる。
どうだろう、NASA、行きたくなったでしょう。はっきりいって日本から近くはないので、個人で行くにはいろいろとハードルが高いのだけれど、それでも宇宙が好きな人はもちろん、動物好きや感動好き、巨大な物好きなど、誰が行っても楽しめると思うのでおすすめです。
そうだ、この記事NISAの記事だった。

NISA再び
ここでもう一度まじめに戻ってNISAについて振り返りたい。
最初にも説明したように、NISAは120万円までの新規株の購入分が非課税となる。
僕は株をやったことがなかったのでよくわからないのだが、これはきっとすごいことなのだろう。たとえば日本でもそうだが、アメリカでも物を買うと税金がかかる。



NISAではこの「新しく株を買っても税金がかからない」非課税措置が株の購入から5年間続くのだ。この制度自体は2023年まで10年間続く。
つまり毎年120万円ずつ5年間買い続けたら600万円分の株を買っても非課税ということである。それらが全部上がって5億になったとしても税金がかからないんだぞ。



もちろん株なのでいつ値上がりするのかわからないわけだけれど、持っていればこういう夢が見られるということは確かだ。



言い忘れたがNISAの対象者は日本に住む20歳以上の人である。
ここで注意したいのは一人が持てるNISA口座は一つだけ、という点。NASA土産も一つだけと言われたらものすごく迷うだろう。一緒だ。しっかり選ぼう(きっとNISA口座の株式手数料が無料のマネックス証券がいいよ)。



以上、NASAからお届けしました。




NASAにもNISAにも夢がある

投資もきっと夢を見たりするのが楽しいんじゃないかなと、強引につなげて日本に帰りたいと思います。






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