ランダムに人と一年を振り返る良さ
適当に振り返ったので、他人がすすめるものを一気にしれたのもよかった。実際に終わったあと「ドラム式洗濯機どれ買った?」や「絵ってどうやって練習した?」などエンドロールで知った近況から、大情報交換会になり得した気分になった。
エンドロールなしで適当に振り返るだけでも良さそうです。
映画のエンドロールが好きだ。「終わった…」と余韻に浸りながら、ぼーっと見るのがたのしい。
でもよく考えたら、上にむかって文字や名前が流れているだけである。なのにめちゃくちゃ荘厳でかっこいい。締まる。
私の1年もエンドロールで振り返ればいい感じに締まるのではないか。
まずは本家エンドロールの内容をみていく。
当たり前だが、映画に関わった人のクレジット表なので「ほぼ人名」でできていた。
書いた瞬間いろんな疑問が浮かんだ。祖父母は亡くなっているが書かなくていいのか?現存はしないが、精神的には世話になっている。
また、親戚はどこまでいれるのか? 人生で見ればおじ、おば、いとこに限らず隣人まで世話になった。
あとこれ職場の人は全員いれるのか? あと取引をしているお客さんに見られた場合、いれたお客さんといれてないお客さんがいたら波風が立って上司に怒られるのではないか?あとエキストラの枠にいれた人、嫌な気持ちじゃないのk
「結婚式に呼ぶ人選んでたら病んだ」という友人の話を思い出す。これはむずかしい。
また、人生のスタッフリストは、世に出ると特大個人情報なのだ。
「人生」とか言って失敗をぼやかしてみたが大丈夫だろうか。
人名が危ないということがわかったので、「今年の思い出」をさっぱり下から上に流して一年を締めることにした。
各々シートに2020年の思い出を書いていき、音楽をつけて動画を作る。
もやもやしながら、1時間ほどかけて2020年の振り返りが完成した。
7時間後、きれいに文字を整え、音楽をつけた。二人を呼び出し遠隔上映会である。
「黒くしただけで映画っぽくなるかなあ」「いやーあれ名前がいっぱいあってかっこいいもんね…」と心配する二人。
では流していこう。まずは私の1年からである。
音が出せる方はぜひに一緒にご覧ください。(音が大事)
そうなのだ。作りながら思っていたのだが想像よりかっこよくできた。
「なんだこのスピードは!ちょうどいいな!」「音楽ってすごいな」「音楽が映画なんだ」とおどろきで語彙が変になっている。
続いては山宮さんの2020である。
こちらも音が出せる方は一緒にぜひご覧ください。
文字が読みやすいタイミングで勝手に流れてくるので、すいすい脳に入ってくる。便利情報が流れてくると普通に「へぇー!」となる。
ラストは郡司さんである。
音を聞いた瞬間「3時間半の歴史大作物じゃん!!」と興奮する二人。実際これから流れるのは郡司さんの2020年の思い出だ。
互いの1年の発見を知り、へぇーーなどと言いながらやいのやいの言う。なんなら知らなかった趣味なども聞けた。
人名を禁じたときはどうなるかと思ったが、文字を下から上にながし音楽をつけるだけでかっこよくなった。
「あとこの方式だと文が読みやすい気がする」「小説とかでもいけそう?」と感想を言う。
「むしろ人名以外のエンドロールのほうが面白いのではないか?」とまで話した。すべての文章はエンドロールにできるのかもしれない。
みなさんもぜひ、なにかどうしてもかっこいい感じで文章を読んでほしいとき、どうでもいい日常をかっこよく見せたい時はエンドロールの形で整えてみてください。
適当に振り返ったので、他人がすすめるものを一気にしれたのもよかった。実際に終わったあと「ドラム式洗濯機どれ買った?」や「絵ってどうやって練習した?」などエンドロールで知った近況から、大情報交換会になり得した気分になった。
エンドロールなしで適当に振り返るだけでも良さそうです。
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