





参加メンバーは練馬区出身の林雄司、パリッコ、伊藤健史+東京出身のべつやくれい。なんと、この会を頼む前からみんな最後の「としまえん」に行っていました。
「としまえん」は酒飲みスポットとしても優秀だった
林さん、パリッコさん、伊藤さんは練馬出身ということで、昔からよく行ってたんですか?
小学校時代は家族と行って、中高生の頃は友達と行って、大人になってからはほとんど行かなくなりましたね。「あんなところ格好悪い」って思って。
メチャクチャ同じです! ただ、ビアガーデンとか花見プランとか、お酒を飲む場所としてすごくいいんで、近年また行くようになってました。
男性3500円、女性3000円で食べきれないくらいのおつまみがついてきて飲み放題。しかも、よく分からないチューハイとかじゃなくて「氷結」とかの缶をもらえるんですよ。90分制なんですけど、85分くらいの時に「そろそろラストオーダーですけどお飲み物大丈夫ですか?」って聞いてくれて。
バーベキューやビアガーデンと、お酒を飲む大人向けのイベントもちょいちょい開催されていました
氷結、5分で飲めるじゃないですか。普通、ラストオーダーって30分前くらいですけど、5分前っていうところに感動しました。
しかもラストオーダーをちゃんと取ってくれるんだもんね。
僕は練馬に住んでたんですけど、路線が噛み合わない場所だったんで、実は閉園するって聞いてはじめて行ったんですよ。そもそも、「人ごみ」&「絶叫マシン」という2大苦手要素があるから遊園地自体、全然行かなかったんで。でも、今回行ってみたらすごくよかったですね。
伊藤さんの家は近場の遊園地に行くというよりは、旅先でフラッと入るというタイプだったそう。コレは記憶に残っている「宇都宮動物園」に併設された遊園地
おそらくオフィシャルじゃないと思われます……
私は家が近かったわけじゃないんだけど、絶叫マシンが好きだったから乗り物は断然「としまえん」って思ってました。「後楽園ゆうえんち」は狭いから乗り物が少ないんですよ。
「ディズニーランド」とかには行かなかったんですか?
「ディズニーランド」は子ども向けの乗り物ばっかりだなって感じ。友達のお父さんの会社が年に一回、「としまえん」のグラウンドで運動会をやってて、その時に子どもたちはチケットがもらえるんでよく遊びにいってました。
中学生の時は、別の友達のお父さんが「木馬の会」の会員でチケットをもらえたんで、それで行って。
地元の子どもにとって「木馬の会」は憧れでしょうねー。
「木馬の会」とは、要は「としまえん」の年パス会員のこと
「としまえん」のプールは多摩川の再現!?
少々アダルトな雰囲気漂う「としまえん」プールのポスター
ボクはプールに行くタイプじゃないんで、ほとんど行かなかったんですけど、みなさんは行きましたか?
小学生の頃にはよく行ってましたね。家族で行く時はプールの方が主力だったかも知れない。流れるプールとか波のプールとか、ふざけたプールがあるんで。
流れるプールを作るにあたって、開発チームが多摩川に飛び込んで実験したらしいですよ。丁度いい流れを知るために。
伊藤さん、行ったことなかったのに周辺情報に詳しいですね。
流れるプールのスタートは1965年。確かに早い!
サッチーの広告でもお馴染みのメリーゴーラウンド
世界でも最古級のメリーゴーラウンド「カルーセルエルドラド」
こんな広告でもお馴染みでした
閉園のニュースでは各マスコミ、「カルーセルエルドラド」が「としまえん」の象徴だっていう感じで報道されてましたけど、正直、昔はそんなに興味なかったですよね。
でも、嶽本野ばらの『変身』っていう小説が、全編「カルーセルエルドラド」の話なんですよ。あれを読んでからすごく乗りたくなりましたね。
ああー、ボクもあれ読んでから特別視するようになりました。
馬だけじゃなくて変な動物がいるのもいいよね。悪魔とかいるし。
似たような絶叫マシンが多い
「としまえん」の乗り物第1号「ウォーターシュート」。ボートが池に向かって滑り落ちていく「スプラッシュマウンテン」的なヤツだと思われますが……
着水寸前に船頭さんがジャンプするって……どうかしてる!
閉園するってことで、昔の写真が色々展示されてましたが、コレって見たことありますか?
自称・世界最速のコースター「シャトルループ」
これがある頃、すごく行ってた! 学校の創立記念日に行くとメチャクチャ空いてるんで、何回もシャトルループに乗れるの。
そんなに絶叫マシンが好きなんだ……。ボクも絶叫マシン好きな方ですけど、「としまえん」ってバランスが悪くないですか? 観覧車とか、デートで使えそうなものが皆無で絶叫マシンしかない。
グルグル回る乗り物だけで何個もあるもんね。私、回るタイプは苦手だからあんまり乗れないの。
絶叫マシン全盛期頃と思われる園内図
よく見ると、同じような乗り物が何個もあることが分かります
あ、でも今回行って乗った中で最高だったのは「ブレイクダンス」です!
グルグル回る系乗り物の代表格「ブレイクダンス」
これがティナ・ターナー(たぶん……)
あ、プリンスもいるんだ。「パープル・レイン」って描いてある!
ちなみに「ブレイクダンス」のすぐ隣に、似たようなグルグル系乗り物「トロイカ」があります。どの辺が「トロイカ」なのかは謎
「としまえん」における絶叫マシンの代表格「フライングパイレーツ」
このすぐ近くにも似たような船系乗り物「パイレーツ」があります
オレは絶叫マシン苦手だったんで、「フライングパイレーツ」に乗ったらガスタンクばっかり見てました。
特にガスタンクに注目はしてなかったですけど、
「ああー、こんな景色だった」って思い出しました。
住宅街だから、別段景色がよくないんですよね。
「としまえん」ってホント、「アフリカ館」 !
思い出を振り返る写真などが展示されたコーナー
この辺が「アフリカ館」要素
「としまえん」ってホント、「アフリカ館」ですよ! 絶叫マシンに乗れないんで、アフリカ館にばっかり行ってました。
インパクトありましたもんね。ただ、今から新規で作ろうとしたら色々と問題になりそうな感じも……。
在りし日の「アフリカ館」。ジープを模したライドに乗って暗闇を進み、アフリカの世界(?)を探検する強烈なアトラクションでした
若干、偏ったアフリカイメージでしたが……
ちょっとステレオタイプなアフリカを表現してますからね。
このガイコツは一体……
「アフリカ館」と似た感じで、暗闇をライドに乗って進んで行く「ミステリーゾーン」
こんな外観なのに、中は和風のおばけ屋敷なんですよ。しかも統一感がまったくない! はりつけになった罪人が出てきたと思ったらおばけが出てきたり、即身仏が出てきたり……。
中に恐竜要素は皆無です
私、小学生低学年ではじめて乗った時にはおばけ屋敷だと思ってなかったんで、泣きながら出てきましたよ。
ミステリーっていう言葉を「ミステリーゾーン」ではじめて知ったから、ずっとミステリーっておばけのことだと思ってて。だから「ミステリー小説」ってお化けの出てくる小説だと思ってましたよ。大人が読まないでしょ、おばけ小説なんて……って思ってた。
「アフリカ館」のポスター
説明が足りないといえば、「アフリカ館」にこんなポップなイメージないじゃないですか。
こんな楽しそうなイメージないよ! マネキンが動いてウオーッみたいな感じだもん。
各種デザインの展示もサイコーでした
この辺なんて、Tシャツにしてもらいたいよ!
「としまえん」の中のさらに異空間「昆虫館」
遊園地から外れた森を抜けると……
普通の遊園地にはまずない「昆虫館」が
「アフリカ館」と並んで、「昆虫館」も「としまえん」ならではって感じですよ。
私は絶叫マシンに何回乗れるかの方が大事だったから、まったく気にしてなかった。
華やかな遊園地の音が遠くからほんのり聞こえてくる感じもまたいいんですよ。
館内は昆虫の標本が大量に……
確かにキレイなんですけど……
昆虫の羽根などで作ったアート作品も
この、標本をおもちゃにしてる感じが若干モヤモヤするんですよ……。
虫を実際に触れるコーナーもありましたね。子どもたちがガンガン触ってたせいで、虫が弱ってましたけど。
カブトムシやクワガタムシを触れるコーナー
……を抜けると、標本がガンガン売られているのもモヤモヤします
『ハリー・ポッター』のテーマパークはどうなる?
「としまえん」が潰れて、跡地には『ハリー・ポッター』のテーマパークが作られるそうですけど。
友達の家で一回見たんですけど、魔法学校に入学する前に寝ちゃって……。せめて「ブレイクダンス」は残して欲しいですけど。
そんなに気に入ったんだ! 「ハリー・ポッターのブレイクダンス」って名前を変えて残してくれないですかね?
「ハリー・ポッターのフライングパイレーツ」でもいいよね。
「としまえん」を最小限の予算で『ハリー・ポッター』化してたら笑うなー。
『ハリー・ポッター』テーマパークの初日に行きません? 「としまえん」が好きだったみんなで。
いいですねー、それまでに全シリーズ見ておいて全力で楽しみましょう!
オレらにとっての『ハリー・ポッター』ってメガネなんですね……。
そのラドクリフが出てくる『スイス・アーミー・マン』っていう映画は見ましたよ。死体役で、おならで海を渡るんですよ。あれのライドがあればいいなぁ。
それ、『ハリーポッター』じゃなくて、ダニエル・ラドクリフランドですよ!
ちょっと楽しみになってきたぞ『ハリー・ポッター』
「としまえん」の閉園は残念ですが、その跡地にテーマパークができるというのは逆にいいことかも知れないですね。『ハリー・ポッター』のアトラクションたちを「ここはアフリカ館の跡地だ……」とか言いながら歩き回るのも楽しいかも!?
「としまえん」のアトラクションが他の遊園地などにもらわれていく予定もあるようで、まだまだ各所で「としまえん」を感じることができるかも知れません!