開発の工程会議を見せてほしい
台湾の人たちはこれを純粋においしいと思って食べているのか、それともかつてガリガリ君がコーンポタージュ味を出したときのように、怖いものみたさで食べているのかだろうか。
開発者の意図はどっちなのだろう。開発の会議に居合わせたかった。試食の日とかめちゃくちゃ盛り上がったと思う。
日本でも攻めた味のポンデが店に並ぶ日も近いかもしれない。
旅行で台北に行ってきた。街の至る所にファミリーマートがあり、セブンイレブンもあった。ほとんど日本のよう。
そんななか、結構な頻度で目にしたミスタードーナツに惹かれた。日本とは違うフレーバーがあるに違いない。買って食べてみよう。
大きめな駅構内でこうした小さめの店舗を何度か見かけた。台湾には持ち帰り専用のお店が多いのかもしれない。
ミスドの運営会社ダスキンの公式サイトを確認すると、タイ、フィリピン、台湾、インドネシアの4カ国だけで11,362 拠点ある。ちなみに日本は2023年3月時点で998店。
国ごとに数の偏りはあるだろうが、単純に4で割っても約2800拠点と日本の3倍近くの店舗数だ。ちょっとびっくりしてしまう。
気になるのが日本とのメニューの違いだ。
「波堤」というのがおそらく「ポンデ」の意味らしい。カラフルなポンデリングがたくさん並んでいる。メインといってもいい。筆者の最寄りのミスドはちょくちょくポンデリングがない時間帯があるのでぜひ見習ってほしい。
その代わり、ハニーチュロやエンゼルクリームなどは見当たらなかった。好みの違いがあるのだろうか。
せっかくなら台湾らしいものを食べたいと思いながらショーケースを眺めていると期間限定らしいポンデを見つけた。
値札をよく見ると「mister donuts×青花驕」と書いてある。青花驕というのは台湾で有名な火鍋屋さんらしい。
メニューの英語表記には"Spicy peanuts butter"と書いてある。甘くないポンデなのだろうか。全く想像がつかない。とりあえず買ってみる。
なんというか、ピーナッツの塩気とコーティングのチョコレート、それぞれ主張があまりにも強い。お互いまったく譲らない。グループディスカッションとかで絶対に一緒になりたくないタイプだ。もうすこし歩み寄るとかした方がいいと思う。
正直にいう。食べ物を口にしてどういう気持ちになったらいいのかわからなくなったのははじめてだ。
チョコレートの甘さと、ピーナッツのしょっぱさと、唐辛子の辛さと花椒のしびれ。ジェットコースターに乗ったような気分になる。
残念ながら筆者には20年くらい早かったかもしれない。異文化に触れるという意味では100点の味だった。
台湾の人たちはこれを純粋においしいと思って食べているのか、それともかつてガリガリ君がコーンポタージュ味を出したときのように、怖いものみたさで食べているのかだろうか。
開発者の意図はどっちなのだろう。開発の会議に居合わせたかった。試食の日とかめちゃくちゃ盛り上がったと思う。
日本でも攻めた味のポンデが店に並ぶ日も近いかもしれない。
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