空中ウォーク靴でのコツ
砂利や土、地面のテクスチャがランダムのところのほうが浮きやすい。
そしてうっかり反対側を見せないことが大事である。
空中ウォークやスリックバックと呼ばれるダンスが昨年から流行っている。
チュートリアル動画を見たらできそうな気がして1時間練習したが、できる気配すらなかった。
なので空中ウォークになる靴を作った。宙に浮く靴だ。
これがそのダンスである。
夏ぐらいまで足を滑らせながら移動していたが、あるとき宙に浮くようにアレンジした人が現れて爆発的に流行った。
元デイリーポータルZライターの住さんが毎日練習して一月ぐらいかけてできるようになっていた。
空中ウォーク習得への道。
— スミマサノリ (@sumimachine) January 6, 2024
チャレンジ開始から現在までの軌跡です。 pic.twitter.com/VOAOc00MrZ
住さんはすごい。ちょっと感動してしまった。
努力が嫌いなので工夫で解決したい。つまりこれは浮いてるように見えればいいんだろう。浮くのであればこれまでやったことがある。
改めて見るとよく浮くサイトである。どこの会社でも浮いてたのも納得である。さて、そんな悲しい冗談を言ってる場合ではない。
涙を拭いて今回は米田さんのミラー方式でいくことにした。
トリックアートの生首で使う方法でもある。
靴の下にスチロールのレンガを置き、側面にミラーを配置してある。側面に貼ったミラーは3年前、顔を増やす装置で使ったミラーの再利用である。
意味の分からないものが、意味の分からないものに形を変えていく。
無意味という宇宙から出られない人生である。
夏に履いていたサンダルは穴があいてるので、スチロールブロックを固定する紐を簡単に通せた。作りたい人は一足買っておくといいよ。
あと、シートのミラーは弱く、アルコールやクレンザーで拭くとあっさりと曇る。次にミラーを使った工作をするおれよ、覚えておいてくれ。
ではこの発明を履いてみるとするかね…。
浮いてるよ!
浮いてるよ!と書きながらどこか腑に落ちないものを感じているのも確かだ。
うーん、と思っていたら撮っておいた動画のひとコマのほうが浮いて見えることに気づいた。
片足を上げた瞬間のほうが浮いているように見える。
歩いていて片足を上げたとき、必ずもう片方の足は地面についている。だからそれが浮いていると脳が「浮いてる!」と勘違いするのかもしれない。
もしくは、浮いてることにしたい僕の気持ちがそうさせている可能性もある。
さて、脳を勘違いさせたところで実際に歩いて空中ウォークに挑戦してみる。
かんじきをはいて雪原を歩いているような味わいがある。片足を上げた瞬間、浮いているように見えるのでぜひその瞬間を探して欲しい。
一切努力せずに空中ウォークを成功させた男である。
また人類の進歩に寄与してしまった。
引きで見ると進歩よりも味わいがやや勝っている。
砂利や土、地面のテクスチャがランダムのところのほうが浮きやすい。
そしてうっかり反対側を見せないことが大事である。
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