三角錐の内側に鏡を貼ると物がたくさんになる
ウェブカメラの前に設置するためにこのようなものを作った。内側に鏡が貼ってある三角錐だ。(リモート会議で自分の顔を増やす)
ここに物を置くと、鏡の面以上に増えて見える。
調べると計算で数が出せたり、正多角形が現れるらしい。おもしろいが数学の世界なので、僕は計算せずにやみくもに作ってみたい。角度を求める数学の問題で分度器で測るタイプである。
これを頭にかぶれるぐらい大きくしてみたい。まずは鏡の切れ端でプロトタイプを作ってみた。
おもしろいことに鏡の面を増やすと頭が減った。頭にかぶるバージョンも三面でよさそうだ。
塩ビミラーを注文だ
人形用のプロトタイプを元に人間用のサイズを計算すると、900mm✕1800mmのミラーが必要であることがわかった。元々買った楽天のサイトではそのサイズがなかったのでメーカーに電話をした。
そのサイズでは売ってない、とのことだったが色々教えてもらった。
「鏡のメーカー、ぎょうさんあったけどみんなつぶれてしもうた」
「板に固定するときはホチキスがええよ」
「ちょっと歪めて固定すると痩せて見えるミラーができて子どもが喜ぶ」
サイズは希望に添えないけど端材入れとくよ、とのことだった。
何を作るのか聞かれたので、顔を増やすのだと言うと「それは最高ですな」とサラッと言ってくれた。
外出自粛で知らない人と話をしてなかったので、それだけで満足してしまった。
ありがとう大阪の工場のおっちゃん。その気持ちに負けないように、ちゃんと顔を増やすよ。
切って貼るだけ
工作は簡単だ。ミラーを切ってダンボールに貼る。それをガムテープで組み立てるだけだ。こう書くと簡単だが、作ってみても簡単だった。
反射して全体像がつかみにくい。図にするとこのようになっている。
穴は僕の頭の大きさにあけた。頭にかぶるものをよく作っているので自分の頭のサイズはわかっている。奥行きがだいたい22センチだ。
頭が4つになったぞ。下に写っているのを入れたら7個だ。七林。これをかぶる途中、顔だけ出すと意外な顔が現れた。
クイーンのジャケットでこんなのがあった気がするぞ(調べたら全然違ったので検索しないでください)。
ボヘミアンラプソディのことはいったん忘れて、顔を全部出さないタイプもまた違う趣が出そうである。それならば三角錐の頂点に穴をあけたほうが面白くなりそうだ。
三角錐の中央に僕の顔がたくさんついた玉が現れた。こうなるのか。
こういうキャラクターをどこかで見た気がする。ゼビウスか任天堂のゲームかカルトムービーか。
撮影していた妻も「笑顔とそうじゃないときで攻撃方法が違うやつ」と言っていた。ありそうだ。ありそうだけどそれはなんなのだ。
こんなに大きくなくても良いのではないか
上の写真を見ると鏡が大きいような気がする。手前の辺の部分は景色しか映していない。工場に電話してまで大判のミラーを手に入れたのだが、大きいな。
顔を出すためだけのコンパクトなものを作ろう。
テンポよく作った!と書いているが、もちろんこの過程にはいくつかの失敗作もある。
深夜に作っていたのでむくんだ顔が増幅されている。
3タイプできた
さて、ここまでで3タイプの三角錐を勢いで作った。端材を入れてもらったおかげでたくさん作れた。
かぶって撮ってみると、三角錐のタイプ✕頭の出しかた✕写真の撮りかたで頭の数が増減することがわかってきた。
「私の頭の数が増減することが分かった」。すごいこと書いたぞ。
起きた直後に夢日記を付けていたときもこんな文章を書いたことはない。
鏡に反射しているのはアゴや横顔ばかりで顔は増えていない。よくあるデイリーポータルZの浮かれた写真である。タイプ1の場合は顔の向きが大事らしい。
お、顔が増えたぞと思うのはやっぱりタイプ2である。
顔が8個にならないかと思って工夫したが無理なようだった。「はち林」ってお好み焼き屋みたいでいいと思ったのだが。
ただ、髪の毛が紫のほうが顔の増え映えがすることは確かなようだ。
「顔の増え映え」とは誤字ではなく、「顔が増えたときに見栄えがする」という意味の言葉である。
なんだかすごく馬鹿にされているような気分になる。4倍だからか。
受ける印象は顔の数に比例する、今回導きだした結論である。
人に好印象を与えたい、という場合は三角錐でドーピングしてみてはいかがでしょうか♡
最後に頭が増えたり減ったりする動画をどうぞ
鏡は意外に目立たない
この記事では三角錐をイラストで描いたが、鏡は周囲の景色を反射するので意外に見えにくくなるのだ。
改元のときにミラーで元号のメガネを作ったら全然目立たなかった。
ハエの取材をしたとき、ハエが輝いているのは太陽光の中ではそれがカモフラージュになるからという説があることを聞いた。(インスタ映えするハエ、インスタバエ)
未来人や宇宙人が銀色の服を着ているのは太陽光が強い宇宙ではそれが地味なのかもしれない。
鏡についての気づきを書いてみたが、この記事の主題は「顔が増えておもしれー」である。