特集 2025年4月26日

インドのマドゥライ名物『ジガルタンダ』を再現したい

これがマドゥライ名物のジガルタンダです。

南インドのマドゥライという都市で、ジガルタンダという不思議なスウィーツと出逢った。

キャラメルフラペチーノ風のドリンクなのだが、ザラザラした部分はシャーベットかと思いきや、暑くても溶けない謎の物質なのである。

すごく気に入ったので、どうにか日本で再現してみたい。

趣味は食材採取とそれを使った冒険スペクタクル料理。週に一度はなにかを捕まえて食べるようにしている。最近は製麺機を使った麺作りが趣味。(動画インタビュー)

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マドゥライのキャラメルフラペチーノことジガルタンダ

インドのタミル・ナードゥ州にあるマドゥライという都市で、ビリヤニ屋さんのデザートとして出てきたのが、ジガルタンダという謎の冷たいスイーツだった。

同席していたインド在住の方曰く、ジガルタンダは「マドゥライのキャラメルフラペチーノ」とのこと。

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ジガルタンダが運ばれてきた。
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これがマドゥライのフラペチーノだそうです。

マドゥライはこちら

食べてみると、液体部分はキャラメリゼされて香ばしさが加わった甘さ強めの濃厚なミルクのようだ。練乳っぽい。その中で浮遊しているザラザラした食感の物質が舌に楽しく、中央にはたっぷりとアイスクリームが浮いている。

確かに見た目も味もキャラメルフラペチーノみたいなのだが、このザラザラの正体が氷の粒ではなく、よくわからないゼリー状の物質なのである。

決して溶けない不思議なシャーベット。しいて似ているものをあげるとすれば、破れた保冷材から出てくるゼリー状のやつ。

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このザラザラの正体がまったくわからない。

ジガルタンダのザラザラがなにから作られているのか、そもそもジガルタンダがなにを指している言葉なのか、なにもかもわからないことだらけだが、二月でも暑いマドゥライの気候にとても合った冷たいスイーツであることは確かだった。

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有名なジガルタンダ専門店で食べてみる

その翌日、『インド亜大陸の麺状デザート、ファルーダを自作したい』などの記事でお世話になった小林真樹さんの著書『食べ歩くインド』で紹介されていた、ジガルタンダ専門店にも行ってみた。

その名も『フェイマスジカルタンダ(Famous Jigarthanda)』。白とピンクと紫を基調としたポップなカラーリングの明るい店で、店内では二人の若い女性がイートインを楽しんでいる。

またジカルタンダが食べられることに興奮していたため、入り口の前で思いっきり転んで変な注目を浴びてしまったが、何事もなかったように入店する。

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ジガルタンダ発祥の店である(という説を唱えている)フェイマスジカルタンダは、フランチャイズ展開もしている有名店。

店員さんは白い不織布の帽子をかぶった髭のおじさんが二人。メニューがまったく読めない現地の言語オンリーだったが、注文はジガルタンダと決めているので問題はない。

元気に「ジガルタンダ!」と注文すると、ミニサイズが40ルピーで、スペシャルが70ルピーとのこと。片言同士の英会話が楽しい。

張り切っている私はもちろんスペシャルを、なんとなくついてきてくれた4人の同行者はミニサイズをセレクトした。

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左がスペシャル、右の4つがミニ。

この店のジカルタンダも、キャラメルっぽい練乳味の濃厚なミルクがベース。やはりシャーベット状だけど溶けない謎の物質が混ぜられていて、柔らかいアイスクリームが浮かんでいた。さらに前の店にはなかった赤っぽいソースも少しかけられているようだ。

私が頼んだスペシャルとみんなのミニサイズの違いが、量以外によくわからなかったので、ちょっと店員さんに聞いてみた。

すると「スペシャルにはマライがたっぷり入っているんだ!」と自慢げに教えてくれたのだが、マライってなんだよという話である。

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どれがマライなの?

同行者たちが興味津々で私のスペシャルを覗き込んでいると、店員さんは「よかったら食べてみて!」と、マライだけを少しずつ配ってくれた。

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スペシャルに入れるマライを試食させてくれた。

それはフヤフヤした湯葉っぽいもので、確かにスペシャルの上に入ってはいたけれど、そのありがたみがまったくわからない。

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この湯葉みたいなものがマライ。

私には正体がピンとこなかったのだが、同行者の小松さんが「これって温めた牛乳の膜じゃない?」と鋭いコメントをした。言われてみれば確かにそんな感じかも。

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ジガルタンダの追加調査

なかなかマドゥライに来る機会もないので、さらに二軒でジガルタンダを食べて、その特徴をより深く確認する。

ジガルタンダは正真正銘のマドゥライ名物なので、驚くことに専門店がそこら中にあるのだ。

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ミナクシ寺院というマドゥライのランドマークの周辺に、いくつもの店舗を構えていた『HANIFA JIGARTHANDA』。
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左はファルーダ(澱粉の麺じゃなくてゼリーが入っていた)、右がジガルタンダ。
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この店のジガルタンダにはナッツの粉末が掛かっていた。アーモンドだろうか。
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中にはバジルシードとゼリーも入っていた。どうもファルーダ寄りのジガルタンダのようである。
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もう一軒は『My Madurai Jigarthanda』。
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スペシャルのジガルタンダには、アイスクリームとバシンディが入っているそうだ。
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スペシャルを注文。シンプルな構成で、どの部分がバシンディなのかがわからない。

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