特集 2024年8月6日

おれが令和最新版だ

ネットでしか見たことないものが世田谷区に出現

Amazonでハンディファンや冷風機に「令和最新版」とついた商品がよく出品されている。
それらの特徴は商品画像に涼しげな風が描かれていることだ。

この猛暑のなか、僕のハンディファンにもあの令和最新版の涼しげな風を追加してみたい。
 

1971年東京生まれ。デイリーポータルZウェブマスター。主にインターネットと世田谷区で活動。
編著書は「死ぬかと思った」(アスペクト)など。イカの沖漬けが世界一うまい食べものだと思ってる。(動画インタビュー)

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「令和最新版」はこれ

ネットミームにもなっているが、令和最新版の画像がこれらだ。

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見たことありますよね

ブルーの風がしゃわ~と出ている。涼しげだ。
そして今は「令和最新版」ではなく「2024新型」という名前のほうが多い。
でも僕らの心には「令和最新版=青い風」という図式が残っているので本稿は引き続き令和最新版として続ける。

令和最新版の風は青いすけすけの布で再現できるのではないだろうか。さっそく新宿の生地屋さんに寄ってみる。

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令和最新版っぽい布はたくさんあって興奮した

令和最新版、こんなところにいたんだ!
しかも最近こういう布の服を着ている人が多い。やっぱり令和最新版だからだろう。

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妻も令和最新版を履いてた
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令和最新版にしていく

令和最新版っぽい布はオーガンジーとチュールという2種類の布だった。
両方買ってきて家でモニターを見ながら比べると、チュールのほうが令和最新版っぽい。
オーガンジーは柔らかいので扱いが難しそうだ。

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モニターを見ながら令和最新版を見極める

「いまリアルワールドに出してやっからな」と謎の使命感を感じる。

ハンディファンにチュールを貼り付けたらすぐ令和最新版になりそうだが、なかなかそうはらなかかった。ビット(ネット)の世界からアトム(現実)の世界のあいだには壁がある。

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こうじゃない
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ギザギザにするのはだめだ
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布が長すぎるとたるんでしまって令和最新版にならない

15cmぐらいの長さがチュールがたるまずにまっすぐになるギリギリの長さのようだ。
令和初期だけに通用する儚いノウハウだ。

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アイロンではりを出したり

明け方まで令和最新版と格闘していた。あのAmazonの令和最新版たちはこんな苦労をしていたとは知らなかった。

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これでどうでしょうか

これがいちばん令和最新版っぽかった。15cmのチュールに細かい折り目をつけて両面テープで接着した。白い壁に白熱灯の照明だとチュールが令和最新版の風らしくなる。

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照明の問題かもしれないけど、令和最新版イン ザ・リアルワールド
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昼に使ってみてもこんなに令和最新版
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電車の中でも令和最新版

明るく撮ってごまかしているが、きっとAmazonの令和最新版も同じだと思うのでそういう加工はありとします!
令和最新版がどんなだったか忘れているかもしれないのでもういちど写真を見せますね。

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ほら、これが
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これ

急にネックファンが登場したので驚いたかもしれない。自宅にあるネックファン(本当はライト)に令和最新版をくっつけたのだ。

きっと向かいのホームの電車に乗ってる人は「あ、令和最新版!」と思ったはずだ。青いザビエルと思ったかもしれない。

明らかに温暖化しているいま、ネットでしか見たことがない令和最新版で涼を取るのも一興だ。おすすめはしない。

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妻は黒い服を着ていたので令和最新版が浮いてしまい、ただ不思議なハンディファンを持っている人になってしまった。
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おまけ

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ネックファンのふりをしていたのは実はヘッドライトでした
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ただ、明るすぎて謎の生物になります
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