メルカリにはなんでも売っている
かれこれ30年くらい前、「たまごっち」を筆頭にキーホルダー型の小型ゲームがそれはもうどえらい勢いで流行ったことがあった。
私は流行ドンピシャの世代ではないのだが、それでも先に挙げたブロックくずしやデジタルモンスター、たまごっちを模倣したなんだか良くわからない育成ゲームなどを熱心に遊んでいた覚えがある。
そういえば最近あの手のゲームを見かけないな、また遊びたいな、と思ったので早速メルカリで探してみた。
私が当時死に物ぐるいで遊んでいたブロックくずしと全く同型のゲームがあった。うわー、これだよこれ。
内容はブロックくずしではなくテトリスだけど、ありがたすぎる。もうこれだけで個人的にはノスタルジーで胸がいっぱいである。
なんかさ、こういうおもちゃが沢山あったじゃん、当時。ピカチュウを育てる「ポケットピカチュウ」とかさ、ドラクエのスライムを育てる「あるくんです」とかさ。そういう記憶を大事にしていきたいよね。今日はね、そんな日。
小型ゲームは目が疲れる
早速遊んでみよう。まともに遊べるだろうか。
ちゃんと動く!遊べそう!
おなじみのあの音楽が流れ、操作可能な状態に。
ちょっと左ボタンの効きが悪いけどまともに遊べそうだ。
きわめてシンプルな画面をこねこねと動かすたびに「ボッ」「ボッ」と電子音が鳴り響く。
この冷たさすら感じる無機質な感じがいい。これが小型ゲームだ。
楽しい。あまりにも楽しい。ずっと遊んでいられる。
いや、うそだ。楽しいけど、ちょっと液晶もボタンも、全てが小さすぎるかもしれない。
このゲーム、こんなに小さかったっけ?昔は疲れもせず一生遊んでた気がするけど?
ついそう思ってしまったが、これは明確に年月のせいである。
ゲームが小さいんじゃなくて、おれがでかくなってしまったんだ。
音楽ゲームは小型でもしっかり遊べる
懐かしついでに気になるものが売っていたので併せて買ってみた。
beat mania といえば昔からゲームセンターに鎮座している音楽ゲームである。音楽に合わせてリズムよく鍵盤を叩いたりターンテーブルを回したりするのだ。
それの小型ゲーム版である。そういうのもあったのか、初めて見たぞ。
あっこれ......楽しい!
基本的に音楽ゲームって「流れてくるアイコンに合わせてボタンを押す」ことがほとんど全てなので、こんなに小型でもゲーム性が損なわれておらず、しっかり遊べるようになっているのだ。
小型音楽ゲーム、かなりアリかもしれない。
昔の小型ゲームは音がでかい
ただ、beat mania ポケットにも一つだけ難があった。
というかテトリスも同様なのだが、とにかく音がでかいのだ。
動画越しでは伝わらないが、結構容赦なく鳴っている。おれがお母さんだったら3曲目で怒ってる
確かに思い起こせば私が遊んでいたブロックくずしももっぱら音を出さずに遊んでいた気がする。皆もそうだったのかな。それともお母さんに怒られながら遊んでいたのかな。
現代の小型ゲームはファッションとなった
しかしこの手の小型ゲームってもう現代には存在しないのだろうか。今の小さい子はもうNintendo Switch とか Play Station 5 とかにかぶりつきなのだろうか。
まあ、きょうび他にいくらでも遊ぶものがあるしなあ。
そう思ってあきらめてPARCOなどでお買い物をしていたところ、それは唐突に現れた。
思い描いていた通りの小型ゲームだ。ちゃんとキーホルダーにもなっている。
何?どこの何屋?
服屋。つまりそれは、ゲーム機ではなくキーホルダーとして売られていたのだ。
キーホルダー型の小型ゲームはゲームとしての役目を全うし、「当時あったエモアイテム」としてファッションの一つとして生まれ変わったのだ。
いや、元々キーホルダーなのだから原点回帰なのかもしれない。ともかく現代においては「キーホルダー」の方に光が当てられ、生き残っていたのだ。
その後も少し探してみたが、結局実際に遊べる形のキーホルダー型の小型ゲームは見つけることができなかった。
でもキーホルダーとしてこの現代に生きていることは分かった。今はそれで十分なので、引き続き30年前のテトリスで遊ぼうと思う。