特集 2019年10月11日

コンビニの沖縄料理食べ比べ

2019年7月11日、これまで空白地帯だった沖縄県についにセブンイレブンが新規参入。それにより、沖縄ファミリーマート、ローソン沖縄と並んで、沖縄のコンビニエンスストアが三つ巴状態となった。せっかくなのでこの機会に、各店から販売されている沖縄料理を食べ比べてみることにした。

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沖縄県民待望のセブンイレブンがやってきた

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2019年7月11日、ついに沖縄にもセブンイレブンが上陸。これは沖縄県民にとって長年の夢であり、エポックメイキングな出来事だったといっても良いだろう。オープン時にはめちゃめちゃ多くの人が集まり大行列ができていた。

さて、セブンイレブンのオープンにより、現在沖縄にある大手コンビニは3社となった。

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沖縄ファミリーマート。地元企業の「リウボウ」とファミリマートの共同出資で1987年に沖縄に誕生。コンビニで刺身を売ったり、レジ横のホットフーズで沖縄天ぷらを売るなどチャレンジ精神がすごい。

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ローソン沖縄。こちらも県内スーパーの「サンエー」との合弁会社になっている。沖縄県には1997年に進出。

そして、今回オープンしたコンビニ界の黒船、セブンイレブンである。ちなみにセブンイレブンもやはり地元スーパー「かねひで」を展開する金秀グループのフランチャイズとして展開されている。

沖縄のコンビニはなぜ地元企業と提携しているのか。

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ポーク玉子おにぎりの豊富さ
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ローソンセレクト「ゆし豆腐」

というわけで沖縄のコンビニ各社ではかなり地元に密着した商品が多いのだ。

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これはセブンイレブンのタコライス
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セブンイレブンにも当然ポーク玉子おにぎりがある

当然ながら新参のセブンイレブンにも沖縄限定の商品が結構あるようだ。

さて、というわけで今回は各コンビニの沖縄限定商品を集めて食べ比べてみようという企画である。

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セブンイレブン
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ファミリマート
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ローソン

DEEokinawa編集部メンバーで手分けして、それぞれ目についた沖縄っぽい商品を買い集めてみた。
本来ならばすべて同一の商品を食べ比べてみるべきなのだが、そもそものラインアップが違っていたり、タイミングの問題で入手できなかったものがあったりで多少ばらつきがでてしまったのだが、そのあたりは温かい目で見守って頂きたい。

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それでは早速、食べ比べスタート。

いざ、食べくらべ

フライドチキン

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まずはコンビニホットフーズの花形、フライドチキンから。
沖縄県民のフライドチキン好きは相当なものらしく、ローソン沖縄では元々沖縄で販売していた「スパイシーチキン」という商品から、今や全国区で大人気の「Lチキ」が生まれたという話を聞いたことがある。沖縄ファミリーマートでも全国に先駆けてフライドチキンを販売したそうで、それが全国的に広がったのだとか。つまり現在のコンビニのチキンの先駆けはなんと沖縄だったのだ。

対するセブンイレブンでは「ガリチキ」という商品を沖縄限定で発売している(他に「ドラム」「サイ」も沖縄限定という噂)。
今回はファミリマート「フラチキ」、ローソン「Lチキ」、セブンイレブン「ガリチキ」で味比べをしてみた。

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まずファミリーマートの「フラチキ」。沖縄ファミリーマートでは「フラチキ先輩」なるキャラクターも存在するほどメジャーな存在だ。
他の2品と大きく違うのは骨付きだという点。骨なしで食べやすい「ファミチキ」も近年人気だが、沖縄県民は昔ながらの骨付きチキンを好む傾向があるらしい。
3品の中ではいちばん色が濃く、分厚い衣のガリッとした歯ごたえが特徴。中の肉はとてもジューシーで、そのコントラストが癖になりそうな美味しさである。ボリュームがあり食べごたえも充分。

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お次はローソンの「Lチキ」。これは全国にあるので食べた事がある人も多いと思う(話の流れだとスパイシーチキンを買った方が良かったのだが、その日に見つからなかった)。
3品の中ではいちばん色が黄色っぽく、表面にはブラックペッパーっぽいものが見えている。こちらは骨なし。フラチキよりも衣が薄くサクサクッとしていて、中のお肉はこちらもとてもジューシー。老若男女、だれもが好きそうな優等生の味がする。

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最後はセブンイレブンの「ガリチキ」。
今回のなかではいちばん小ぶりだが、さすがガリチキと名乗るだけあってガーリックの香りがすごい。沖縄では「いなり屋」という業態の店があって、なぜだかいなりとものすごいガーリックがきいたチキンがセットで販売されている。そのいなり屋のチキンにかなり近い味だと思う。衣は今回のなかではいちばん薄めで、目の細かいパン粉をつけて揚げたような印象。濃い味でおかずとしてだけではなく、お酒のアテとしてもイケそうな味わいだった。

おでん

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お次はおでんを食べ比べ。おでんといえば地域性がかなりある料理だが、沖縄のおでんもローカル色が強い。
「てびち(豚足)」は定番具材だし、レタスなどの青菜が入ってるおでんも多い。それ故に、コンビニでも「てびち」は定番商品なのに加え、他にも「ソーキ(豚のあばら肉)」や「沖縄そば」など独自の進化を遂げている。

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まずはファミマのおでん。具材はてびちと大根とチョイス。だし色は少し濃いめだが、あっさりしつつ旨味たっぷりの絶妙バランス。てびちはお箸で崩せるほどにぷるぷるに煮込まれていて、なかなかのもの。だしをたっぷり吸った大根は安定のおいしさ。セルフで薬味がとれるのだが、スタンダードな辛子や七味に加え、柚子胡椒や八丁味噌などがあるのも嬉しいポイントである(これは全国区かもしれないが)。

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お次はローソンのおでん。ファミマとは反対にだし色は薄めだが、かつお風味が感じられる上品な味わい。いい色に煮込まれたてびちはファミマと比べるとあっさりめ。てびちの豚臭さが苦手な人はこちらのほうが食べやすいかもしれない。他は沖縄限定の具材「島こんにゃく」と「沖縄厚揚げ」。厚揚げは島豆腐を使用しているのだろうか、しっかりとした味わいで食べごたえ抜群だった。島こんにゃくは特に沖縄っぽさは特になかったのだが、普通に美味しいこんにゃくだった。

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最後はセブンイレブンのおでん。今回のなかではだしの色がいちばん濃いめ。

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セブンイレブンでも沖縄限定で「焼きてびち」なる商品があったのだが、残念ながらまだ準備中だった。やもなく炙った中味(豚の腸)を串刺しにした中味串というのがあったのでそちらをチョイス。中味串は焦げ目をつけてあるからか、なんとなくおでんというよりは焼鳥を思い起こさせる味わいだった。だしはすっきりしつつもコクのある感じ。大根も安定のおいしさだった。

ポーク玉子おにぎり

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お次はポーク玉子おにぎり。沖縄の弁当屋や商店で人気のポーク玉子おにぎりとは、ポークランチョンミートを玉子焼きと一緒にはさんだおにぎりのことで、県民のソウルフード的な立ち位置だ。
沖縄のコンビニでも当然のごとく販売されており、そのバリエーションもなかなか豊富だ。
近年では「ポーク玉子おにぎり専門店」なるものもでき、連日観光客の行列ができるほどの人気ぶりだ。

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まずはセブンイレブンのポーク玉子おにぎり。具材はと卵焼きのみという、いたってシンプル、スタンダードなポーク玉子おにぎりだ。卵焼きが大きく分厚いので、ポークの塩気をいい塩梅にまろやかにしてくれている。今やポーク玉子にはマヨネーズなどが挟まれていることも多いなか、シンプルで初心に帰れるポーク玉子おにぎりといった風情である(他に「ポーク玉子 シーチキンマヨネーズ」というやつも売られていた)。

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お次はローソンのポーク玉子おにぎり。大人も子どもも大好きなシーチキンマヨネーズ入り。ポーク玉子おにぎりといえば多少パサパサしがちだが、シーチキンマヨネーズが全体をまろやかにまとめあげていて非常に食べやすい仕上がり。最初にポーク玉子おにぎりにシーチキンマヨネーズを入れようと思いついた人には、県民栄誉賞を授与すべきなのではないだろうか。

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最後はファミマのポーク玉子おにぎり。シーチキンマヨネーズやしそ昆布などいろんなバリエーションがある中から、チキナー入りをチョイス。チキナー?と疑問に思う方も多いと思うが、チキナーはカラシナを塩漬けしたもの。ごはん、肉、野菜、海藻(海苔)がいちどに摂れるなんて、これこそ完全食ではないだろうか。ポークと玉子に加えて、ツナと炒めたチキナーのしっかりとした歯ごたえがあり、女性ならば1個食べれば大満足のボリュームだ。

じゅーしー

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続いてはじゅーしー。沖縄風の炊き込みご飯みたいなものだと思って頂きたい。沖縄そば屋のサイドメニューとして見かけることが多い。さて、急に商品が2つに減ったのは今回ファミリーマートではじゅーしーが手に入らなかったからである。ファミリマートではじゅーしーおにぎりだったり、コロッケとじゅーしーおにぎりがセットになった「おにコロ」という商品があったはず。

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セブンイレブンの「じゅーしーごはん」。ふつうのじゅーしーの上に、追加で具材がトッピングされているので見た目的にもきれい。また、特筆すべきは薄切りの豚肉が使われているという点だろうか。あまりじゅーしーで薄切りの豚肉が使われているのを見たことがない。食べてみるとふんわりひじきのいい匂い。味は少し濃い目だが、ひとパック食べきるには飽きずに食べられるちょうどいい加減の味だと思う。

味とは関係ないが、「じゅーしーごはん」という商品名。沖縄県民にとって「じゅーしー」はご飯という認識なので、さらに「ごはん」と付くと、ちょっと違和感がある。セブンイレブンのこのあたりのネーミングはまだまだローカライズの余地があるのかもれない。

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こちらはローソンのじゅーしーおにぎりセット。じゅーしーおにぎり2つとコロッケ付き。じゅーしーは出汁がよくきいた優しい味。じゅーしーはおにぎりすると油分のせいでボロボロこぼれてしまうことがままあるのだが、ガチガチに握られていないのにぎゅっとひとつになっていてなかなか食べやすく仕上がっていた。

ゴーヤーチャンプルー

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最後はゴーヤーチャンプルー。例によって2品しか無いのだが、今度はローソンでゴーヤーチャンプルーが見つからなかったためである。

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セブンイレブンはゴーヤーチャンプルー丼。ごはんとチャンプルーが別々の容器で2段になっていたので、丼として一緒に食べることも、ゴーヤーチャンプルーとごはんで分けて定食として食べることもできるお得な感じだ。味はゴーヤーの苦さがしっかりきいていて、夏バテで疲れているときに食べたら元気になりそうな味である。大きく切られた人参も彩りにアクセントを加えている。

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ファミマのゴーヤーチャンプルー弁当。こちらはごはんを隠すほどゴーヤーチャンプルーがどっさり乗っている沖縄らしいお弁当。味はセブンイレブンに比べるとゴーヤーの苦さが控えめで、出汁の味がよくきいていてうまい。全体的に優しい味に仕上がっていた。お子さんやゴーヤー初心者にはこっちがいいかもしれない。


まとめ

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というわけで、沖縄にある3つのコンビニの沖縄料理食べ比べてみたが、いかがだっただろうか。
最初は正直、どれも似たり寄ったりなのではないかと思っていたが、結構各コンビニで味が違うことに驚いた。ただ、それぞれのコンビニごとに「出汁に強い」「ボリューム多し!」みたいな特徴的な傾向があるわけではなく、おでんだけでもてびちはファミマ、大根はセブン、出汁はローソン、みたいに細かいところで好みが分かれたので、それぞれ人によってイチオシの商品がありそうだ。

沖縄のコンビニは面白い。こんなにローカライズされている地域は他にないのではないだろうか。観光に来られた方も、ぜひそれぞれのコンビニに立ち寄って、気になる商品を試してみて欲しい。

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