結論:よりトイレっぽい蛇口が飲みやすい
30あまり公園を調査したところ6種類の蛇口を発見することができた。こうして比べて見るとそれぞれの工夫のポイントが見えて楽しい。
普段はペットボトルを持ち歩くことが多いので公園の水道を利用することは少なくなっているけれど、今後も引き続き形状チェックしていきたいとおもう。
人生で何度も目にしているのに、気づかないことがある。
日常的になりすぎて見落としがちな家族の優しさや、友人・同僚たちのちょっとした気配り。そして、公園に設置している水道の蛇口の違いだ。
よく見たら、公園にある水道の形が微妙に違うのだ。どれが一番使いやすい形なのか勝手に決定したいと思う。
気づいたきっかけはランニングである。たまに上野公園を走るのだが、すぐ喉が乾くので所々に設置されている水道で飲んでいるときに気づいたのだ。
で、何度も飲んでいるうちにボンヤリと「ここの水道飲みやすいな、他と違うかも」と感じることがあった。その日から飲む度に形状を見るようになり、月日を経て「絶対これ形違うわ」と確信へと変わっていった。
というわけで今回、改めてその違いを見ていきたいと思う。
上の写真を見て「見たことある!」とみんな頷いただろうか。でもこれ、ありそうでいて意外と見ないタイプである。地域差もあるのかもしれないけれど今回調査した中ではこの一つのみだった。
こういう左右の回転式はどっちに回すんだっけ? と悩んで逆にきつく回してしまいがちである。
でもよく考えたら左右回転式による開閉のものはたいがい左に回せば開くのである。
公園の水道はすべて子供の身長や車椅子の高さに合わせているようだ。今日は改めて気づくことばかりだ。
そうか。もしかしたら両手を広げているようなこの蛇口の形は、二箇所掴む所があることによってまだ幼い子供や手に力が入りにくい人でも開けやすくなっているのかもしれない。
私は「この形状だと手が濡れちゃう」とマイナスに感じていたのだけど、別の人にとっては使いやすく配慮されているかもしれないのだ。そのことを胸に留めつつ、調査を続けたいと思う。
お次はこちら。握りやすそうな形状をしている。
このタイプの特徴は、手を離すとひねる所が元にもどり勝手に水が止まってくれることだ。そのかわり、ひねる時の抵抗が他よりも強い。
よって他よりも力を入れることになり、吹き出す勢いが荒々しくタフガイといった感じだ。
次は、いつものランニングコースとは外れたところで見つけた水道だ。「あ、あれも違うタイプかも!」と近寄ろうとした時、私を待ち受けていたかのように豪快に水が吹き出していた。
私もおそるおそる蛇口をひねり、少し飲んでみる。先程のタフガイに比べてちょっとひねるだけで水が出てくれる、素直な蛇口だ。ひねればひねるほど水が出ることに清々しさを感じる。
でも子供が漫画のように全身びしょ濡れになっていたので、今後このタイプには気を張っていこうと思う。
こちらは他と比べてシンプルでスタイリッシュなデザインである。そしてわかりやすいのがひねる方向。
これまでのものは左右にしろ上下にしろ、ひねる方向に一瞬戸惑うのだが、こちらのタイプはつまみを上にあげれば水が出る、というのが一目瞭然なのだ。
ここで大きな違いに気づいた。これまでのは噴水のように真上に水が出ていたのだが、これはウォシュレットのように弧を描いきながら出る。つまり、水がいろんなとこに拡散しにくいのである。
ビジュアルといい性能といい高さといい申し分ない。今回のトップ争いの一つであった。
周辺の公園も調査することにした。
地図を頼りに近所の公園をしらみつぶしした所、ほぼこれだった。今回最もコンパクトな形状で、かわいい。
ちなみに、小さいながら50センチくらいの高さまでとけっこう出る。噴水タイプは高さが出るほど水が拡散しやすくなるので要注意だ。
さて色々と紹介してきたが、ついに一番飲みやすい蛇口を発表したいと思う。
ポイントをまとめると、以下の4つが飲みやすさの大きな基準となった。
・ひねるときの固さ(力が必要でないものがより良い)
・水の高さ(高すぎても低すぎても飲みにくい)
・ひねる方向が左右より、上下の方が迷いにくく、手が濡れにくい
・噴水タイプよりウォシュレットタイプが水が拡散しにくく飲みやすい
実は以前から、このタイプは洋式トイレの形に似ているなと印象深かった。背もたれもつき、座り心地がとても良さそうなのだ。
無印タイプとの一番の決め手はそこで、よりトイレっぽいのだ。小さくなって一度座ってみたい、などという妄想を掻き立てられる所が私のお気に入りとなった。
30あまり公園を調査したところ6種類の蛇口を発見することができた。こうして比べて見るとそれぞれの工夫のポイントが見えて楽しい。
普段はペットボトルを持ち歩くことが多いので公園の水道を利用することは少なくなっているけれど、今後も引き続き形状チェックしていきたいとおもう。
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