チャーハンを食べる夏
暑くて夏バテをしている。ずっと眠い。外に出れば暑いし、建物に入ると涼しいで寒暖差が激しくて体力を消耗している。消耗かるたが作れるぐらい消耗している。助けてくれ。
そんな中、ライターの月餅さんから「前に行ったお店のチャーハンがおいしかったので行きましょう!」と誘われた。夏バテにはチャーハンだからね。行こう。
開店時間が10時と早い。「朝からがっつりと食べたいなー」と思う人にぴったりのお店。朝からチャーハンを食べたいというときがあんまりないという人、それ夏バテかもしれません。チャーハンを食べて。
メニューを見ながら待っていると安藤さんがやってきた。こんにちは~今日も暑いですね。
安藤さん、この暑い中でも走るのえらすぎる。人生で走りたいと思ったことがないから、その気持ちすごいなと思ってます。あれか、走ったあとに食べたらチャーハンはおいしいのか。
もしかしたら、今後走ったあとにチャーハンを食べる企画があるかもしれないし、その企画があるときは、ちょっとお腹が痛くて欠席になるかもしれません。
なんだ豚汁麺って。そんなおいしそうなもの、おいしそうじゃないか。食べたいなー。でもチャーハンを食べる会だからなー。
夏バテにはスタミナがあるのものを食べた方がいい。なので、スタミナにんにくチャーシュー炒飯、ガーリックバター豚汁麺を頼むことにした。
「え!2つも食べるんですか?」と聞かれたが、「え、2つ食べますよ」と言った。「部長、すごいな」と恐れていた。食欲に恐れられている。ほら、夏バテしているから。
運ばれてきたチャーハンたち
雑談を楽しんでいると、安藤さんが頼んできたやつが先に来た。
「部長、先に失礼します」と言われたが、そんな目上みたいな感じで言われて、みんなを遠くに感じました。悲しい。
見た目は具材がたっぷりの味噌ラーメンのようだ。こんな具だくさんの味噌ラーメン、おいしいに決まっているだろう。
太麺にやさしい味の味噌がからむ。濃い味噌みたいな感じではない。これは食べたことのない味らしい。
豚汁麵がやさしい味なのに対して、チャーハンはしっかりと味が濃い目でちょうどいいバランスだ。
豚汁麺とチャーハン、お互いがお互いを輝かせる。そういう人間関係を作っていきたいと思った。あと、1000億円ほしい。FIREしたい。
おれのスタミナあふれるチャーハンたち
そんなお金がほしい気持ちと空腹を我慢しながら、他の人のメニューをまばたきせずに(本当はした)待っているとついにやってきた。
ガーリックバター豚汁麺とスタミナにんにくチャーシューチャーハンが運ばれてきた瞬間、テーブルの周りがにんにくのにおいにつつまれる。
みんなごめんな、にんにく臭くて。でもしょうがないんだ。夏バテをしているから。
バターの味とにんにくの味がガツンときて、こんなのパワー味だ。体が熱いのは気温のせいか、にんにくで代謝がよくなったせいか。無我夢中で食べてしまった。おいしかった記憶とパワーの味がした記憶しかない。メモを取ることの大切さを実感した。
「食べた瞬間、にんにくがすごいですね!」と月餅さんが言う。「このあと、人と会う予定があるんですよ」と注文する前に言っていたけど、大丈夫かなと思いながら食べる様子を見ていた。
食べたあとに「このあと人と会うのに、にんにくがすごいやつ食べて大丈夫ですか?」と言ったけど、そのやさしさ、食べる前に言ったほうがよかったよ。