特集 2022年1月10日

ダイソーの「取っ手つき耐熱ガラス計量カップ」が愛いやつすぎる

先日、ダイソーで「なんとなくいいな」と思って買った「取っ手つき耐熱ガラス計量カップ」。

こいつが、「なんとなくいいな」どころの騒ぎじゃなかったので、例のごとく、ここでただただ、思いの丈を綴らせてもらってもいいでしょうか?

1978年東京生まれ。酒場ライター。著書に『酒場っ子』『つつまし酒』『天国酒場』など。ライター・スズキナオとのユニット「酒の穴」としても活動中。

前の記事:だてまき、黒豆、栗きんとんが一瞬でケーキに


出会いはふとした瞬間に

過日、僕はある大きめのダイソーにおりました。

100均大好きっ子な僕は、特に食器やキッチングッズコーナーの棚を執拗に眺め回し歩くのがやめられない。というわけで、いつものように執拗に眺め回し歩いていたところ、ふと、ひとつの商品が目に止まりました。

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計量カップコーナーにあった
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この「耐熱計量カップ」という商品。ちょっと高級品の200円

計量カップってのはたいていがプラスチック製なもんですが、こいつは薄手の耐熱ガラス製。全体的になめらかな造形がなんとも魅力的、かつ、丸っこい取っ手がついているのがかわいい。

手にとってみると、スルスルとした感触がいつまでも触っていたい心地よさ。特に「なにに使おう」という考えもないまま、なんとなくひとつ、買って帰ったのでした。

家に着き、カップをベランダに持ち出して、自然光のもと、あらためていろんな角度から鑑賞してみます。

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うん、見れば見るほど
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非の打ち所のないフォルムだ
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好き
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注ぎ口あたりのにょーんとした加工もいい
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この底面のなめらかさよ

マグカップとしての良さ

と、しばらくの間はただただ愛でたり、一緒に寝たりして過ごしていたんですが、ある朝のこと。

最近の僕は、起きてまず温かい「ごぼう茶」を飲むことを習慣にしています。しばらく前に、なんとなく健康に良さそうというだけで飲みはじめたんですが、その素朴な味わいが体になじみ、もはやこれなしでは1日が始まらない体に。

で、その日は保育園へ行く前の娘が、いつものように「パンと玉子焼き」みたいな簡単な朝食でなく、前日に外食で食べて気に入ってしまった、「ケチャップライスのオムライス feat.ドミグラスソース」を所望してきた。まぁ、多少面倒だけどそのくらいならと作ってやりつつ(もちろん市販のソースを使ってですが)、自分のお茶は、ふと思いついて例の計量カップに水を注ぎ、ティーバッグをひとつほうりこみ、簡易的にレンジでチンしてみたんです。

あ、ちなみにこのカップの「耐熱」の具体的な範囲としては、レンジ、食洗機、湯せんなどはOK、直火やオーブンはNG、といった感じです。

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カップに水とティーバッグを入れ
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「あたため」ボタンを押しただけで
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オムライスを作ってる間に、勝手にお茶が入った

まぁ、普通のマグカップでも同じことはできるんでしょうが、この500mlという大容量が嬉しいじゃないですか。もちろん、余裕のある日はきちんとやかんで煮出して作りたいけど、忙しい朝にこれはいいなと。

さらに嬉しいのが、

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取っ手がついてるからそのまま飲める!

この時点で、気がついたこいつの利点がいくつもあります。

まず、薄手のガラス製なので、口当たりがとても良い。さらに、持ち手の持ちやすさも絶妙。

さらには、軽い。僕、こういうお茶類ってたっぷり入れて飲みたいタイプなもんで、常になるべく容量の多いマグカップを探しているところがあるんですが、マグカップって基本、容量に応じて重くなりますよね。そういう意味でこの軽さは、僕の出会ったマグカップ(厳密には計量カップだけど)のなかでもダントツ1位!

まぁ、メモリがついたビーカーみたいなこの見た目、マグカップとして使用するのに抵抗を感じる方もいるかもしれません。が、僕はむしろ、たまに漫画に出てくる、実験器具でコーヒーを飲むクセの強い科学教師にでもなったような気分が楽しかったり。

さらにさらに! 僕は仕事中、マグカップをのせておくと常に55℃に温度を保ってくれる「マグカップウォーマー」というアイテムを愛用してるんですが、

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一般的なカップの場合

どうしても設置面が少なく、熱伝導効率が悪いんですよね。

ところがこのカップの場合、

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設置面ベタ付き!
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これ以上マグカップウォーマーと相性のいい器はないのでは?

となればもちろん、

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酒燗なんかもお手のもの!

ちなみに写真ではこちらの道具を使用していますが、もちろんお湯を張った鍋でもいけますので。

調理器具としての良さ

さて、ここで思い出してほしいのですが、こいつの商品名はもともと「耐熱計量カップ」。つまり、調理器具としても優秀なのであります。

たとえば煮物なんかを作るときの調味料の調合なんか、やりやすくてしょうがないですし、「まずは500mlの湯を沸かせ」なんて指示のあるインスタントラーメンを作る際も、通常の計量カップってたいてい200mlなので、200+200+100と、3回は水道と鍋を往復しなきゃいけない。ところがこいつは、500mlまでメモリのある大容量。もう、ズバーン! と一発ですよ。めっちゃ爽快。

さらに! 最近特に重宝しているのが、娘の好物、「パンケーキ」作りにおいて。

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牛乳を規定量入れて
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卵ひとつを入れて混ぜて
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粉を加えてさらに混ぜれば
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生地が完成

こいつと出会う前まで、僕は律儀にこれらの工程を、パッケージに記載のあるとおり「ボウル」を使って行っていました。が、その場合、ボウルと菜箸以外に、容量を計るための「キッチンスケール」と、生地をフライパンに流しこむための「おたま」という、ふたつのアイテムが必要になる。ところがこのカップなら、それらが不要なだけでなく、取っ手がついてるから混ぜやすい!

市販の一般的な、ひと袋で4枚ほどのパンケーキが作れる粉の場合、このカップひとつで容量的にもじゅうぶん事足ります。

さらに! ……って、なんかさっきからやたらと「さらに!」って言ってる気がしますが、実際“さらに”なんだからしかたない。というわけで、さらなる利点として、注ぎ口があるから、直接フライパンにポトポトーっと注ぎやすいんです!

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結果、きれい〜にまん丸に焼ける

さらに! 娘からパンケーキを「ねこちゃんのかおにしてほしい」なんてリクエストがあった場合、これまでなら、スプーンでちまちま生地をたらして目鼻らしきものを作り、少し焼けたらその上に生地を回しかけ、最後に耳らしきものをまた、ちまちま付け加えて……なんてことをやっていました。

が、このカップならば狙いがつけやすいので、チョロ、チョロ、とダイレクトに、お絵描き感覚でフライパンに注いでいけるんですよね。

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ほらこのとおり!

どうみても猫ではなく豚にしか見えませんが、それは僕の不器用さゆえで、とにかく作業がしやすいことは間違いないのです。

また、同じ生地をたこ焼き器で焼くと「ベビーカステラ」に似たものが作れ、これまた子供受けの良いメニューなのですが、

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当然、狙いやすい
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おすすめです
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個人的ないちおしは「自分用茶碗蒸し」

今から紹介するのは、来客に出すなんてもってのほか。家族にだって出すのはちょっとはばかられる、あくまで“自分用”と割り切って作りたい一品です。

「茶碗蒸し」って、たまに食べると美味しいけれど、ちょっと作るのが面倒なイメージ、ありますよね。ところがこのカップだと、めちゃくちゃぱぱっと簡単に作れてしまう。

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まずはカップに卵をひとつ落とす

それを簡単に混ぜたら、容量を確認しておきましょう。

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50mlくらいかなと

そしたら、

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目分量でちょろりと「白だし」を加え

さっき覚えておいた50mlの4倍、総量が200mlになるまで水を加えます。

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つまり、卵とその他の液を1:3の割合に調合する

ここで気になる方は、チャッカマンなどを使って表面の気泡を消しておくと仕上がりがきれいになります。が、あくまで“自分用”なので、やらなくてもぜんぜんOK。

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あとは適当な具材をぽちゃぽちゃ加え
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アルミホイルで雑にフタをして

あんまりカップがグラグラと動かないくらいの中〜弱火くらいの火加減で、15〜20分ほど湯せんします。

茶碗蒸しって、基本的に陶器の器で作るから、火の通りの見極めが難しいんだと思うんです。が、このカップは全容が外から見えるので、固まってるかどうかがわかりやすい。つまり、火加減や蒸し時間に、そこまで神経質にならなくてもいい。

なんとなくそろそろかな? と思ったら様子を見に行き、カップを揺らしてみて、

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ふるふると固まってればそれで完成
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風情もなにもあったもんじゃないけど

これが、ひととおりその日の晩酌が終わり、だけどもうちょっとだけなにかつまみつつ飲みたいな〜、なんてときに、

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抜群なんですわ!

ビールジョッキとしても

おっと、申し遅れましたがこのカップ、ビールジョッキとしても優秀でして。

そもそも容量が500ml+αなので、

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500mlのビール(正確には発泡酒)が見事に収まる

さらに! 作りがものすごくシンプルなので、

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泡の観察が楽しい

さらに!

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ビール is うまい!

なにかにつけてサイクルの早い現代社会。良い道具を長く大切に使うという考えかたは、とても素晴らしいことだと思います。

では、良い道具とはなんなのか? 使い捨て感覚ではなく、少々値段が張っても、一生使い続けられるもの? はい、おっしゃるとおりです。

が、ここが世の中のおもしろいところ。まるで良い道具界の徒花のように、たった200円という価格で、ふとこんな素晴らしい商品が生み出されたりする。

冷静に考えれば、いくらでも似たような商品はあるのかもしれない。けれども、少なくとも僕は、ふと出会ったこのダイソーの「取っ手つき耐熱ガラス計量カップ」と、まかり間違って粉々に壊してしまったりしない限り、一生つきあい続けたいと思っています。

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