いざケンタッキーへ
それ以来、実はずっと考えていたことがあるんです。
「フライドチキン」と聞いて多くの人が思い浮かべるのって、やっぱり「ケンタッキー」ですよね。世に多くのフライドチキンはあれど、ケンタッキーのそれは、まるで魔法がかかったように美味しいじゃないですか。だからこそ世界中で愛されているわけだし。
となれば、一度はやってみたくないですか? “ケンタッキーの”フライドチキンの皮だけ弁当。
というわけで、やってきてしまいました「ケンタッキーフライドチキン」。チキンから皮だけをはがし、ごはんにのせて食べてみたいという、冒涜ともいえる目的のために。
ただ、これは余談ですが、僕がお店に入ろうとするとどこからか「ちょっと待って、そこのメガネのキミ!」と、男性の声が聞こえたんです。そこで声のしたほうを見てみると、立っていたのはごぞんじ、カーネル・サンダースおじさんの像。
と、生まれて初めてカーネル・サンダースおじさんの像に話しかけられるという、ちょっと不思議な体験があったのですが、とにかくこれは、お墨付きをもらったということでしょう。「本当っすか? 光栄です!」とお返事し、あらためて店内へ。
買ってきました。チキンの量がどのくらい必要になるのかがわからないので、オリジナルチキンが4ピースとサイドメニューが3つ選べる「トクトクパック4+サイド1」(1,540円)を。
で、ドンキのはプラのお弁当箱でしたが、せっかくなのでここは、お重に詰めてみることにします。
そして完成
さぁ、いよいよケンタッキーフライドチキンの皮だけ弁当を作っていきましょう。
まずは1ピースのサイズが大きいむね肉の部位「キール」から。
ところが肉と皮が意外としっかりくっついていて、はがすのに想像以上に難儀しますね。皮も破れてしまいがちで、量も意外と少ない。どの部位もそうなのかな……。
続いては脂身の多い腰肉の部位、「サイ」。するとこんどは、やった! 気持ちいいくらいにするっと皮を外すことができました。
みなさん、生きるうえで必要のない知識かもしれませんが、ケンタッキーフライドチキンの皮だけ弁当を作る際におすすめの部位は、サイです!
そしてもうひとつ、「ウイング」こと手羽の部位からも皮をはがし、チキン合計3つでお重のごはんを覆いつくすことができました。
なかなかに異様な光景ではありますが、同時にものすご〜く食欲をそそるいい香りが部屋に充満しています。せっかくなのでビールを用意し、さっそく食べてみることにしましょう。
第一印象は、ドンキのものよりもぐっとお上品で、まるで高級料理を食べているような感覚。さすがはケンタッキー。出来合いのからあげ類のような脂のしつこさが意外にも少ないです。
とはいえ、塩気はしっかりとしていてスパイシー。部位によっても特徴に違いがあって、サイなんか特にジューシー。皮だけのはずなのに鶏肉っぽさも感じて、これは一度体験して損のない美味しさと断言できます。うまい!
というか、ここまでやりすぎなくても、小盛りのごはんにサイの皮1枚のせるだけでじゅうぶん満足できそう。あとのチキンはふつうに食べられますしね。
というわけで、ケンタッキーフライドチキンの皮だけ弁当は、一度はやって損なし。たっぷりチキンを買ってきた日なんかにはまたやってしまいそうな、文句なしの美味しさでした。