また自由研究に招待された
声をかけてくれたのは、筆者の友人(以降パパ)の息子さんである小学5年生のこうきくん。
前回の自由研究は、定番の駄菓子「3個に1個すっぱいガム」を100袋食べ、左・真ん中・右のどの位置に「すっぱいガム」が多く入っているかを調べるというもので、
やってみると意外にもすっぱいガムは「右」にかなり多く入っているということが分かり、実験は大いに盛り上がった。
そんなこうきくんが、今度は別の駄菓子について疑問を持ち、また自由研究に参加しませんかと誘ってくれた。もはや自由研究友だちといってもいい。
あの人が誘ってくれる飲み会っていつも楽しいよねということがあると思う。こうき君の自由研究は完全にそれなので、喜んで参加した。
僕たちは「蒲焼さん太郎」と「焼肉さん太郎」の味の違いを本当に分かっているのか?
今回も招かれたのは地域の公民館。
中に入ると、そこには定番の駄菓子「蒲焼さん太郎」と「焼肉さん太郎」がそれぞれ30枚ずつ待っていた。
この2つについて、こうきくんはある発見をしたという。それは「違う商品なのに原材料名が全く同じ」ということだ。
このお菓子、僕も小さいころから何度も食べてきたが、その味は全然ちがう。
なので最初に聞いたときは「そんな訳なくない?」と思ったが、たしかに原材料名の表示が書かれている順番まで同じだった。
そして、この事実を知ったこうきくんには気になったことがある。
別の商品なのでさすがに同じ味ということはないと思うが、原材料名が同じということは味はかなり似ているのかもしれない。なので、パッケージを見えなくしたら違いが分からないんじゃないかとのことだ。
味のちがいを分かった気でいるけど、実はそれって視覚の影響が大きいんじゃないかという、人類を試すような疑問だ。
「蒲焼さん太郎」「焼肉さん太郎」食べ当てクイズ
これを確かめるため、こうきくんが用意したのは抽選箱。この中に「蒲焼」「焼肉」各30枚、合計60枚を全部入れて、
こうきくん・パパ・筆者がそれぞれ20回ずつ、箱から引いたものを目隠しして食べ、どっちを食べているかを当てるという実験だ。
これによって、2つの駄菓子の味の違いが本当に分かるのかを試そうというもの。
「蒲焼さん太郎」「焼肉さん太郎」食べ当てクイズが幕を開けた。
絶妙な難易度に盛りあがる
さて、この時の僕の気持ちだが、「蒲焼さん太郎」と「焼肉さん太郎」の原材料名が同じということには素直に驚いた。
ただ先ほども書いたとおり、この2つの駄菓子は僕も小さい頃からたくさん食べてきたが、味が似てるなと思ったことは一度もない。
なので、さすがに目隠ししながらでも違いは分かるでしょと、内心では大人の余裕をかましていた。
でも実際にクイズに挑戦してみると、
「目隠ししながらでも違いは分かる」はずだったのだけど、口の中に広がるのは毎回同じような甘辛さ。
両方を食べて「どっちが蒲焼?」と聞かれたら当てられそうだが、比較なしで「今食べたのはどっち?」と聞かれるとけっこう迷う。
また、この実験は20回チャレンジするので、1つ前に自分が食べたものも迷う原因になる。
口の中にはさっきと同じような甘辛さが広がるが、でもさっきとは微妙に違う?いや違わない?と考えはじめるともう分からない。
そもそもの味の違いがはっきりしないうえに、過去の自分も迷わせてくるので、絶妙な難しさのクイズになっていた。
その結果、毎回すごく悩んで回答するので、
当たるとすごく嬉しいし、
外れるとしっかり悔しい。
勝ち負けがあるわけでも、賞品や罰ゲームがかかっている訳でもないけど、当たり外れに一喜一憂し、とても盛り上がるクイズとなった。