今度は会議や出社したときにほら貝を吹きたい
練習をした成果もあって、トランペットなどの管楽器を吹いたことのない自分でもほら貝を吹くことができた。コツさえつかめば簡単にふける楽器だったので初心者でもおすすめです。
人生とは戦いの連続である。勉強、仕事、生活、全て戦いだ。戦いの前には気合いを入れたい。そこでほら貝だ。
戦国時代にほら貝は、戦いの始まりだったり、指示を伝えるのに使用したらしい。携帯電話のような役割である
せっかく吹くなら本場で吹きたい。関ヶ原で。
関ヶ原があるのは岐阜県である。ここで東軍・徳川家康、西軍・石田三成がそれぞれ総大将となり、天下分け目の戦いが繰り広げられた。
今年の大河ドラマは徳川家康がテーマになっているため、町もかなり盛り上がっている。町中には家紋が描かれたのぼりが設置され、町全体が戦ムードである。
町中には関ヶ原の戦いの様子を知ることができる掲示がされていたり、歩いているだけでも楽しい。博物館もあるので、もっと知りたい人はそこに行くとより詳しく学べる。
歩くだけで勉強になる。小学生も教科書で勉強するより、町が盛り上がっている中で、フィールドワークをしながら勉強をした方が楽しいと思うので、先生方、ご検討をお願いします。
歩いているだけで楽しい。やばい、信長の野望をやりたくなってきた。帰ったらダウンロードをしようと思います。
まずは戦いが始まった開戦地に行こうと思う。そこでほら貝の練習をしたい。関ヶ原駅から歩いて20分。関ヶ原の戦いの開戦地にやってきた。
解説を簡単に説明すると「1600年9月15日午前8時。霧が薄くなったのをきっかけに松平・井伊隊が、先峰の福島隊の脇を通り抜け、宇喜多隊の前へ進出し発砲。この井伊隊の抜け駆けに怒った福島正則が、宇喜多隊に対して一斉射撃を掛けたのがこの場所」とのこと。
ここでほら貝の練習をしたい。なんで?といわれたら、ほら貝を吹く練習したいからです。したいことに理由なんていらないから。
ほら貝は編集部に借りた。ほら貝がある編集部ってなんだ。(前にイベントで使ったらしい)
ほら貝を吹くなんてはじめてのことだ。才能があって「ブォー」と遠くまで聞こえる音がなって、関ヶ原の戦いがまた始まったら、おれが止めてみせます。大丈夫です。
「プスー」という空気の音しかしない。これ本当になるやつか。飾りのやつじゃないのか。
何度かやってみたが全然ならない。ネットで調べて練習をしてみることにした。
ほら貝は「口を一文字にしてくちびるをふるわせてならす」と書いてあった。トランペットなどと同じ吹き方らしい。
調子がいいときのおならみたいな音がなった。今おならしたのぼくじゃないです。
これが練習の成果だ。笛の音がする。もうこれ、なったということでいいだろう。
もっと大きい音を出したいが、ほら貝は大きさによって音の鳴り方が違うらしく、大きい方が低音で大きな音がなるらしい。あと、肺活量とかもあると思うので、今の自分の全力がこれです。
なんとか吹くことができた。これでいつでも戦いの火ぶたを切ることができる。明日、ヒマだし戦でもしようかな。
ここにずっといてもしょうがないので、場所を変えて吹きます。
開戦地から歩いて15分ぐらい。のどかな田園風景の中に決戦地がある。
解説によると「1600年9月15日午前、関ケ原の戦いは西軍有利の展開で進んでいたといわれています。しかし、小早川秀秋の裏切りによって状況は一変します。これによって、一挙に東軍が優勢となり、奮闘むなしく西軍は敗北します。そしてこの決戦地は、東軍諸隊が三成の首級を狙って、最大級の激戦が繰り広げられた場所といわれています。」
強風で風の音が入りまくっているが、もしかしたら戦国時代にもこんな強風の中でほら貝を吹いていたかもしれない。
もう満足したので帰ろうとも思ったが、景色がいいので周りを歩いてみることにした。そのとき「関ケ原笹尾山交流館」という観光案内所のような場所を見つけた。
中に入ると観光案内所の他にすごいものが広がっていた。
聞いたら甲冑を着て、散歩をしたり、写真を撮ったりできるという。足軽から有名な武将が着ていたものを再現したものまでいろいろある。
これは着てみたい。「これって今から着れますか?」と聞く。普段は予約をしないとダメらしいが、今日はたまたま空いており「大丈夫ですよ!」とのことで着ることができた。
ただ、着るのに1人では着ることができないらしく、手伝ってもらいながら20~30分かかるらしい。
着ているときに敵が襲ってきたら終わりだ。「待って!いま甲冑を着ているところだから!ちょっと待って!!」となる。無防備。
どの武将にしようか迷ったが、関ヶ原に来ているので徳川家康の甲冑を着たい。しかし、試着のときにふくらはぎに装着する甲冑がサイズ的に合わず着ることができなかった。じゃあ、どれにするが悩んだが、戦国時代最強と言われた徳川家康の家臣 本多忠勝の甲冑を着ることにした。
段々と完成されていく甲冑。だんだんと体が締め付けられていく感じがする。なんだか気合いが入ってきた。強くなった気がするのでこれで総合格闘技に出場したいが、この強さは平和を守るために使いたいので大丈夫です。
これで外に出てみることにした。着てみた感想としてはまず、兜が重く、立つのが大変だ。これで刀を出して戦うなんて、無理じゃない?かなり動きが遅くなる。昔の人、これを着て走り回っていたとしたら、かなりの体力だ。SASUKE、完全制覇できそう。
あと、入り口を通るとき「兜のかざりが当たってしまうのでかがんで下さい」と言われて「頭を守るべき兜が逆に守られている」と思った。
兜のせいで上をあまり向くことができない。そして、本多忠勝の甲冑にはあごを守るものがついているが、それがかなり吹きにくくしている。でも、吹いているときに顎に矢が飛んできたら怖いので頑張った。
写真をこちらの施設の職員さんに撮ってもらっていたが、プスーという音しか出ない。
「この人、ほら貝を持参してきたのにこんな音しか出てないのか」と思われていたらどうしよう。本気で吹かせてください。兜を外した。これがおれの本気だ。
これが本気のほら貝だ。400年以上の時を超えて、関ヶ原にほら貝の音が響いた。
職員の人も笑顔でこちらを見ていた。「これってネットにのせても大丈夫ですか?」と聞いたら「ぜひ、あげてください。バズりそうですね」と言われた。バズってほしいなと思った。
練習をした成果もあって、トランペットなどの管楽器を吹いたことのない自分でもほら貝を吹くことができた。コツさえつかめば簡単にふける楽器だったので初心者でもおすすめです。
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