なぜ野球チームにする必要があるのか?
オーダーを発表する前に、「なぜ銀座ウエストを野球チームに見立て、打順や守備位置を考える必要があるのか?」という根本的な疑問にお答えせねばなるまい。答えは簡単。銀座ウエストと野球には意外なほど共通点が多いからだ。
その他の共通点は、皆さま自身で考えてみて欲しい。いまやウェブ記事は書き手と読み手がともに作り上げる時代だ。
意外に知らない人もいる?
私の考えたオーダーを聞いてもらう為、林編集長とライターの月餅さんに球場(DPZ会議室)に集まってもらった。だが試合開始前、2人ともウエストのお菓子を食べた記憶がはっきりとはない、という事実が判明。え~っ⁉
後で調べてみたら基本的には関東圏だけで販売しているようだし、知らない人は知らないのかも。全人類共通の好物だと思っていたのでいきなり出鼻をくじかれたが、野球も世界中で行われている競技ではないし、まあ良い。むしろ普及する余地がまだまだあるってことだ。
ちょうど箱に選手名鑑が入っていたので、それぞれの選手の特徴をザっと2人に説明する。
秘密兵器登場!
ちなみに今回用意したのは、銀座ウエスト公式オンラインショップのみで購入できる、自宅用の全種類セット。ウエストのパイとケーキ(ドライケーキと呼ばれている)が全種類入っているのは、このセットだけのようだ。
さらに!なんと林編集長が、グラウンドと打順を書き込める欄が印刷されたシートを作って用意してくれた。これなら守備位置にお菓子を実際に配置することができる。
いよいよオーダーを組んでいく
さあ、まずは守備位置から考えていこう。
野球をほとんど見たことがない月餅さんには、ウエストのお菓子と野球の説明を同時進行でしていく。
最後の方は「野球、見に行ってみたくなりました」と言ってくれた。かつてウエストのお菓子から野球に興味を持った人がいただろうか?
ファースト→セカンド→ショート…とオーダーを発表していくにつれ、球場(会議室)の熱気も高まっていく。
守備位置が決まったら、今度は打順だ。
そうして遂に、私の考える「銀座ウエストのお菓子の打順と守備位置」が決定した。それでは発表致します。
オーダー発表
1番 セカンド 塩クッキー
小粒ながら守備や走力が高い。しかし甘味の中にある意外な塩気は、思わぬタイミングでの長打も期待させる味だ。
2番 ショート チーズバトン
エダムチーズの風味漂う曲者。ウエストの中では珍しく甘さがあまりなく、お酒にも合う。チーズ“バトン”という響きは“バント”の上手さを感じさせる。塩クッキーとの二遊間コンビは鉄壁の守り。
3番 サード カシューナッツ
ココア生地とクッキー生地の対比が、陰と陽を思わせる。右へ左への広角打法。食べる時はどちらか片方ずつ楽しんでも、真ん中をガブリといっても、どちらも楽しい。
4番 レフト ヴィクトリア
私の中で不動の4番。この美しい見た目。生まれながらのスター選手。今回のチーム編成はヴィクトリアを4番に据えるところから出発した。
ウエスト創業75周年である2022年に限定で作られたのは、ヴィクトリアのチャームであった。やはりウエスト側としても代表的な商品なのであろう。
「私、ヴィクトリアのガチ勢なんで」。月餅さんは「初めてウエスト食べる」って言ってるのに、限定チャームを自慢する迷惑な私
ただ、「天性のスター選手なので守備は手を抜きそう」という意見が出た。監督としては当初、ヴィクトリアがセンターに鎮座まします光景を見たかったのだが、レフトにコンバートとなった(イメージとしてはバレンティン)。
5番 ファースト ウォールナッツ
ガツンと長打を期待できる選手。イメージは『巨人の星』のオズマ。
6番 ライト バタークッキー
繊細で柔らかな食感、でもバターの風味はしっかりとしている。見た目以上にナッツクランチが効いてる。細身だが肩が強い、イチローのような選手。
7番 センター サブレスト
“サブ”レストなんて名前だけど、十分メインの実力を持ってる、なにしろサブレストという響きが、パリーグの助っ人外国人っぽくて良い。
8番 キャッチャー ガレット
マカダミアナッツが丸ごと一個入った存在感。力強いチームの司令塔。近年はクリーンナップを任される捕手もいるが、昔気質の頼れる選手。
9番 ピッチャー マカダミアン
マカダミ“アン”ダースロー、ということで、下手投げの変則フォームの投手。さっぱりした見た目だが、意外なスタミナで完投も多い。
応援歌も作ってみた
スタメンに入ったメンバーそれぞれに応援歌も作ってきたので、月餅さんと林さんに披露する。
林さんが「石井さんって…」と何かを言いかけてやめた気がするが、気のせいだろう。
ちょっと待て!リーフパイは?
さて、このスタメンを見て疑問を抱いたウエスト愛好者もおられると思う。そう、リーフパイが入っていないのだ。
これこそが私のチームの最大の特徴であり、問題点でもある。実は私、お煎餅もザラメが苦手、つまり砂糖の結晶でコーティングされたお菓子が食べられないのだ。
ウエストを代表する選手なのに、使いどころが分からない。「そんな俺が監督なんてやって良いのか?」。自問自答の日々。リーフパイが一番好きだという妻からも「あなたは監督失格だよ!」と罵られた。
でも、今の私にはカズを外した岡ちゃんの気持ちが分かる。それでもチームを前に進めなきゃいけない時があるんだ。そう、これは私のチームだ。何かあったら、私が責任を取る!
…ここまで野球の例えで来てたのに、急にサッカーが入り込んできてしまうくらい、辛い決断だった。
スタメンに入れなかった選手にも役割を考える
とはいえ、さすがにリーフパイほどの大選手をまったく無視するわけにはいかない。そこでリ“リーフ”パイということで、リリーフを任せることに。なんか、ダジャレ頼みになってきた気もする。
スタメンに入れなかった他のお菓子にも役割を考えてたら、楽しくなってしまった。
プレイボール(実食)!
オーダーも無事に発表し終えたので、いよいよ実食。ここからが本当の試合なのだ。
口々に「美味しい~!」と喜ぶ皆の様子を見て、思わず「ンフフフ。そうでしょう~」と長嶋みたいになってしまう私。
そこで気付いた。「最初っから、ただ食べてもらうだけで良かったんだ」と。でも、この野球場シートを使ってワイワイ議論してる時間が最高に楽しかったので、「皆さんのオーダーも聞かせて欲しい!」と強烈に思った。
「ウエスト好きだけど、お前のオーダーはおかしいよ!」でも「コンビニおでんでオーダー組んでみました」でも良い。あなたの采配、見せて欲しい。