たたみかけるいらっしゃいませ
お店の軒先で看板やのぼりなんかと共に道ゆく人に注目と来店をうながすメディアがウェルカムマットである。
レンタル・販売サイトなんかを見ると「抜群の注目度!」とかうたっていたりするがそうか?そんな注目するかあれ?そんなでもないだろ、どうなんだとか思っていろいろ見ていたらすっかり注目するようになってしまった。
素朴に「いらっしゃいませ」と書かれたものだけを見ても色や柄、書体や文字位置、そしてくたびれ具合など、見どころが多々塗り込められており、1枚見つけるとまた次の1枚が見たくなる中毒性を秘めている。
多様さをほこるWELCOME
マット界のもう一方の雄、ウェルカムだって負けてはいない。負けてはいないと言われても困るだろうが。
ウェルカムはデザインの切り口が広い。世界の公用語といわれるだけあって、さすがの豊潤さを見せている、見直したぜウェルカム。
既製にとらわれないマット達
フルオーダーでお店の個性を打ち出し、世界観を演出するマットも多数存在する。
理美容店のウェルカムマットはハイセンスなものが多い。
旅情マット
旅先でその土地の風情を感じるマットとの出会いがある。
あのマットのメーカーも出している
3名のピクトさんがうやうやしく頭を下げるマットを見つけたら要注意だ。
これはテラモトのプリントデザインマット。
テラモトは家庭の玄関で昔から愛用され、泥よけマットの定番となっているあれのメーカーである。
街でこのマットを見かけたら「おお、あの泥よけマットブランドの!」と知人友人ならびに2親等くらいまでの親族をお誘い合わせの上、お店に立ち寄ってほしい。
味のあるマッティング事例たち
ここ数年の観察で、入口をマットではさみ、来訪者を丁寧にお迎えするサンディングという高等技法の存在も明らかになった。そういえば今まで何の説明もなく突っ走って来たが、マッティングもサンディングも私が勝手に言っているだけである。
シャッター前
屋外に敷きっぱなしにしてあるウェルカムマットは閉店時でもシャッターの前で健気にウェルカムメッセージを送っている。
かぶさり
メンテナンス時はなにかにかぶされがちだ。
階段下がよい
雑居ビル的な建物の階段下に既製品がマッティングされている様が好きだ。自分が清少納言だったら枕草子は春がどうこう言う前にこの趣(おもむき)から書きはじめていたに違いない。
ほの暗い階段の下で静かに、ミステリアスにウェルカムメッセージを発している。
最後は階段下マッティングシーンのマイベストで締めたい。
スペースに合わせるためとはいえ「こう」折るかという発想に持って行かれ、偶然そこから取り出された「いらっし」というワードの言語感覚にも引き込まれる。さらには先に紹介したあの泥よけマットとのコラボだし、見どころだらけで過呼吸になりそうだ。
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