小出し記事 2021年8月9日

10年前の池袋を歩く 第5回 中華街の変遷とロサ会館

シンボルマーク的存在の「陽光城」。中華スーパーだ。ここから池袋中華街が始まる。

10年前の池袋を歩いている。
今回は最終回だ。今、池袋で大きな存在感を持つエリア、中華街を歩いてみよう。
 

1997年生まれ。大学院で教育学を勉強しつつ、チェーン店やテーマパーク、街の噂について書いてます。教育関係の記事についても書きたいと思っているが今まで書いてきた記事との接点が見つからなくて途方に暮れている。

前の記事:3000円ブックオフで、ブックオフを遊び尽くす

> 個人サイト Note

匂いに誘われて

足を踏み入れると、香るのはスパイシーな香辛料の匂い。
同行した西村さんが、「中国の屋台で同じような匂いを嗅いだことがある」と言っていた。目をつむればほとんど中国なのだ。

その匂いに誘われてあたりを見渡すと目立つ中華料理店。10年前はどうだったのか。

001.jpg
モダン・デザインの中華料理屋になったのかと思いきや

2009年

10年前は低層住宅にインド料理屋などが入っていた。変貌がすごい。変わらないのは「八丈島」である。

002.jpg
スパイシーのもと。火鍋屋は、

(2009年)ビデオ個室だった。「居酒屋 弁慶」だけ変わっていない

003.jpg
スパイシーのもと2 麻辣麺。

京劇のお面が大きく掲げられたここはなんだったのだろう。

(2009年)ネイルサロンだった

ネイルサロンから中華料理屋へ。大胆な居抜きである。

京劇のお面が描かれているところには、パブがあった。パブの記憶を上塗りするかのように、お面が描かれる。

10年前、多くの店はまだ中華料理屋ではなかった。この10年確実に中華街は中華街になっていった。

いったん広告です

西口で時代が分からなくなる

麻辣麺の後ろには、西口のシンボルマーク的存在「ロサ会館」がある。

004.jpg

このピンク色の建物がロサ会館である。驚くのはここの10年前だ。

(2009年)

10年前、タピオカ屋があった

タピオカってもう10年前のことか? と一瞬怪しんだが、第2次タピオカブームのころかもしれない。

しかし、ここには10年前からタピオカ屋があったのだ。こうなってくると、どっちが10年前でどっちが現在なのかわからなくなる。

西口歓楽街で、時間がごちゃ混ぜになる。

ロサ会館をもっと見てみよう

ロサ会館は映画館・ゲームセンターなどの娯楽施設がたくさん入居している複合レジャービルで、1968年にオープンした。スペースインベーダーの人気と共に来館者が増加し、現在まで続く施設になっているという。

その入り口。

005.jpg
バラのマークに「ROSA」の文字が大きく。傍には「iPhone即日修理屋さん」と書かれた看板があり、池袋らしいゴチャゴチャ加減を見せてくれる。左側の無地の看板は何かのお店がなくなってしまったのだろうか。

10年前もほとんど変わっていなさそうだが、どうだろう。

(2009年)

看板が少し古い。10年の間に掛け替えたのだろう。

それと、傍にあった「iPhone修理」は、タバコの銘柄「LARK」とあった。タバコ屋だったのだろう。そういえば、この10年でタバコについての意識もかなり変わったのだった。それと、現在何も書いていない看板がある場所は、かつて「今宵もあっぱれ! 和風パブ スーパー越後屋」だった。もう、あっぱれしていない。

それと、実はこの場所、つい数ヶ月前でも店に変化がある。

去年(2020年)の写真。

スーパー越後屋はまだあるし、iPhone修理の店は、「iQOS」の看板だった。Lark→iQOS→iPhone修理という時代の変遷よ。

すでに一年前でこの変化である。

前にも書いたかもしれないが、池袋の変化は早い。早すぎる。この変化は常にカメラを向けていなければ気づかない。

変わらないもの

ロサ会館を通り過ぎると、「ロマンス通り」と書かれた門が現れる。昭和っぽい字体がなんともいえず、良い。

ここを通り過ぎると、西口歓楽街の始まりなのだ。いわば、ここは現代の吉原大門である。

006.jpg
吉原大門

10年前はどうだっただろう

(2009年)

そのままだった。本当に、ほとんど変わっていなくてびっくりする。今回の旅でほとんど唯一変わらないものがこれだったかもしれない。

この門もいつ変わるか分からないが、しかし、ここだけは十年間じっと西口歓楽街の変化を見つめてきたのである。


池袋の変化を追ってきて、変わらないものと変わるものを見てきた。変わらないもの、それは池袋に根付く人々のこころだ、とか書くのも恥ずかしいので、「池袋で変わらないものは、ロマンス通りの門だった」という結論にしておきたい。

10年は、短いようで長いような、近い過去である。知っている街の、見ていたはずの風景でも、現在の風景に埋まってしまって思い出すことができない。

そんなかつての風景を思い出す旅が、この散歩である。
ストリートビューを使って、そんな近過去の旅行をしてみてはどうだろうか。

▽デイリーポータルZトップへ

banner.jpg

 

デイリーポータルZのTwitterをフォローすると、あなたのタイムラインに「役には立たないけどなんかいい情報」がとどきます!

→→→  ←←←
ひと段落(広告)

 

デイリーポータルZは、Amazonアソシエイト・プログラムに参加しています。

デイリーポータルZを

 

バックナンバー

バックナンバー

▲デイリーポータルZトップへ バックナンバーいちらんへ