特集 2023年2月26日

由来の漢字表記が意外な企業名しらべ

ネットで調べるだけのこたつ記事です

トヨタ、パナソニックなど、カタカナ表記が多い日本の企業名ですが、カタカナでなれしたしんだ企業名の由来を調べると、実は意外な漢字表記があった。というパターンがけっこうあります。

由来の漢字表記で意外な感じを受ける会社名をいくつか調べてみました。

鳥取県出身。東京都中央区在住。フリーライター(自称)。境界や境目がとてもきになる。尊敬する人はバッハ。(動画インタビュー)

前の記事:“県境のある”日本最長のトンネルは関越トンネル、では、日本最短は……?

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漢字表記すると意外

というわけで、ざっと調べて一覧表にまとめてみました。備考欄が由来です。

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もちろん、これが全てではないことをお断りしておきたいのと、(自分の)わかりやすさを優先してまとめたので、細かなまちがいがあるかもしれません。(優しくご教示ください)

とりあえず、こうやってざっとまとめたところで、ぼくの気は済んでしまっています。特に書くこともないのですが、それではあんまりなので、気になったものをいくつか調べて紹介したいとおもいます。

いったん広告です

ニトリは湿地 

家具、インテリアの販売で現在全国に店舗を広げている「ニトリ」ですが、これは、創業者の「似鳥(ニトリ)」さんの名字が由来です。

03.jpeg
ニトリ(Wikipediaより

似鳥は、あまり見かけない名字ですが、北海道、北東北三県に多い名字となっています。

似鳥さんの名字の発祥は、岩手県二戸市似鳥だそうです。 

山間に開けた農村といった感じですが、残念ながら、二戸市の似鳥に「ニトリ」の店舗はなく、近くても八戸、盛岡、大館までいかなければいけないようです。

なお、二戸市の似鳥は「ニタドリ」と読むようです。読みが「ニトリ」となっているのは、北海道に移住した「似鳥(ニタドリ)」さんが、名前のよみを「似鳥(ニトリ)」に変えた。という説があります。

地名の由来に関しては『角川日本地名大辞典』(角川書店)によると「『陸奥話記』に出てくる「仁土呂志」が語源とされている。仁土呂志の意味は不明」とだけ書いてあります。

ネットを検索すると、アイヌ語で湿地を示す「ニタトレ」が由来という説も出てきますが、よくわかりません。

『民俗地名語彙事典』(ちくま学芸文庫)の「ニタ」の項目には「湿地。水のじくじくした田代として適当な谷間をいう」とあります。

これが正しいのかどうかはわかりませんが、以上の語源説を踏まえた上で、もういちど二戸市似鳥の地形を見てみると、山に挟まれた谷間に安比川が蛇行して流れており、たしかに「田代として適当な谷間」なのかな? と感じます。

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岩手県二戸市似鳥 ©Googleより

また、かつて奈良時代に現在の宮城県大崎市周辺に「丹取(ニトリ)郡」という郡が置かれたことがあったようです。
丹は、朱色のことです。神社の鳥居が赤いのは「丹」が塗ってあるから赤いのですが、この丹は、辰砂(硫化水銀)のことです。
丹取ということは辰砂が採れた土地ということかもしれませんが、偶然、言葉が似ているだけで、あまり関係がないかもしれません。

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