特集 2021年1月31日

輸入チョコ、あの“独特の味”くらべ(デジタルリマスター版)

輸入菓子コーナーで売っているチョコレートには“独特の味”がするイメージがある。

伝わるか分からないのだけど「カサカサ」しているな、と思う。 ちょっと粉っぽい食感がそう感じさせるんだろう。他にも強い甘みなど日本のチョコとはちょっと違う美味しさだ。

しかし、輸入チョコの全部が全部そうではないわけで……。世界中のチョコを集めてたくさん食べ比べ、“あの独特”を探しました。

2009年1月に掲載した記事を加筆修正し写真を大きくして再掲しました。

1979年東京生まれ、神奈川、埼玉育ち、東京在住。Web制作をしたり小さなバーで主に生ビールを出したりしていたが、流れ流れてデイリーポータルZの編集部員に。趣味はEDMとFX。(動画インタビュー)

前の記事:鰭ヶ崎行きで思い知ったわ流山線最高か 難読駅へいってらっしゃい

> 個人サイト まばたきをする体 Twitter @eatmorecakes

外国のチョコならみんなカサカサなのか

私にとって「粉っぽい」イメージの輸入チョコレートだが、ひとくちに外国といってもそりゃ北から南から西から東からいろんな国や地域があってそれぞれにチョコレートメーカーもあって、さらに価格帯も違えば味や食感は全然違うだろう。

以前もらって食べたことのあるゴディバ(ベルギーの高級チョコレートブランド)や、ベルナシオン(同フランス)のチョコレートはあの独特の味はしなかった。高級であればあの味はしない、ということなのだろうか。

さらに、私が食べたことのない国のチョコレートはどうなんだろう。

疑問にまかせ、外国のチョコレートを探して街を練り歩いてきた。

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輸入食品店や輸入系スーパーを行脚

板チョコやガナッシュなど種類はさまざまだが、気にせず1カ国1種類を目安にたくさんの国のチョコを買い集めることにこだわった。

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買えた国名をメモし、次の店へ

私の「あの独特の」というイメージはいったいどこから来ているのか。明らかにしたい!

集めたチョコは全部で17カ国18種類(うっかりフランス産を2種買った)。

これだけのチョコレートを今から食べると思うと心おどる反面その後の体重を思って恐ろしい。いや、でもやっぱ嬉しい。

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うれし恐ろしい量が集まった……!
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エントリーチョコをざっとご紹介

国別にたくさん買えたのはヨーロッパ。ヨーロッパ以外はアメリカ、オーストラリア、韓国、中国(あと日本も)が集るにとどまった。

さあ、あとは難しいことは考えずにチョコを楽しもうじゃないか(あっ、たった今この企画の化けの皮がはがれましたよ!)。

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板チョコ系が7種
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中になんか入っているもの含め、粒のチョコ(チョコ菓子)6種
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駄菓子っぽいものと、アイスバーのようなお菓子チョコも
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アメリカのメーカーなものの、日本市場用らしき商品が中国産だったのでエントリーしたキスチョコ

なお、試食会場は雑木林です

というわけで、近所の雑木林にやってきた。

なんで。

これにはちゃんとした訳がある。私は外国産のあの独特の味わいを「カサカサだ」と思って生きてきた。

カサカサといえば、そう、枯葉だ。

食べたチョコについては、今回は枯葉を積んでカサカサ度を示したいと思う!

……。

と息巻くも、開始直後にやっぱ家で食べればよかったと思うことに私はなったのだった……。季節は冬。相当寒い。

なんだ「そう、カサカサといえば枯葉だ」って!

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寒い
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逆に日本のチョコレートが独特なんじゃないか

雑木林で立ったままメモをとりながら全18種を食べた。分かったのは

・雑木林で立ったままメモをとりながら水とチョコレートを交互に食べて飲むのは大変だ

ということが主だったわけだが、今までイメージでしかなかったあの独特の味の正体がちょっと分かった気がする。

今回食べた外国のチョコレートは、どれも粉っぽいか粉っぽくないかにかかわらず日本のチョコにはない外国のチョコレートの味がした。

それって逆に日本のチョコレートが独特の味なんじゃないか?

日本のチョコレートは他の国にはないコクがあり、口当たりがねっとりしている。

ガーナ エクセレント
日本 1g 約2.6円
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粉っぽさは全くなく、むしろねっとりした食感
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雑木林の地面であらわすと、日本のチョコレートは枯葉など1枚もない濡れた地面のイメージ

急に雑木林の地面で表してすみません。ここから「かさかさ度」を地面でお伝えしていきたい。

かさかさ度0は、このガーナ以外にもみられた。日本のチョコは独特の味ではあったが、かさかさ度でみると、韓国、スイス、ハンガリーからのエントリーチョコレートもあまり粉っぽさがなかった。

紹介していこう。

JEJU ORANGE 韓国
お土産のため値段不明
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ハングルがかっこいいパッケージ
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オレンジフレーバーだからかもしれないが、甘みが優しい
リンツ
ミルクチョコレート
スイス 1g 約3.57円
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オーストラリアに住んでいた友人が現地でよく食べていたそう
ボンボネッティ モーメンツ
ハンガリー 1g 約4.75円
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輸入食品店のバレンタインキャンペーンにて購入。内箱のかっこよさ

韓国のものが各国のチョコレートと一線を画す、「薄い」味で驚いた(個人的にはかなり好き!)。

今度から誰か韓国に行く人がいたら海苔じゃなくてチョコを買ってきてもらおう。

三拍子はそろわないが、二拍子まではそろう

さて、では残りのチョコはどうだったのか。改めて整理すると

・カサカサと粉っぽくて
・ キーンと強烈に甘く
・ ちょっとケミカルな後味

これが私が求める“海外チョコの独特の味”の三拍子である。この中でも特に「カサカサ」が一番重要だ。

この条件が揃っているチョコレートはそうそう無かった。

それでも、ほとんどのチョコレートがこの条件の1つか2つには当てはまる。

食べたとたん「そうそう、これこれ!この味!」とは思わないものの、味わっていると、ああ、外国のチョコレートだよなあと感じる、そんなチョコレート。ご紹介しましょう。

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カサカサ判定は、これくらい
プーラン ミルクライト
フランス 1g 約3.99円
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砂糖不使用ということで、マルチトールという糖が使われている。なぜか口に入れたときにヒヤッとした
アンソンバーグ
リカーアソート
デンマーク
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有名な酒チョコらしい
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包装を剥がした中身がそっけなくてかわいい
ファツァー
ミルクチョコレート
フィンランド 1g 約4.2円
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ファツァーは欧州最大の菓子メーカーらしい。ようこそ日本へ
キャバリア ミルク
ベルギー 1g 約5円
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チョコのイメージがあるベルギーから。後味がいかにも外国風だった。こちらも砂糖不使用
ドロステ
パステルロール ミルク
オランダ 1g 約3.15円
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名前がかっこいい。変換したら「泥捨て」って出た
リッタースポーツ
アルペンミルク ドイツ 1g 約3.15円
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なんでスポーツ? と思って調べたら、「どんなスポーツジャケットのポケットにも入るサイズ」という由来だそう
ココアデリ
ロリートリュフ イギリス
1g 約5.13円
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おしゃれなパッケージとかわいい形。義理チョコに良さそうだな
トラパ セレクション
スペイン 1g 約10.92円
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すみません、真ん中のは1つ食べた後でした

以上が、ドンピシャとまではいかないものの輸入物のチョコレートらしいチョコレートたち。

さて、ここまでで13種類のチョコレートを紹介した。そろそろ口のなかが甘あまになっている頃かとは思いますが、ここは強気で続けたい。

ここからが本丸、例の独特の味のチョコたちの登場なのだ。

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雑木林から帰ってきて食べたトマトリゾットで口なおししてください。これ食べたときは完全に「しょっぱいものは別腹」の状態になっておりました

 

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やっぱり「ハーシー」だった

粉っぽい食感、強い甘み、食後にケミカルな後味。私の心の中の「ザ・外国のチョコ」。

心のなかで薄っすら感ずいてはいたが、今回人生で初めて外国のチョコレートを食べ比べるということをして身にしみて分かった。

このイメージとは、ハーシーチョコレートのイメージだったのだ。

ハーシーズ
ミルク チョコレート
アメリカ 1g 約2.66円
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これぞ、私の考える外国のチョコレート。噛んだときにシャクシャク音がするほどのカサカサ感

もしかして読んでいる方のなかには「えーっ……そんなの分かってたよ!!」と思っている方もいるかもしれない。

実は今回、リサーチのために企画についていろいろな人に聞き取り調査を行ったのだが、私が求めるチョコレートの特長を言うと多くの人が

「ああ、ハーシーみたいなやつね!」

と言うのだった。

外国のチョコ独特の味、というのはハーシーチョコ独特の味と言いかえちゃってもいいかもしれない。

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これぞカサカサ味!

ちなみにハーシーの板チョコほどではなかったが、いかにもという味のチョコレートは他にもあった。

キャドバリー
デイリーミルク
オーストラリア
1g 約2.31円
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キャドバリーは英国王室御用達というイギリスのメーカーだが、日本で売っているのはオーストラリア産(ニュージーランド産も見かけた)がほとんどだった
Daim スウェーデン
福袋の品で値段不明
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中にキャラメルが入っているお菓子なのだが、コーティング部分のチョコレートがどこに出しても恥ずかしくないカサカサ系。他国にもチョコレートよりチョコ菓子の方がカサカサたり得るのかもしれない
Viva! Baseball
フランス
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駄菓子寄りのチョコもカサカサ。
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そういえば、コインの形のチョコもカサカサの独特の味のが多かった。どうやって丸めてんだろうという形のいびつさにグッとくる

一件落着、、かと思われたが

というわけで、独特のかさかさを味わいたいならハーシーの板チョコを買うべし! と、一応のまとまりを見せたかに思えたチョコレートたちだったが……ひとつちょっと例外タイプの商品を忘れていた。

ハーシーブランドのキスチョコだ。

これが、なんとほとんどカサカサ感のない日本ぽい味だったのだ。パッケージからして完全に日本市場用に開発した商品のようだったので、配合も日本向けになっているのかもしれない。

ハーシー
キスチョコレート ミルク
中国
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おなじみのキスチョコ
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例の独特のカサカサ味じゃないよ! というアピールだろうか

カサカサしたチョコレートを食べたい場合は、アメリカで作られた本場のハーシーチョコを選ぶといい、ということのようだ。

ちなみにさりげなく商品名のあとにグラムあたりの値段を書いてみたが、外国産についてはグラムあたり3円以下になると味わいが独特になるという傾向にあるようだ(サンプルが少ないのであくまで参考です)。

あー、外国を感じたいわと思ったらぜひ参考にしてみてください。

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ハーシーの板チョコと枯葉で記念撮影

それでもやっぱり外国のチョコのイメージは変わらない

食べた。食べに食べた。胸焼け上等だ。ある程度食べると「あー、もう1年はいいや」と思うのだが、中1日あけるとまた食べたくなるのが不思議だった(でも本当、1年以上分は食べた)。

結局、ハーシーやキャドバリーといった世界的なチョコレートや駄菓子系のチョコに例の味を強く感じただけで他はそこそこだったのだが、それでもやっぱり私にとって「外国のチョコ」といえば、“あの独特の味”であるというイメージは変わっていない。

たまに思い出して食べることにしよう。ハーシーの板チョコ。

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そういえば19種類最後に食べたイタリアの「Baci」は
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もう何がなんだか分からなくなってメモに「とにかく美味しい。あー、美味しい」とだけ書いてありました……無力

 

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