ビジュアルを追うな!
製作中は小学生ばりのハリボテ感が拭えず冷や汗モノだったが、顔を付けたらかわいさでごまかせるような気がしてラクになった。
これまでの工作はビジュアルをだいぶ捨てていたので、ビジュアルが必要な工作はやるものじゃないな……と改めて思った次第である。
これからもむき出しの工作でいきたい。

そうと決まれば早速改造である。
先ほどの端子にArduinoというマイコンをつないであーだこーだすると、こうなる。
簡単に動かすことが出来た!なぜ早くやらなかったのか、というくらい簡単だ。
ついでにニンテンドースイッチのコントローラーで操作出来るようにしたので操作もわかりやすい。
ルンバがラジコンになったところで、今度は見た目をネコのロボットに寄せていかないといけない。
一番の問題は、ネコのロボットはたくさんの料理を一度に運ぶために背が高くなっているということだ。
まじめに作るとなると構造も考えないといけないし、ルンバに載せて動かすことを考えるとあまり重くは出来ない。
軽くて複数の段を持った構造のものが出来合いであれば、それを使うのが良さそうだが……。
そんな都合の良いものがこの世にあるだろうか?
ダイソーに売っていた!
アサガオを育てるのにつかうリング支柱だ。
プラスチック製だから軽いし、支柱にリングが付いていて構造としては最高じゃないか?
発泡スチロールのブロックに突き刺してみるとこうなった。
震えるくらいのハマり具合だ。
本来の用途ではないがぴったりハマる既製品を見つけたとき、僕が工作の醍醐味を感じる瞬間である。
ルンバがどのくらいの重さを動かせるかがわからないので、今回は軽量化が何よりも優先である。
だいぶネコのロボット感が出てきたのではないか。
僕の工作精度がひどいので近くで見てはいけないが、3メートルくらい離れて見るとそれらしく見える。
次は顔部分だ。ネコのロボットのかわいさの90%は顔が占めていると言ってもいいだろう。
本物の方は顔部分の画面を操作しやすくするためか、傾斜がついている。
お!顔が入るとかなりネコのロボットっぽくなったんじゃないか。
クリアファイルの反射が、本物の顔部分の液晶画面の反射っぽくも見える。
最後にトレイの部分にも紙を貼れば外見は完成だ。
ハリボテ感はあるが、ネコのロボットのようになったのではないか。
そう見えない人は薄目で見るか、画面から10メートル離れて見てください。
それから、ネコのロボットのかわいさを高めている要素として声がある。
いろいろなボイスがあるのだ。
ボイスの内容がわかったところで、もちろんルンバにもしゃべらせたいと思うのは自然な流れだ。
まずはボイスを用意する。
「おまたせしましたにゃん♪」などと一人で言う羽目になった。37歳にはきびしい。
これを女声ピッチに変換したりして、どうにかきびしくない感じにしておく。
あとはプログラムをちゃちゃっと書いたらいよいよ完成だ!
前置きがだいぶ長くなってしまったが、動く様子を見ていただこう。
コントローラーの十字キーでルンバを動かしつつ、ボタンを押すとボイスが流れるようにしている。
またネコのロボットはBGMも流していて、近づいてくると音でわかるようになっているのでそこも踏襲してみた。
なるべく本物の要素は拾うようにしてみたので、わりと再現度は高いんじゃないだろうか。
ネコのロボット大好きなむすめに見せたところ、最初は「なぜ家にネコのロボットが……?」と固まっていたが、1分くらいで慣れていた。
「家にネコのロボットを出現させる」という夢が叶って満足である。
来たるべき一家に一台ロボットの時代を先駆けた気分だ。
とりあえずまたバーミヤンに行こう。
製作中は小学生ばりのハリボテ感が拭えず冷や汗モノだったが、顔を付けたらかわいさでごまかせるような気がしてラクになった。
これまでの工作はビジュアルをだいぶ捨てていたので、ビジュアルが必要な工作はやるものじゃないな……と改めて思った次第である。
これからもむき出しの工作でいきたい。
ここから
会員特典コンテンツです
この先は「デイリーポータルZをはげます会」会員向けの有料コンテンツです。会員になるとごらんいただけます。
![]() |
||
<もどる | ▽デイリーポータルZトップへ | |
![]() |
||
![]() |
▲デイリーポータルZトップへ | ![]() |