リニアは相模原市に
リニア中央新幹線の神奈川県内の駅は、相模原市の橋本駅あたりに建設中であると聞いた。

リニアといえば子どもの頃から夢の乗り物の代名詞で、空飛ぶ車と同じくらい夢とずっと思っていたのだけれど、いつのまにかどっちも実現されそうな未来が来ていて感慨深い。
相模原市のリニア駅についてはデイリーポータルZでも建設計画が発表された2013年に現地をレポートしている(記事)。
あれから12年。工事はどのくらい進んだのだろうか。橋本駅に行ってみた。そしたら駅を出てすぐ驚いた。


2013年の時点では高校があったらしい場所が、今では高い壁に囲まれた工事現場になっていた。壁の上からさらに高い土嚢の山が見える。まごうことなき工事現場感である。
白い壁に沿って歩いていくと、一か所、壁が開いている場所があった。


さがみはらリニアひろば
ここから工事現場に入っていいということだろうか。本当に?
僕はじつは前日の木曜日にも来ているのだけれど、その日はゲートは閉まっており、この張り紙を見つけたあとで白い壁をぐるっと一周して帰ったのだ。
そして翌日、来てみたら本当に一か所だけ開いていた。入口にはとくに誰もいないので不安だったけれど、そのまま入ってみた。



白壁の中はあたりまえだけど工事現場だった。
見学ルートがフェンスで囲われていて危険のないように現場からは距離をとられているのだけれど、足もとはもろに現場感ただよう砂利なので、見に行く人は歩きやすい靴で来た方がいい(スロープもわりと急です)。

見学ルートには工事で実際に使われているシールドマシーンだとかトンネル内壁の部品なんかが置かれていて、それに対する説明書きが掲示されていた。



リニア新幹線が走るトンネルの内壁である。もちろんでかい。でかい物体の実物を、目の前で見られるのは説得力があった。
見学ルートを進むと、広く開けた場所に出た。見学用の休憩場所だろうか、円形のベンチが設置されている。


ベンチはリニア中央新幹線が走るトンネルと同じ直径なのだという。たしかにでかい!でもリニアが二両すれ違うには、ちょっとこの直径で足りるのかしら、という気持ちにもなる。こういうのも実物大で説明されるとリアリティが伴う。

穴が見えるぞ!
広場は高台になっており、目の前でまさにリニアの駅が作られている現場を見下ろすことができた。
ニュースなんかでも見たことがあった現場だが、実際に深くてでかい地下施設を作っている様子を好きなだけ眺めていられるのはある意味ぜいたくである。


斜めから見下ろす位置なので穴の底まで見ることはできないが、作業している人たちや重機と比べると鳥肌が立つほどでかい建築物である。
地下に深い建築物というのは、スカイツリーとかドバイのビルとか、上にでかいものを見上げた時とはまた違った怖さがあるなと思った。