ビットコインに魅せられて
円の中心にでかいB、べつやくさんでもベーシックインカムでもない。ビットコインである。
こういうやつです。
仮想通貨という、それをめぐって大もうけしたしたり大損したり流失してスーツを着た人達がめっちゃ謝罪したりするなんともミステリアスな存在だ(という事ぐらいしか知らない)
人の人生をこんなにも乱高下させる力を持ちながらも実体は我々には見えない超越的な存在なので、仮の姿で存在を示さなければならない。すごいな、神か。で、暮らしのいろんなところにBとでかく書かれたコインが顔を出し、ビットコイン様が確かにあることを知らしめているわけだ。
仮想だからこんなでかくもなれる。
そんなんだったら絵とか写真じゃなくて物理的にコインのやつもあるんじゃないのとAmazonで調べるとめっちゃ存在するじゃん、しかも記念コインだから破滅とか特にないし安心だ。
こうしてついにビットコインに手を出して、わずか1ヶ月足らずで大量の現実ビットコインをゲットした。
ビットコイン様のお姿じゃ。
仮想通貨でもうかった人が成功者ならば、アマゾンでの買い物に成功した私もまた、レベルは違えど成功者と言えるだろう、おれは買い物の成功者だ。成功者Kだ。
なんかいろんな国から届いた。
Bの背後に回路のような線がうねうねと走るサイバーなデザイン。
1TROYOZ 999 FINE COPPER MJB MONETARY METALS BITCOIN・DIGITAL・DECENTRALIZED・PEER TO PEER ビットコインの特徴と、それのいい感じの銅を使ったメダルですよみたいな事が書いてあるんじゃないかな。
どうやらこのデザインは記念コインとして2010年にマイケル ブルースという人によって原形が作られており、「MJB」というのがそのイニシャルらしい。
裏面も回路づくし。
銀と銅バージョンもある。
カラフルなBもあった。
仮想から発想するだけあって現実ビットコインには様々なデザインが存在する。
QRコードさん
地球(たぶん)はビットコインだ。
裏面が、私をどこに連れていこうとしとるんじゃという感じになっていた。
自由と和平に挟まれてるのに怪しさしか感じないQRコード。
QRの先に何が待っているのか、誰も知らない世界の秘密が書いてあるのか。おそるおそるスマホをかざしてみた。
写真だと落ち着いて見えるが実物はキランキランして映り込みも激しく、スマホをどうかざしても読み取ってくれない。
写真だと落ち着いて見えるんだけどねー、ってじゃあ写真から読み取ればいいんじゃん。
写真をトリミングして画面を読み取る。
するとあんなに読み取りを拒絶していた暴れQRが驚く程従順になってさっくりアクセスできた、のだが、その先には目の前にあるのと同じコインの画像があるだけだった。
なんなんだこれは。
ワイヤーフレーム兄さん
お次はワイヤーフレームのお兄さんが目からするどいビームを放っているモデルである。このワイヤーフレーム兄さんは何かサイバー犯罪的なものを取り締まるためにビームを出しているに違いない。
銭形平次が仮想通貨になったらこんな感じなのではないだろうか。
反対側は瞬間移動しそうなB。
ゲーセンみたいな絵柄もあった。
兵士さん
データが消えたパソコンを見つめる俺の目と一緒だ。
帝政ローマ軍然としたイケメン兵士がかっこいい。しかし兵士とかってやはり国家の権威を象徴しているのであって、真逆のコンセプトであるビットコインのモチーフでいいのかみたいな気はするがとにかくかっこいい。
裏面はQRコードになっていたがこちらはどうやっても読み込めなかった。
蛍光さん
ビットコインの解釈はさらに広がる。蛍光アクリルのビットコインフィギュアである、
これまでのと違ってかなり軽快。
これは当サイトで街歩き・工作系の傑作記事を連発している斎藤公輔さんの主催するインディーズメーカー
「TOKYO FLIP-FLOP」の作品だ。
安心して愛でる事ができるビットコインを求めた末に、作ってしまった。かわいくてすごい。
いっぱい並べたくなる。
縁起物さん
我が国の紙幣とのセットメニューも存在した。なんという事だ。
こういう包装で送られてきて……。
1億円の黄金の諭吉がビットコインを置き去りにするインパクトで輝く。
金運のお守りになっている。3点リーダー(…)がせつない。
ビットコイン外ビットコイン
Bを二本線がつらぬくビットコインのロゴは著作権フリーで配布されており、コイン外の分野でビットコインものががんがんクリエイトされていた。買いましたよもちろん。
ビットコインT「ビットコインファンはたまらない1品です」と書いてあった。
まあTシャツぐらいはあるだろうなと思っていたがカフスボタンまであった。
ビットカフス。生まれてはじめてカフスボタンというものを買った。
できる男の身だしなみとしてスーツの袖からチラ見せすれば私の価値もビットコインのように高騰するにちがいない。残念なのは付けられるシャツを持っていないことだ。おれ無価値だなー。
チョコがすごい
甘い香りを放ちながら我が家に届いたのはビットコインチョコ。
ブルボンのBITではない。
なんとパッケージの裏にはマグネットがついている親切設計だ。
海外のチョコってこういうの標準装備なの?いやそんなことないでしょ。
冷蔵庫に貼り付くB
中身がさらにすごい。甘くてかわいいチョコを食べながらビットコインを学べる食育仕様になっているのだ、バーン。
誰がビットコインを作ったか。
裏面に答えが「2009年にサトシ・ナカモトという謎の人物によって発明されました。オープンソースだから誰のものでもないんじゃよ」
こんな食育チョコが9個、食べ終わる頃にはビットコイン博士である。
なんと夢にあふれたチョコだ。これで学んだ知識で大富豪になって故郷に講演で呼ばれたりするわけだ。
「映画『フォレスト・ガンプ』で主人公ガンプの母の有名な言葉があります。『人生はチョコレートの箱。開けてみるまで中身はわからない』私の成功もまさにひとつのチョコレートがきっかけだったのです」とか話しはじめるに違いない。
ちなみに中身は普通にチョコでした。
さあ、目に貼ろう
これだけ集めたビットコインをどうするのか。目に貼ってみたいと私は率直に思った。なんかビットコインってヤモリの目っぽいなあと思った事がきっかけである。
ほら、ヤモリにベストマッチ。
自分の目に貼ってみると極めて脳みそが軽そうな感じに仕上がった。目がひんやりして気持ちいいので花粉症の季節にもおすすめしたい。
光を散りばめて狂乱感をプラス。ビットコイン菩薩様じゃー。
はがすときがむなしい。
結局本物のビットコインには手を出していない。
乱高下する相場に神経をすり減らすのはいやだ。何も起こらない安定したビットコイン達を時どき目に貼ったりしながら縁側に出てお気に入りのハーブに水をやるような、そんな毎日を送ってゆきたい。