高い店の安いもの
高級店で手の届く金額のものを見つけてくる特集です。全体の説明と心意気。
ブルガリのチョコにはどんぶりで食べたくなるクリームが入っている(まいしろ)
銀座久兵衛に太巻きの答えがあるのかもしれない(P.K.サンジュン)
谷崎潤一郎の小説にも出てくる料理屋「瓢亭」の黒豆はまるでシュークリームみたいに中がトロトロ(こーだい)
梅干し1粒400円の夢~紀州南高梅の五代庵~(唐沢むぎこ)
金谷ホテルに泊まらず、赤ワインだけ堪能する(とりもちうずら)
ショッピングモールで買ったヘネシーを飲む(西村まさゆき)
金谷ホテルに泊まりたい
クラッシックな佇まいで、歴史ある日光の金谷ホテル。
いつか泊まりたいと思っているが、中々の高級ホテルである。
時期やプランにもよるが、泊まる場合は5〜10万ぐらいする。台湾に行ける額だ。国境を越えられる金額のホテル。
泊まるのは無理でも、売店では何か買えるのではないか。
せっかく日光に来たので、行ってみることにした。
ホテルの建物は登録有形文化財になっている。
写真を撮れないのが残念だが、ホテルの入り口は今どき珍しい回転扉。中にに入ると、ロビーからすでに歴史を感じるクラッシックな雰囲気に包まれている。ちょっと荷物置いておく台まで細かい彫刻がされていた。東照宮に来たぐらいのインパクトである。
売店では金谷ホテルトランプ、手ぬぐい、お菓子などお土産類が売っている。
少しでも宿泊気分を味わえるのはどれか吟味し、赤ワインを買うことにした。
普段は500円ぐらいのワインしか飲んでいないので、約10倍の値段である。宿泊してワインを頼んだら、このワインが出されるのではないか。これさえあれば、どんな場所も金谷ホテルである。
飲んでみよう
家に帰って早速飲んでみよう!
セルフルームサービスである。ラベルが金谷ホテルデザイン!!
調べたら、金谷ホテルのルームサービスのボトルワインは8000円であった。おつまみも含めると、実質1万ぐらいの価値が我が家の片隅に生まれているのではないか。すごい満たされた空間である。足りないのは金谷ホテルの一室だけだ。
ちょっとこぼしても数百円の価値があるので、注ぐのにも緊張した。
せっかくのいいワインなので、ちゃんと飲んだほうがいいと思い、ワインの飲み方をネットで調べよう。
まずは色を見るらしい。
次は匂いを嗅ぐ。
色と匂いに関して分からなすぎて、感想が特に出てこなかったが、これが正しいワインの飲み方らしいので一応それに習った。でも、肝心なのは味なのだ。
渋みがある感じではなく、変にとんがっていなくてマイルドである。丁寧に教育された気品、育ちの良さを感じる。私立の吹奏楽部だ。
金谷ホテルのパンと共に
実は金谷ホテルのパンとカレーも買っていた。
金谷ホテルのパンと一緒にワインを飲んだら美味しいかもしれない。
パンが甘い!!これが金谷ホテルベーカリーの食パン……!!朝食にこれが出るのだろうか。
柔らかいし、パン自体に味があるので、何もつけなくてもそのままでおいしい。
この日、友人と2人で1本飲み切ったのだが、全然悪酔いしなかった。ワインを飲むと翌日二日酔いになることが多いのだが、全然そんなこともなく、スッキリ起きられた。やはりいいワインだからだろうか。
予定がある日の前日は、いいワインを飲めばいいということが分かった。