特集 2025年1月1日

梅干し1粒400円の夢~紀州南高梅の五代庵~

いつも食べてる梅干しの10倍の値段がするこだわりの梅干し「紀州五代の夢」。

すっぱさやしょっぱさより、まず旨味がくることに度肝抜かれました。梅干しと言うより夢でした。

大阪で生まれ育ちました。工作と漢字が好きです。チェキで盆栽を撮影したり、豆腐を千切りしたりしています。

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銀座に梅干しを買いに行く

私は梅干しが好きです。しかし常備しているものほどお安い商品を手に取りがちな性分で、高級な梅干しはなかなか縁遠い感じです。

そんな私ですが、「今回の企画を機に高級梅干しとお近づきになっちゃえ」と、こだわりの梅干し屋さん「五代庵」銀座店に向かいました(本店は和歌山にあるそう)。

銀座に高級梅干しを買いに行くなんて・・・総資産がにわかには計り知れない老女になった気分です。

「五代庵 GINZA」にやってきました。

まるで楽器店のような店構え・・・

梅酒にも力を入れているようです。私の知ってる梅酒(でかい紙パックのやつ)とは全然違う容器に入っていますね。

お店にはさまざまな梅干しが。

はちみつ、しそ、こんぶといった味の違いのほか、値段も様々です。

「今日は奮発しちゃおうかしら」と思って手に取れる価格帯の梅干し(130gで1000円~)や、贈答用の木箱に入った荘厳な梅干し(200gで3000円~)などなど。

立派な壺に入った1kg10万円の梅干しもありました。(もはやなんらかのパワーがありそう)

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夢、1粒ください

気になったのが、人気商品だという「紀州五代の梅の心」と「紀州五代の夢」。

なんだか胸があつくなる名前です。

紀州南高梅のなかでも大粒で良質なものを選び、丁寧に漬け込んだ一品らしく、「紀州五代の梅の心」ははちみつ梅、「紀州五代の夢」はこんぶ梅だそうです。

贈り物として人気の商品で、木箱の詰め合わせセットがありました。

ぎゅっとつまった心と夢を買うのですからそれ相応のお値段がします。6粒で約3000円ほど。へ、へへっ・・・(自分の懐事情とは折り合いがつかなく、はにかみが出てしまいました)

特大のおいしい南高梅を食べてみたい・・・!でも全然安くない・・・!

食欲と企画の趣旨を天秤にかけて足踏みしていたところ、視線をずらせばなんと1粒ずつのバラ売りがあるではありませんか。

お値段400円。このお店の中ではかなり安い・・・!

紀州五代の夢1粒を胸に、お店をあとにしました。
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うんまい

通勤ラッシュの満員電車で、五代の夢がつぶれてしまわないよう気を付けながら帰宅。

上質な紙に包まれている

五代庵では比較的安い商品といえども、よく考えると1粒で400円です。

私がいつもスーパーで買っている梅干しは、10個くらい入ってて400円前後。じゅ、10倍の値段ですね。

でも、いつも食べてる梅干し10個を一気にほおばるのとはきっと違う味わいなのでしょう。(ドキドキして、質と量の考え方がむちゃくちゃなコメントをしています)

 

こちらが紀州五代の夢です。
でっかい

大きくてぽってりしています。果肉がぎゅっとつまってツヤッツヤ。全くシワシワじゃありません。

少しだけ箸にとって、
口に運んでみると、
・・・なにこれ!​​​​​

すっぱさやしょっぱさよりも先にうま味がくる!

そのあとに梅肉のほどよい甘さがやってきます(この甘味もなんとも絶妙なほどよさ)。

梅干しだけを口にしたときの、酸味で顔がキューっとなる感じがありません。「早く白飯かっこみたい」という気持ちよりも、「この梅そのものを味わっていたい」という気分に。白ご飯を用意していましたが、ナシでも全然いけます。

そして食感のよさたるや・・・やわらかくもハリのある皮、中のもったりとした果肉、それぞれ舌ざわりが違うことが私でもわかります。

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米をも引き立てる

いつも食べてる梅干しと違う。同じ「梅干し」でくくっていいのか。

HPでは「お茶うけにもおすすめです」と紹介されているのですが、「めっちゃわかる」の一言に尽きます。昆布の風味とほのかな酸味、熱い日本茶との相性はぴったりなことうけあいです。
 

とは言いつつ、

白ご飯と一緒に食べてみたところ、
この顔と、この手になりました。

五代の夢が上品な味わいだから、梅の味も米の味も同時に楽しめるのです。

漬物特有の「みんなー、漬物やで!」という大主張がありません。「漬物やから塩分多くて当然やんな!むしろ、しょっぱすぎるくらいがちょうどええよな!」というゴリ押しもないのです。(そんな漬物も憎めなくはあるのですが)

絶妙な主張ぐあいで、米のうまみも引き立っている気がします。あと、昆布のおだしが米にベストマッチです。

400円の価値はあると思います。

食べてる時間が楽しかったです。はちみつ漬けの「梅の心」も食べみたい、というか食べなければいけない、そう思いました。

種もじっくり味わいました(1時間ほど)
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