万里の長城のすごさ
歴史的建築物の多くは今も大切に保存されている。岩手の中尊寺金色堂は厳重な覆堂があり、ガラス越しでしか見ることはできず、エジプトのピラミッドは登ることが禁止されている。ピラミッドの頂上への繋がるロープウェイなどはないのだ。
中国では違いました!
ただ中国の万里の長城は違った。万里の長城といえば、紀元前に建設が始まった世界遺産にも登録されている歴史的建築物。異民族の侵入を防ぐために地球半周分ほどの長さの壁を築いたのだ。こんな長い壁を当時の技術で作ることがすごい。
万里の長城を見に中国に来ました!
そんな万里の長城は現在、北京からのアクセスのよさなどから、観光地とし人気を集めている。実際に万里の長城を歩くことができるのだ。ただ観光地化されすぎているのだ。頂上へはロープウェイがつながり、なんと降りる時はスライダーなのだ。見に行かねばなるまい。
北京からバスに乗って、
万里の長城にやってきました!
人気すぎる万里の長城
北京から万里の長城への直通のバスに乗って1時間ほど。万里の長城へ到着した。到着したのは正式な登り口で、その前もバスの窓から、チラチラと恥ずかしがりな子供が様子を眺めるかのように見えていた。長いので至るところに万里なのだ。
バスからもチラチラ見えていた!
チケットを買いました!
万里の長城にはいくつも登り口があるのだけれど、スライダーを求めて「八達嶺長白」を訪ねた。北京からだと一番行きやすい万里の長城だと思う。バスもギュウギュウだったし、チケット売り場もギュウギュウだった。
万里の長城もギュウギュウ!
チケットを購入して万里の長城を登る。ここも人が多い。壁の高さは3メートルほどあり、道幅は2メートルほど。こんな壁がずっと続くのだ。しかも、壁があるのは山の中。昔の人の忍耐力と技術力に驚く。近年、補修されてコンクリになっていたけれど、当時は違ったはずだ。
歩くと結構キツい!
斜度がすごい!
歩くのもなかなかのキツさだ。ロープウェイで登る人の気持ちを理解できた。降りるのも大変だろう。ただ安心してほしい。スライダーがあるのだ。世界遺産だけれど、スライダーがあるのだ。万里の長城を歩いているとたまに悲鳴が聞こえる。それがスライダーである。
頂上に来ました!
スライダーに乗ります!
世界遺産のスライダー
実はスライダーは降りるだけではなく、登ることもできる。ただ今回は登りは自分の足で行い、下りだけ、スライダーということにした。片道のチケットが売っていないので、割高だけれど、万里の長城だからいいのだ。
チケットがいい味を出している!
日本のこういうチケットだと、風景の写真か若い男女がメインの写真を使うことが多い。しかし、中国ではおじさんだ。全員カメラ目線のおじさんだ。若干、キメ顔と言ってもいいかもしれないおじさんだ。私としては期待が高まるチケットと言える。
ゴンドラに乗り込んで、
下ります!!!
手を挙げる私の後ろに見えるのは世界遺産の万里の長城だ。遊園地のアトラクションみたいだ。子供用のジェットコースターという感じ。やがて屋根が設置されて、雨が降っても大丈夫なエリアになった。ピューロランド的な感じだ。
やがて屋根が!
スピードも速くなった!(地元の小さな遊園地って感じです!)
下に降りてきました!
万里の長城を登る時は人の多さもあり30分ほどかかったけれど、降りる時は1分もかからなかった。便利だ。昔の人々が手作業で作った万里の長城への現代からのアンサーの一つが「スライダー」なのではないだろうか。
すんごい目立つ!
離れたところから万里の長城を見ると、規模の大きな遊園地みたいだった。スライダーで登る時は木の根っこを模したトンネルに入っていく。もはやテーマパークだ。世界遺産が急に身近に感じるテクニックかもしれない。
上りでスライダーを利用すれば、木の根っこに入る!
万里の長城の下は熊牧場
万里の長城の下にはお土産屋さんが並ぶ。日本で言えば、チョコバナナを売っているお店や、木刀を売っているお店などがある感じだ。中国では、名前がよくわからない食べ物が売られ、パンダのぬいぐるみが売られている。
お土産屋が並ぶ!
よくわからない餅! 美味しかった!
パンダも人気
そんなお土産屋と共にあるのが「熊牧場」である。これは無料で見ることができる。ツキノワグマがたくさん飼育されている。万里の長城は知っていても、そこに何があるかは詳しくしならない。答えはスライダーと熊牧場なのだ。熊牧場は想像できなかった。
万里の頂上の下は、
熊牧場!
時間帯によっては人がすごかった!
スライダーというアンサー
万里の長城にスライダーがあることは想像できなかった。姫路城にスライダーがあると考えるとその異質さがわかると思う。ただ乗ってみると楽しいのだ。しかも、楽。世界遺産に興味のない子供とかでも楽しめるのだ。ただ姫路城にスライダーがあったら嫌だけど。