意外に柔らかかった説浮上
回転寿司屋では、お茶は基本的にセルフサービスだ。
湯のみにお茶の粉末を入れ、目の前に設置されているお湯出しボタンを押し、適度にお湯を入れたら出来上がり。
この湯出しボタン。「結構固いな」と思った事が誰でもあるのではないだろうか。その固さを検証しにいくつか寿司屋を周ってきた。
回転寿司屋は数多くあるけれど、今回の調査ではその中でもメジャーなチェーン店に行ってみる事に。
計測器を用意
固さを調査するにあたり計測器を用意した。押す力を調べる専門器具があるらしいが自分で調べた所では最低30センチ以上の大物で、寿司屋に持ち込むには大仰すぎる。
バイクのベルトの張りを調べる器具らしい
そこで用意してみたのは、この「ベルトテンションゲージ」。本来バイクのベルトの張りの強さを測るものらしい。
説明書は無く目盛りが0と10(単位はポンド)しかないので精密な数値は出せないけれど、比較はできるし手のひらサイズな所が良い。
いざ回転寿司ロードへ
調査第一日目は千葉の本八幡駅に向かった。
市川の回転寿司ロードにあった3店。それぞれ可愛いキャラがいました。
店が並んでるだけでは無く、店の中も並ぶ。安さからかカッパ寿司とくら寿司は30分以上待った。
本八幡駅からしばし歩いた所に、地元の人達から通称「夢の回転寿司ロード」と呼ばれていそうな国道がある。人気でメジャーな回転寿司屋が、歩ける範囲に3つも並んでいるのだ。
それではさっそく固さを測ってみましょう。
調子丸だけ湯のみが陶器だった
意外な調査結果
お茶の粉末を入れた湯のみにゲージを押しつけボタンを押す。うむ、固い気がする。ゲージが。
どこもゲージが反応しないのだ
お湯だしボタンはどれもやわらかい
私の用意した計測器はどこのお店でも無反応であった。
間違えて家から金の延べ棒を持ってきてしまったかと思う程に、計測器は何の抵抗力も感じないまま湯のみを押していた。
この計測器が固いという説もあるけれど、どの店舗も頭に描いていたより固くなかったと言うのが感想だ。改めて普通に手で押してみると、よりそのギャップに驚く。
思ってたより固くないじゃん
階段がもう一段あると思って足をあげたけど実は無かった時の様にアレ~っ?となった。頭ポリポリである。
あざ笑うかのように流れてくネタ無し寿司。(なにコレ?!)
焦る
3つ周って、まさかの「湯だしボタンは固くなかった」という結果。こんな結果で読者は納得するだろうかとテンションは落ちた。
例えるならこんな押し具合。言う程固くないのだ。(うちの窓を閉める時、ポカリ、いろはす)
頑張れもう3店
諦めず、後日もう3店行ってきた。ここからは連日一人で向かった。一人回転寿司は少しドキドキだ。初めてというのもあるが、なんせ金のゲージは目立つのだ。
案の定、最初のはま寿司では隣のカップルにガン見される中での調査だった。あとで寿司(屋)ネタの1つにされたに違いない。
次の3店にキャラはおらず。ちなみに最後のちよだ鮨は回転ではなく立食いでした
プラコップ、プラコップ、陶器
計測器が反応してくれた!
そんな私を哀れんでか、ゲージが動き出した。結果は以下の通り。
はま寿司が一番固い!
何度測りなおしてもちゃんと同じくらい測りは動くし、普通に手で押した場合も確かにちょっと固いな、と感じる事ができ嬉しかった。
例えるならこうだ(クローゼットに毛布が挟まってるけど無理に閉じようとした時、古めの自転車に乗ろうとサドルを押す時、うちのドアを開ける時)
結果発表
という訳で今回行った店の中で一番手ごたえを感じたのは、はま寿司(駒込白山店)であった。
メーカーの違いもあるだろうけど、もしかしたら店ごとの機械の新旧にも関係してくるかもしれない。
固く感じる原因を考察
最初の3店でゲージが反応しなかった時以降、私は「なぜ人は湯だしボタンは固いという共通概念を持っているのか」について考え始めた。そして私が出した結論は以下の通りである。
問題は湯だしボタンの位置だったのである
つまり指定された座席のどの位置に湯出しボタンがあるかで自分の固さの感覚が変わるという事だ。
特にテーブル席に座った時はボタンは横にあるため一番押しづらく、固く感じた。ゲージでは測りきれない、筋肉の動き方による体感レベルで固いなと感じたのだ。
それが皆の脳裏に残っていて固いと思い込んでいるのではないだろうか。
その他調べたこと
と、人生に全く役立たない考察をしたついでに、他にも調べたものがあるので一緒に載せておきたい。
ガリ味比べ。
ガリ色見本。こう見ると癒し系の色してますね。
お湯の温度比べ。どこもすぐ飲める温度なのである。*銚子丸が低めなのは、お湯をちょっとしか出さなかったからかも。
注文したマグロの温度比べ。
これらの調査に何の意味があるかは自分でも不明だ。しかしそれぞれの店で微妙な違いがある事に気づけるいい機会となったと思う。
そんな中でただ一つ共通していたのは、どこのお店も「お湯のキレが良い」という事だ。そしてそのお湯のキレの良さはボタンの固さに通じている事だろう。これからは皆さんもボタンの固さを意識すると共に、お湯のキレの良さにも注目していただければと思う。
最後に大好きなイクラ写真を。100円のとこにはキュウリが乗るらしい
幸せな4日間
今回周った回転寿司屋は実は初めて入る所ばかりだった。企画とは別に、そのよく出来たシステムや30分以上待つ程の人気さ、店の広さ、メニューの多さ、なかなかの旨さに驚いた。今更だけど回転寿司って楽しい。
それにとにかく4日間、毎日大好きなお寿司を食べられて幸せだった。日本に生まれて良かったな~とお茶をすすりながらシミジミ思った。
途中ぷっちょで固さ計測してみたけど分かりづらかったので却下