特集 2012年10月25日

勝手にサウンドロゴ

富士そばっぽいサウンドロゴとは
富士そばっぽいサウンドロゴとは
公共広告機構(AC)のCMの最後に、いつも「エーシー」っていう女性の歌声が流れる。こういうのはサウンドロゴというらしい。

「セブンイレブン、いい気分」など妙に耳に残るこれらのサウンドロゴ。そのパターンを分析しつつ、CMを出してない企業や製品にたいして勝手にサウンドロゴを作ったりしてみました。
1976年茨城県生まれ。地図好き。好きな川跡は藍染川です。(動画インタビュー)

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基本は企業や製品名の短いフレーズ

言われてみると確かに聞いたことあるサウンドロゴたち。その基本は短いメロディに企業や製品名を織り込んだもののようだ。

実例を見てみよう。
冒頭にあげた「AC」や「マツモトキヨシ」「ビックカメラ」「リーブ21」など、思いつくのはたいていこのパターンなんじゃないかと思う。

よくできた短いメロディは耳に残る。だから企業名を織り込めば自然に覚えてもらえる。とても合理的だ。
こちらは「弱酸性ビオレ」。

商品名の場合、その特徴を織り込んだメロディになることもよくある。「アブラ汚れにー、ジョイ!」とか「おくちくちゅくちゅモンダミン」とかだ。どんな商品なのかも一緒に覚えてもらっちゃう。合理的!

これらの基本パターンの狙いは、とにかく親しみやすいメロディーで名前や特徴を覚えてもらうということだろう。

2.背景音+読み上げ

企業名をメロディにしないパターンももちろんある。
メディアファクトリーは、無機的で和声感のあまりしない音を背景に、英語で読み上げる。

さっきの親しみやすさとは違って、ちょっとクールだ。

次はNTTドコモの例。
ドコモの場合、「手のひらに、明日をのせて」という企業のビジョンのようなものが添えられているが、これはメーカーに特徴的なパターンだと思う。

たとえば日立の「Inspire the Next」とかソニーの「make.believe」、三菱電機の「Changes for the Better」など、主に英語を添えたがる。
上はパナソニックの例だけど、やはり英語だ。「除菌ができーる、ジョイ」や「新製品が安い、ケーズデンキ」のような分かりやすさはないけれど、洗練された雰囲気を伝えたいということだろう。
いったん広告です

3.音のみ

もはや企業名は歌わないし読み上げもしない、という境地もある。

有名なのは半導体メーカーのインテルだろう。
だれもが一度は聞いたことあるんじゃなかろうか。パソコンのCMの途中で突然この音が割り込むので、なにごとかと思う。

任天堂も、CMの冒頭で「チャリーン」という有名なコインの音といっしょにNintendoのロゴを出すことがよくある。でもその音だけで任天堂だということが誰にも分かるのだ。

4.音も企業名の表示もない

この境地がさらに進むと、決まった音も鳴らないし企業名すら出てこないということがありえる。

もはやサウンドロゴと関係ないのだが、じゃあ何が出るかというと企業ロゴだけが出るのだ。
アップルの場合、CMの最初からずっと音楽が流れていて、最後に曲が終わるともにロゴだけが出るということをよくやる。

ブランドイメージが強く確立されてないとできない芸当だが、こういうのをされると非常にクールに見える。

次はナイキの例。
最後に有名なロゴマークが出るだけだ。どこにもナイキと書いてない。

なのに誰にもナイキだと分かるのだ。クールすぎるだろう。
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以上をふまえて、勝手にサウンドロゴ

親しみやすいものから始めたらナイキに辿りついてしまったという構成上、かなり気まずいのだが、これらをふまえて勝手にサウンドロゴを作ってみたい。

たとえばぼくの地元には巣鴨信用金庫という信金がある。当然テレビCMなどは流していない。
ザ・地元の信用金庫というたたずまい
ザ・地元の信用金庫というたたずまい
しかし駅前にあるのでたびたび通りがかるうちに、なぜかサウンドロゴが聞こえてくるような気がしてきたのだ。例えばこんな。
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左上のオレンジのボタンを押すと再生されるが、これは小さい子の声がいいかなと思って子どもに歌ってもらった。「すがーもしんきん」。地元の信金ならこういうゆるいサウンドロゴもあるかもなーという気がしてきません?

してこない場合は目を閉じて目の周りを指で軽く押して下さい。そして目を開けると、はいリラックスできました。

富士そば

つづいて、富士そばはどうか。有名だと思うんだけど、CMは見たことがない。
深夜に突然カツ丼が食べたくなる
深夜に突然カツ丼が食べたくなる
富士そばにサウンドロゴをつけるとしたら、親しみ路線か、クール路線か。

順当にいけば前者だろう。明るい女性の声で親しみを出したい。こんな感じはどうだろうか。
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メロディはここではピアノの音になっている。歌ってくれる女性などいないからだ。

聞いてみると、しょぼい。しかしそこは見ないフリで、できれば「コーーーージマ!」のお姉さんのような声に頭の中で変換してみてほしい。

あれ?ちょっとそれっぽいかも?と思うかもしれない。思わなかった方には、名代は「なだい」と読み「評判の」という意味であるという豆知識をせめてお伝えします。
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もうちょっとがんばる

そろそろ勝手サウンドロゴのしょぼさに自分がやられそうになっているが、もうちょっとがんばってやってみたい。

たとえばスーパーのサミット。
いつもお世話になってます
いつもお世話になってます
「サミット」で3音しかないから、とりあえず適当に口ずさんでみた。
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なんかどっかで聞いた事ある感じだ。シャンプーの「メリット」ってこんな感じのメロディじゃなかったっけ。違うか。まあいいや。

次は「背景音+読み上げ」でサミットをやってみよう。
!
なんだこりゃ。

夜中に妙に低い声で「サミット」とかいいながら撮ったのがこれである。ちなみに今年で36歳になりました。

難しいです

サウンドロゴとかいっちゃって鼻歌みたいなもんじゃないかくらいの気持ちでやってみたが、すごく難しかった。前半部分で見たCMを見ても、数秒の音の作り込みが半端でない。作る人、演奏する人が全員プロで本気でやるわけだからねえ。

しかしこれのためにCMばかり百本以上見て、サウンドロゴの傾向がちょっと分かったのは嬉しかった。黒背景で英語のキャッチコピーを添えるとメーカーっぽくなるとか。ただ、たぶん今後も使わない知識なんだけど。
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