というわけで、沖縄っぽい自動販売機を集めてみたが、いかがだったろうか。
ヤギ刺し、キャンベルスープ、車海老、沖縄いなり。飲食店に入らず、そして時間を気にせず、これだけの沖縄グルメを楽しむことができるというのは、けっこう楽しいのではないだろうか。まあ解凍や調理が必要だったりはするのだが。
余談ではあるが、沖縄は自動販売機で販売されている飲料のラインナップも本土のそれとは微妙に違っている。
このあたりも面白いところなので、沖縄に来たらいろんな自動販売機をチェックしてみてほしい。
一般的に自動販売機と言えば飲料水を売っているものだが、最近は自動販売機の幅が広がったのか、出汁だとかPCR検査キットだとかいろんなものが売っているらしい。
ここ沖縄ではヤギ肉が売っている自動販売機が最近登場した。
他にも沖縄っぽい自動販売機がないか、集めてみた。
まずは冒頭でも紹介したヤギ刺しの自動販売機。
沖縄では山羊を食べる文化があるが、だいたい山羊汁かヤギ刺しとして食べる。
山羊汁はレトルトでもあるのでわりと食べたいときに食べられるが、ヤギ刺しはスーパーではほとんど売っていないし、食べるとしたらヤギ刺しがある居酒屋ぐらいか。
つまり自動販売機で24時間ヤギ刺しを買うことができるというのは、好きな人にとってはなかなかアツい…!
こちらがヤギ刺しが売っている「お肉の自動販売機」。
那覇市の壷屋にあるお肉屋さんの店舗前にある。
他にもリブロースステーキや焼肉セットなども売られている。
ヤギ刺しは80gで900円。醤油と生姜が付いているらしい。
900円を投入して、ボタンを押すと本当にヤギ刺しが出てきてちょっと笑った。
カチカチに冷凍された状態で出てくるので解凍が必要だが、醤油と生姜、醤油皿がついているので、あとは割り箸だけあれば手軽にヤギ刺しを食べる事ができる。
家に帰って食べた。
うまい。
たまに観光客向けの居酒屋なんかでめちゃめちゃ薄いヤギ刺しが出てくることがあるが、これは肉屋がやっているだけあって、ほどよい厚さがあってこれくらいの厚さが一番おいしく頂けるのではないかと思った。
続いてはキャンベルスープの自動販売機だ。
キャンベルスープとは沖縄県民が大好きな缶入りのスープ。
日本全国で販売されているが、沖縄県では米軍統治時代の名残で広く一般家庭の常備食として親しまれており、卸会社のホームページでは沖縄だけの特設ページがあったりする。
一見普通の飲料水の自動販売機だが、最下部「つめた〜い」と書かれた中にキャンベルスープ。
キャンベルスープ全7品のうち、右側の3品は売り切れだった。
値段が表示されているものは100円だったが、右端のクラムチャウダーはスーパーで買ったら200円以上するので、もしかしたら値段が違うかもしれない。
ただキャンベルスープは水(もしくは牛乳)で2倍で薄めて温めて飲むスープ。
買ったからって、その場でゴクゴク飲めるわけじゃないので要注意だ。
こちらは車海老養殖所にある車エビが買える自動販売機。
車エビの養殖は沖縄が日本一で、久米島や宜野座など各地に養殖所がある。ちなみに自動販売機があるのは沖縄本島南部の南城市というところ。
大中小とさまざまな大きさの車海老が売られていた。
自動販売機に隣接する建物内にある店舗で売っているパックよりも量を少なくして安く販売しているので、ちょっとBBQで食べたい人たちから大好評らしい。
他にも沖縄限定のアイスや、いまいゆ(沖縄の方言で鮮魚)の切り身も。
魚は釣り人が持ち込んだものを買い取って売っているため、種類や値段は日によって変わるらしい。
沖縄本島の海の玄関口である泊埠頭。
ここではなぜか沖縄いなりと明太子の自動販売機がある。
沖縄には沖縄いなりというジャンルがあり、県外のいなり寿司よりも薄い油揚げ(色も薄い)、三角形の形、甘みを抑えさっぱりとした味が特徴である。県外で食べられている一般的ないなりとは別物なのだが、これが無性に食べたくなる時がある。
ちなみに隣の明太子も泡盛とシークヮーサーを使って作られている沖縄県産の明太子だ。
なぜこんな場所にいなりと明太子があるのだろうか...。ひょっとしたら埠頭という立地的に船の移動中の食事に、みたいな意図があるのかもしれないと思ったのだが、購入したらカチカチに冷凍したやつがでてきた。旅の食事にしてはハードルが高い。
持ち帰ってレンジで解凍して食べてみたが、店先で常温で売られているものと全く違いがなくて驚いた。急に沖縄いなりが食べたくなったときに、この自動販売機にいけば24時間購入できるので県民にとっては朗報かもしれない。
というわけで、沖縄っぽい自動販売機を集めてみたが、いかがだったろうか。
ヤギ刺し、キャンベルスープ、車海老、沖縄いなり。飲食店に入らず、そして時間を気にせず、これだけの沖縄グルメを楽しむことができるというのは、けっこう楽しいのではないだろうか。まあ解凍や調理が必要だったりはするのだが。
余談ではあるが、沖縄は自動販売機で販売されている飲料のラインナップも本土のそれとは微妙に違っている。
このあたりも面白いところなので、沖縄に来たらいろんな自動販売機をチェックしてみてほしい。
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