特集 2018年11月27日

襲いかかってくる宝箱を作った

ざんねん!宝箱はモンスターだった!戦闘開始!

私はロールプレイングゲームが大好きです。去年ドラクエ11が発売されたときには家事と仕事をすべて放棄してプレイしました。

RPGにはダンジョン。ダンジョンに欠かせないのが宝箱…の偽物!宝物がモンスターという罠です。
「やったー!宝箱!」と宝箱を開けるとモンスターが襲いかかってきます。

これを現実世界で再現しました。

1987年埼玉生まれの栃木育ち・群馬県在住。
週末は群馬の温泉を巡っています。
漫画やイラストを描いたり、それに付随した講師もたまにしております。(動画インタビュー)

前の記事:流行りの透明バッグが丸見えで不安なので窓にした

> 個人サイト Nuki

襲ってくる宝箱とは?

まずはこちらを見ていただくと意味がわかると思います。

002.jpg
あなたは勇者です。フィールド上(道端)で宝箱を発見し、開けようとします。

しかし・・・!!これは罠。宝箱型のモンスターだった!

001.gif
とつぜん宝箱が襲いかかってきた!戦闘スタート!
003.jpg
そしてこうなるわけです。ちなみに私はイラストレーターなのでイ:31です。31は年齢。

これで襲ってくる宝箱のシステムがおわかりいただけたでしょうか。

襲ってくる宝箱のネタばらし

それではこの宝箱のネタばらしに入ります。
先ほどのGIFを凝視するとうっすらわかるのですが、力技(ちからわざ)で解決しています。

004.jpg
鍵穴から出ている紐を上に引っ張ると
005.jpg
宝箱が勢いよくパカッと開きます。
006.jpg
つぎはカメラに向かって引っ張りあげます。襲ってくるように見えるでしょう!
007.jpg
引っ張り上げ方は矢印のような感じです。案外難しい。

ピンク色の紐はゴムチューブです。紐を引っ張ると手に食い込んで危険なのでつけました。

002.gif
横からの動画。三脚に当てにいく気持ちで。結構な思い切りが必要です。
003.gif
動画にすると紐は気になりません。

「これを撮影します」とさらっと言っていますが、満足のいく動画を追求していたらあっという間に1時間半経過していました。
これから紹介するオバケ宝箱の製作もまる1日だったので、こいつに相当愛着がわいております。

008.jpg
普段は大の仲良し!!ぬぅちゃん、ハコちゃんと呼び合う仲です!(愛着がわいている画)

襲ってくる宝箱の作り方

ネタばらしをしたところで大体作り方はわかったと思いますが、宝箱がスムーズに襲ってこられるようにちょっとした工夫をしております。

009.jpg
宝箱は通販で購入しました。

宝箱を自分で作ろうとしたのですがクオリティを追求した結果、出来合いの宝箱を買いました。宝箱のカテゴリはおもちゃです。

010.jpg
宝箱を開けると木のぬくもりが。

「木のぬくもりなどいらぬ。恐怖とは漆黒じゃ!」と中身を真っ黒に塗装しました。

011.jpg
ツヤなしブラックで塗装。モンスターに近づいているぞ!
012.jpg
歯はスチレンボードで。万が一噛まれたときダメージが少ないように。
013.jpg
宝箱に歯をつけました。これだけでほぼ完成しています。

作っていくと『私はモンスターを作っている。命を宿している』と使命感がだんだんと出てきました。

使命感から歯の角度や噛み合わせにこだわり、作っていくうちにハコちゃんと私の感覚が研ぎ澄まされていきます。

中身をつくる

もう中を黒くして歯をつけた時点でほぼ出来上がりですが、やっぱりドラクエ好きとしては中身…顔を作りたい。

014.jpg
フェルトで厚めの舌を作りました。
015.jpg
舌の芯に針金を入れて好きな形に曲げられるようにします。

この芯、テレビ番組特命リサーチ200Xなどでよく特集を組まれていたスカイフィッシュに形が似ています。

調べると、あれはハエなどの小さい虫が高速で動いている残像らしいです。当時すっごくワクワクしたのになぁ。

工夫1・PPシートをいれる

016.jpg
黒いフェルトを筒状に縫い、そこにPPシートを入れます。
004.gif
PPシートを入れると抵抗がうまれます。

この中身を宝箱に入れて開けてみましょう。

005.gif
『バカン!!』中のPPシートの抵抗のおかげで勢いよく開く宝箱になりました!

あともう一歩!

勢いよく宝箱が開くのにこだわっていた私。「できたぞ!」と姉に動画を送りました。すると「これじゃびっくり箱では?」と返信がきてハッとします。「そうだ!私は襲ってくる宝箱を作っているんだ!びっくり箱ではない」

襲ってくるようにするにはどうすれば…

びっくり箱にはなったが、物理的に襲ってくることは無理だ…と、どん底に突き落とされた気持ちになりました。どん底を味わったことで「もう紐で引っ張ろう。この前レンタルして観た映画のメイキングでも紐を使ったあとCGで消してたしな」と開き直れました。

017.jpg
そうと決まれば鍵穴に紐を引っ掛けて持ち上げよう。宝箱が開かないと話にならないから。

工夫2・宝箱の底にキャスターをつける

018.jpg
宝箱の底にキャスターを”ゆるく”つけます。

キャスターをつけずに持ち上げると宝箱の前部分が地面にひっかかり、ぎこちない動きになってしまいました。
キャスターをゆるくつけることにより、キャスターと宝箱に隙間ができてちょっとしたバネが生まれます。これがスムーズに人を襲えるようになる秘訣です。

アイディアの残骸たち

もともと、今回は『開けたら光る宝箱』を作るつもりでいました。ところが、私がのんびりして工作に手をつけない間に、先にこちらの記事、「料理のフタを開けて光があふれだすと美味しそう」が出ました。かぶった。急遽『光る宝箱』から『襲いかかってくる宝箱』に変更しました。
仕掛けの構想から原稿納品まで約1週間しかありません。

019.jpg
焦りに焦って冷静さを欠いたアイディア集を載せておきます。(セルフツッコミ付)

①板を2枚重ねたあいだにバネか風船を仕込む。風船は空気入れで膨らむ(空気入れを踏んでもらう)
⇒宝箱の重さは1キロ(中身を入れたら1.5キロ)。さらに板を入れたら数キロになる。それに耐えうるバネと風船はない。そもそも空気入れを踏んでくれないのでは?

②バネで飛ばす
⇒1.5キロもある宝箱を飛ばせるでかいバネはないのでは。あるとしても高価ではないか。そしてどうやってバネを仕込むのか。

③中に機械を仕込んで口をパカパカさせる。下に楕円の車輪をつける。生きているようにカクカク襲ってくる
⇒見た目がタネも仕掛けもありすぎる。そもそも私にそんな技術はない。

④ラジコンをつけて動かそう
⇒だから、宝箱自体重い。とさっきから言っている。

最後は怒っていますね。
このアイディアは一つも採用できませんでしたが、最終的によく形になったなと自分で感じています。
作っていくうちに改良されてここまでに至りました。

宝箱を置く場所を考える

アイディアと中身はさておき。
撮影をするときに「宝箱の置く場所も考えなくては」と、ロケーションも考慮しました。
考慮した結果、ちょっとRPGっぽさのある公園を選びました。

020.jpg
柱が神殿っぽくないですか?!
021.jpg
宝箱が小さいのでちょっと映えませんでした…。

 

022.jpg
コンクリートの滑り台の上に置いてみます。
023.jpg
レベルが上がらないと入れない・取れない宝箱っぽくなりました。
024.jpg
葉っぱの陰。よく見ないと宝物を取り逃がしそうです。
025.jpg
木の根。これも葉っぱの裏に隠して取り逃がしを期待します。

「ここに置けば勇者のやつに見つからないぞ」と、いるはずもない勇者を思い浮かべて悪い顔をしながら宝箱を置く場所を一生懸命探していました。


いつのまにか…

襲ってくる宝箱を作ったり宝箱は見つかりにくい場所にしたり。もしかして私ってばボスの手下に向いているかもしれません。

006.gif
おじけづいてちゃんと宝箱を引っ張れなかったNG動画。きっとこいつはレベル1。

はじめは「自分は勇者で宝箱がおそってくる」がコンセプトだったのに、「自分はボスの手下で勇者を宝箱で襲って全滅させる。宝箱なんて取らせない」といつの間にか闇落ちしていました。

ちなみに私はドラクエは6が一番好きです。

▽デイリーポータルZトップへ

デイリーポータルZを

 

▲デイリーポータルZトップへ バックナンバーいちらんへ

↓↓↓ここからまたトップページです↓↓↓