電動キックボードを構成する要素
悲しい気持ちで颯爽と駆けていく電動キックボードを眺めていた時、ある閃きが降りてきた。
「背筋をピンと張って長い棒を持ちながら動く歩道に乗れば、電動キックボードに見えるのではないか?」
思いついた。思いついてしまった。「なんちゃって!」で終わらせるのか? 実際にやってみるのか? 新しい風を感じる努力を怠って良いのか? 気が付くと、私は塩ビ管を切ってハンドル状の長い棒を作っていた。
新宿にて
8月某日。私は新宿に林編集長と安藤さんを呼び出した。勿論、あの長い棒を携えて。
これを持って、新宿西口から都庁方面に伸びる動く歩道に乗るのだ。
私は今、さながら鳥人間コンテストの滑走路に立つパイロット。感じるんだ、時代の先端に吹く風を。
スイ~~~
風、感じる! これが電動キックボードから見える景色か。景色なのか! 自分でも驚くほど、上手くいってしまった。
林さんも安藤さんも「見える見える!」と言ってくれている。難を言えば速度が若干遅いかもしれない。ならば2倍速で再生してみたらどうか?
スイスイスイ~~~
時代の風、さらに強く!いきなり最先端にビュンビュン吹く風を浴びて、メガネも吹き飛びそうだ。やってみて良かった。年を取っても、新しいことは始められる。
ただ、動く歩道間の乗り継ぎの様子だけは絶対に見られてはいけない。
さらに先へ
ならば、さらに一歩先の未来も見てみよう。この方式なら電動キックボードでは不可能な動きも可能にしてしまえるのだから。例えばバックもできる。
~~~イスイスイス
普及と共に交通ルールの問題なども浮上してきた電動キックボード。しかし、これならばお子様からお年寄りまで安心安全(勿論、動く歩道利用者の邪魔にならないように気をつけよう)。どなたでもご自由にお楽しみください。
今回も起きてしまうのか、さらなるイノベーションが!
以前「新発明!ノートPCを一瞬で変身させるパネル」という記事を書いた。
途中、安藤さんの「石井さん!そのパネルだけでもうオシャレじゃないですか!」という一言ですべてが変わった。PCすら必要なくて、銀色の板を持ち歩くだけでオシャレな渋谷の町に溶け込んでしまったのだ。
今回も同じように安藤さんが叫んだ。「石井さん、動く歩道に乗らなくても、その棒持ってるだけで電動キックボードに見えますよ!」
早速動く歩道を離れ、棒を持ってただの歩道を歩き回ってみる。