鼻うがいをしたあと、思わぬ姿勢で水が出る
鼻うがいをしたあと、上を向いたり、下を向いたときに鼻から水が出てくる。出てくるといいより、こぼれ出てくるのだ。
どうやら鼻の奥は複雑な形をしていて、なかにいろんなへこみがあるらしい(鍾乳洞みたいな感じ?)。その棚のようなところに水がたまっていて、それが姿勢を変えるたびにこぼれ出てくるのだ。
そのうっかり出ちゃうところも意思でコントロールできなくておもしろい。

サイナスリンスという鼻うがいをたまに使っている。そのおもしろさについては昨年記事にした。鼻から水が入ってプールで溺れたときのような感覚に襲われるのだが、痛くないのだ。
痛みなしに数十年前の景色が蘇る装置として楽しんだ。
そのカタログを見ると、見たことない鼻うがいの容器があった。
メガボトルがあるあたり、僕と同じように鼻うがいという目的をこえて娯楽にしている人が多いのかもしれない。
まずは電池駆動のsinugatorから試してみたい。シヌゲーター。殺人ワニを主役にしたB級ホラー映画っぽさがある。
ポンプ下部のタンク部分にぬるま湯と薬剤をセットして準備完了。先端のノズルを鼻に当ててスイッチを押す。
鼻に水が入ってくる。そして反対側の鼻の穴から出てくる。自分の意思とは関係なく水が出てくる。この操作されている感覚も鼻うがいの面白いところである。人間に意思なんて、ない。
だけど勢いが弱いのだ。ノーマルな握るポンプ式の方が勢いがある。
電動の怖さとは裏腹に使い心地はソフト。溺れた感覚はなく、優しい使い心地だ。もっとハードなものを期待していたので拍子抜けした。
これで鼻に水が入っていくのかがまったく分からない。
こんな顔できるだろうか。
ただポットで片方の鼻の穴から水を注いでいるだけなのに、反対の鼻の穴からだらだらと水が出てしまう。またも自分の意思ゼロ。鼻から水を出していると無の表情になるのはその証左でもある。
ちょっと屈辱的でもある。
お前なんてただの容器だ、人間の身体は口から肛門につながるホースにすぎない、ということを教えてくれるポットである。ソフトだけど鼻はすっきりする。
鼻うがい界隈では昔ながらのスタイル、と呼ばれてそうな容器である。
最後はメガボトル。通常ボトルの倍のサイズだ。お湯の量も2倍で、溶かす薬剤も2個入れる。
メガサイズって飲み物だったり食べものだったり入れるだけだが、これは入れて出すのだ。480mlが鼻を通り過ぎる。
これが体験としてはいちばんだった。勢いがあるうえに、終わらない。
通常のボトルであれば、ポンプを押し切って一息つくタイミングでまだ終わらない。ずっと出る。え?え?となる。
ポンプを握る強さで水圧は変えられるので、これに関しては自分の意思が反映できる。3つめにして自由意志が生まれました。
溺れた感覚はあるので(もちろん無痛)より長い時間、数十年前の景色を楽しめる。区民プールの帰りの自転車置き場ぐらいまで蘇る。
まだ?まだか?という感覚は、4時間ぐらいあるインド映画を見たような感覚に似ている。派手なまま長い。新幹線で東京から博多まで行くときにも似ている。弁当食べて寝てもまだある感じ。
3つ試してみて、体験としての面白さはメガボトルとポットだ。ワイルドな体験が好きな人はメガボトル、チルならポットである。
そしてやたらとすっきりした。
鼻うがいをしたあと、上を向いたり、下を向いたときに鼻から水が出てくる。出てくるといいより、こぼれ出てくるのだ。
どうやら鼻の奥は複雑な形をしていて、なかにいろんなへこみがあるらしい(鍾乳洞みたいな感じ?)。その棚のようなところに水がたまっていて、それが姿勢を変えるたびにこぼれ出てくるのだ。
そのうっかり出ちゃうところも意思でコントロールできなくておもしろい。
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