ブラックアイドピー(Black eyed pea:黒目豆)が必須
ブラックアイドピーを作るのに欠かせないのがブラックアイドピー(黒目豆)。豆の名前がそのまま料理名になっているのだ。
日本だと逆に「黒星がついてる」とか言って嫌がられそうだが、この豆こそが縁起物の食材なんである。
この豆が縁起物とされる理由には諸説あって、南北戦争中に南部の人たちがこの豆のおかげで飢えずにすんだからだとか、見た目がコインを連想させるからだとか言われている。
どうせなら後者の説がいいなあ、と思った。「コインに見える」というところには正直言うとあまり共感できなかったのだが、どうせご利益があるなら「飢えない」よりも「お金がたくさん入ってくる」ほうがプラス思考でいいではないか。
可愛い見た目も良いけれど、豆の真価はやはり食べられて発揮されるというもの。さっそく調理していこう。
茹でて炒めて煮込んで
食感は茹でた大豆と同じか、ほんの少し粉っぽい。味の方は、甘味の少ない素っ気なさのわりに青臭さが強くて少しクセがある。素の状態だと好みが分かれる味だと思った。
基本の作り方はシンプル。
ニンニク、玉ねぎ、ソーセージなどの肉類と一緒に炒めて、トマトを入れて煮込むだけ!
そんな簡単な料理だけれど、ソーセージがベーコンになったりいろいろなスパイスを使うこともあるらしい。お雑煮みたいに、地方ごとに枝分かれ進化したレシピがあるんだろうか。
ニンニクやソーセージやトマトの強い味が素朴な豆の味によくマッチしている。
上で述べたように豆自体には少し癖があるのだが、他の食材と合わせれば気にならなくなるのだ。粉っぽい食感も汁物とはむしろ相性がいい。
縁起物である上に見た目も可愛らしく、しかも日本ではあまり知られていない珍奇な食材なので、タピオカの後釜の後釜あたりに潜り込めないかしら.....などと妄想しながら頂いたのだった。