
ベルリンの墓地の水溜めの中にある枝はリス救出システムだった

ベルリンの墓地には、掃除や水やりのための大きな石造りの水溜めがいくつもある。
なぜかこの水溜めには木の枝が入っていて、ずっと疑問に思っていたのだが、今回やっと謎が解けたのでご紹介します。
1986年東京生まれ。ベルリン在住のイラストレーター兼日英翻訳者。サウジアラビアに住んでいたことがある。好きなものは米と言語。
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私の住むベルリン市内には大きいものから小さいものまで、200以上の墓地がある。

ドイツの墓地は日本の墓地より広々としていて、木が植えてあったり、ベンチが置いてあったりと、ちょっとした公園のような雰囲気のものが多い。


特にコロナ初期のロックダウン中は、人の少ない墓地で散歩をするようにしていたので、毎日のように墓地に通っていた。
そして頻繁に墓地に通ううちに、ある疑問が湧いた。
墓地の敷地内には、水やりや掃除のための水溜めがいくつかあるのだが、その中に木の枝が入っていることがよくあるのだ。




最初は間違って入ってしまったものかと思っていたが、この様子だと誰かがわざわざ入れているようだ。
一体なんのための枝なのだろう。墓地に通うようになってからずっと疑問に思っていたのだが、この間やっとその謎が解けたのだ。
答えはある墓地の掲示板にあった。

掲示板に、こんな記事が載っていたのだ。

墓地の水溜めにはリスや小動物が水を飲みにくるため、中に落ちてしまった動物が溺れてしまうことが度々あるのだそうだ。
そのため、水溜めに「非常階段」として枝を一本入れておくことでリスが水溜めから出られるようにしているそうだ。なるほどー!

やはり別の墓地に行ってみても、同じようなリス救出システムが出来上がっていた。


枝の謎が解けてスッキリしたのと、リスのためのものだと分かって嬉しかった。
うん、墓地はいい。これからも墓地に散歩に行こう。

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