10種類を食べる期待と不安
今回、スーパーで売っている一般的なカップめんで試してみることにした。どんなものがいいのか十分な検討をした(思いついたもの適当にカゴに入れた)結果、10種類になった。
オールスター勢ぞろいと言っても過言ではないかもしれないし、過言かもしれない。
10種類のカップめんをカバンに入れたら、家出をしている感じになった。
ただ最近、健康に気をつかっている。家でスクワットを50回しているし、気づいたときには野菜ジュースも飲んでいる。健康志向なのだ。なので、10種類を食べられるのか不安だった。
健康を気にしてコレステロールが少ないチーズを選んだことに心の弱さを感じる。
今、挑戦が始まった。
どれがおいしいのか予想会議
まずは食べる前にどれが1番おいしいのか予想をしてみた。どれもおいしいカップ麺である。30分以上の検討会が開かれると思ってたがそんなことはなかった。
「みそがおいしい」、「いや、チキンラーメンもおいしいだろう」、「とんこつだって!」というような言い争いは起こらず、すぐに決まった。
「辛」という字が全然わからず、何となくで書いたら編集部の藤原さんが修正をしていた。だいたい似てるので正解でいいと思う。
結果、1番は辛ラーメン、2番カレーうどん。大穴は天ぷらそばである。天ぷらそばは個人的には「絶対においしい」と力説したが、疑問の声が上がってきた。絶対優勝してほしい。
そんなに変わらなかったカップめん
まずは味が変わらなかったものから紹介する。今回のカップめんの中で「これはおいしくない!」というものはなかったが、入れても入れなくても変わらないというものがほとんどだった。サラリーマンの毎日ぐらい変わらない。
これはチキンラーメンのチーズ乗せ。カロリーよこんにちは。味は別に乗せても乗せなくても変わらない。
例えば、残業しているときなどに夜食を食べたくなるだろう。そんなときチキンラーメンにチーズを入れて食べたようとしたときのことを考えてほしい。想像上のそのラーメンはきっとよだれが出ると思う。
しかし、実際出てきたラーメンは普通の味だった。気をつけてほしい。本当に普通。思っている以上に普通。こんなに普通だと書いたのは、自分でも驚いたからである。あまりの変わらなさに。
とんこつラーメンは元々のクリーミーさと豚骨の風味が強すぎるのか、入れたところで意味がなかった。
塩ラーメンはふたが熱く、持っていくのに苦労をしたが、
そんなに変わることはなかった。熱いのに損。
見た目はこんなにおいしいそうなのに。
みそらーめん、塩らーめん、とんこつラーメン、チキンラーメンは味が大きく変わることがなく、期待していたカップ焼きそばとカレーうどんもチーズを加えたことによるおいしさアップはなかった。
しかし、カレーうどんとカップ焼きそばはチーズを入れたときのテンションの上がりかたはすごい。明日も頑張れそうな気がする感じだった。
100点満点の見た目。
あまりの変わらなさに「チーズの風味がないのでは」と思いとろけるチーズをそのまま食べてみたら風味あるようだ。しかしとろけるチーズはそのままで食べるようではないらしい。口の中がとてもぼそぼそする。
とけたチーズが恋しい。
おいしくないものを食べたときに悲しくなる。別の場所でわいわいしている姿を見ていたい気持ちになった。
隣の芝生は青いとはよく言ったものだ。
わかめとチーズがおいしい
10種類のうち是非ともチーズを入れることでおいしくなるカップめんもあった。順番に紹介していこう。まずは第3位から。
第3位はわかめらーめん。わかめが入っているので健康にいいと思う。
しょうゆ味でわかめの風味がおいしいカップめん。鶏ガラしょうゆのチキンラーメンが普通だったので、期待をしていなかったのだが、わかめとチーズが合わさっておいしい。
大食い選手権でこういう映像を見たことがある。
実は最後に試したのがわかめラーメンでお腹にたまってきていたのもあり、食べる前ははしが進まなかった。しかし、食べてみるとチーズとわかめの風味がほどよく合わさっておいしかった。おいしいなーと思いながら食べていると、藤原さんが真理をつく一言を言い出した。
「これ、わかめとチーズが合うだけでわかめラーメンでなくてもいいのでは?」
少し思っていた。もしかしたらとそうではないかと。でも、おいしいからいいのではないか。おいしさに理由はいらない。
同率2位のトムヤムクンヌードルと天ぷらそば
おいしさ第2位はトムヤムクンヌードルと天ぷらそばだった。チーズ乗せ天ぷらそばは個人的においしかったが、他の人が食べてもおいしいという評価だったので安心した。
ジャンクなご飯という感じがしてよい。立ち食いそばでも出してほしい。
かつおだしのきいたつゆと甘さにチーズの風味がよく合う。チーズの風味が消えてしまうことが多かったが、これはちゃんとチーズを感じることができる。
また、つゆが染みきった天ぷらそばをくずして、チーズと一緒に食べるとまた違った味わいになる。
「おいしい! 藤原食べてみて!」
「これはおいしいです。」
「おいしい。」
全員からおいしいと高評価をもらえることができた。自分の味覚に自信がついたと思った瞬間、異議をとなえる人がいた。文具ライターのきたてさんである。
「おいしいかなー?」
個人的にきだてさんとは味覚が好みが一緒だと思っていた。以前、「丼ぶりにカレーをかけたい」という記事を書いた時にほめてくれたことがあった。「いいデブだ」と。
それがショックだったのかわからないが「おいしいのになー」と思いながら食べていたときに事件が起こった。
小エビが気管に入ってむせる。
ここ最近の中で1番険しい表情になるとは思わなかった。カップめんを食べただけなのに。
九死に一生を得た。
トムヤムクンそのものを食べたことがないので、トムヤムクンと聞くとトムヤムクンヌードルが先に思い浮かぶ。
トムヤムクンの酸っぱさと辛さの中にチーズのおいしさのまろやかさが後から追いかけてきて、口の中に素敵なハーモニーが広がる。
「これは絶対においしい」と期待していたらしいmegayaさん「これ、うまいっすね。」と言っていたのでいい人。
独特の味、少し風味が強い味がチーズと合う傾向にあるらしい。これらのおいしいカップめんを抑えて1位になたのは果たして何ラーメンなのか。
第1位 辛さはうまさだ「辛ラーメン」
予想でも1位だった辛ラーメンはやはりおいしかった。
ワンタンに見えるのはチーズである。
辛みを抑えられて、辛ラーメンのうま味をきちんと感じることができる。また、チーズもきちんと主張しており、これは文句ないおいしさだった。チーズ入りのこのスープにご飯を入れて食べたら絶対に間違いない。辛いリゾットになる。
食べた人全員がおいしいと言っていたので全人類がおいしいと言うと思う。
ちょっと辛いけど。
天ぷらそばのチーズ乗せの意外性とおいしさが評価されたので、今日はいい夢を見て寝れそうだ。
カロリーは気にしない
カップめんは手軽に食べられるので、時間のないときに食べるように会社の引き出しに入れてある。カロリーは見なかったことにしているが、帰ったら運動しようと思う。
「辛」は書けるようになったが、「め」が書けなくなった。パソコン社会の弊害だ。