検証方法
実験のために実際におしっこをするのは生理的にも無理だし、編集長としても我がサイトにそんな写真をのせるのは嫌だ。
似たような水流が出せるものを探していてこれを見つけた。
ビーカーを洗うためのポリエチレンの洗浄びんである。
理科の実験室にあった瓶だ。本体は柔らかく、握ると中の水がノズルから出る。ちなみに東急ハンズ新宿店で買ったのだが、東急ハンズの通販ページではほぼ見えないような
写真が載っていた。
ノズル部分を切って水流を調整した
この洗浄びんを便器に向かって使用する。深夜、会社に人が少なくなってトイレがすいたタイミングで実験開始だ。
電話をしつつ、これぐらいの位置から
水を放つ
写真を見て改めて思うのは弊社が入居しているビルのトイレのきれいさである。掃除のひと、ありがとう。
試すのは6パターン
洗浄びんから水を出しながら電話をする。電話の相手は留守番電話にしておき、自分の声を録音した。録音された音声に怪しい音が入っていないかを検証するという目論見である。
電話をするときのマイクと回線の組み合わせは以下の通り。
iPhone内蔵のマイクで通話×4G回線
iPhone付属のイヤホンマイクで通話×4G回線
Blutoothのハンズフリーヘッドセットで通話×4G回線
iPhone内蔵のマイクで通話×LINEでんわ
iPhone付属のイヤホンマイクで通話×LINEでんわ
Blutoothのハンズフリーヘッドセットで通話×LINEでんわ
マイク3種類×回線2種類の合計6パターンである。Blutoothのハンズフリーヘッドセットは赤帽さんやプロのドライバーが使っている耳の穴に固定するマイクだ。
こんなに口が遠くて音を拾えるのだろうか
いきなり結論
6種類の音声ファイルは用意してあるが、全部聞くのも面倒だと思うのでいきなり結論を書く。
なんと、ほとんどわからないのだ。記事としてはやっぱり分かっちゃうからやめておいたほうがいいですよねーという落としどころにしたいのだが、分からないのだからしかたない。
ただ言えることは
・iPhone付属のイヤホンマイクはかすかに拾う
・水が便器の壁にぶつかるときの音は目立ちやすい
・でもずっとしゃべっていれば分からない
である。もちろんトイレで電話をしないのがいちばんだが、どうしてもトイレで電話をしなければならないときはこの三箇条を心に留めておくといいだろう。
そういえば仕事の電話を切るとき「よろしくお願いします。はいはい、では、はいー」となにかずっと言っている人がいる。あれはもしかしたら無音を避けているのかもしれない。ということは………。
人が入ってきてしまったところ。すいません
それでは各音声です
結論は先に書いてしまったが、実際の音声を検証することにしよう。
(お急ぎの方はここまでで大丈夫です。あとは水の音しか聞こえないので)。
微かにそれらしき音が入っているものもあるが、いずれにしてもヘッドホンをしてないとわからないレベルである。ぜひこの音声もヘッドホンで聞いてもらいたい。
会話は、僕がおしっこをしているときにたまたま電話がかかってきてしまったという設定である。
かすかに分かる1) 付属のヘッドホンマイク×IP電話
冒頭で便器の壁に水がぶつかる音が入ってしまっている。
「うおー!林です!」ぐらいの声で話し始めればごまかすこともできただろう。ただその不自然な話し始めは何かを隠している感は否めない。
かすかに分かる2) 本体マイク×IP電話
これも冒頭の音が入ってしまっている。最初が最大の難関であるのは飛行機の離陸と同じである。
かすかに分かる3) ヘッドホンマイク×4G回線
4G回線だが付属のヘッドホンマイクが途中無音になったところでウェットな響きを拾っている。舌なめずりだと言い張っても信じてもらえるかもしれない。
しばらくは舌なめずりが癖だと思ってもらうようにずっとしてないといけないが。
全くわからない例3つ
ヘッドセットが拾う音は小さいため、音質がいいIP電話でも水の音は拾わなかった。4G回線ではヘッドセットはもちろん、本体マイクでも分からないレベルである。
電話ではおしっこの音は伝わらないという事実。残る砦は我々のモラルだけである。
テレビ電話時代はどうだろう
スマホになってから電話が聞き取りにくくなった。途切れることも多い。
………と書いてみたが、ガラケー時代でもトイレで電話している人がいた。そういう人はどんなテクノロジーでもトイレで使うのかもしれない。
テレビ電話がデフォルトになった時代もそうするか楽しみだ。