フィリピンの交通は面白い!
列車の前にまずフィリピンの交通が面白い(ただしハードルは高い)。地元民の足がジプニーという乗り物。しゃがんで乗り込んで、前の運転手にお金を渡す。ジプニーの中は乗客でいっぱいだから、運転手の方向の乗客にお金を渡し、その乗客が隣の乗客に渡し、バケツリレーのように運んでいくのだ。お釣りがあるなら、ちゃんと運転手から乗客へ、そして次の乗客へとバケツリレーされる。THE 絆だ。
乗れば乗るほど病みつきになるジプニー。異文化をこれでもかと体験できる面白い乗り物なんでぜひ乗ってほしい。
ジプニー!デコトラのようにデコっている
孫悟飯とヤムチャが描かれたジプニー。好きに描き、好きに駆け!
そうだ!列車に乗ろう!(ただし非公認)
フィリピンの足といえばジプニーだが(結構本当)、いやいや今回の趣旨は鉄である。
マニラを基点に南北に線路は伸びている。その途中でそれは走っている。
カラフルな日傘がチャーミングな列車が停車中。
列車、賑やかな市場の横で停車中。駅標はない。
木製客車。日本なら『サハ(モーターも運転台もない客車)』。
電車でも汽車でもない。馬車鉄道ならぬ、ワンマンのリキシャ鉄道だ。
国語辞典によれば
【列車】
旅客や貨物を運ぶために線路上を走る連結した車両。
とある。ただし1両編成の汽車に関しても「単行列車」といい、つまり列車であるという。
まぎれもなく列車なのである。ただし非公認だ。
その非公認っぷりを紹介しよう。
色を変えた千代田線の列車が駆け抜ける!
本家『サハ』国鉄203系が駆け抜ける!
退避設備はなくとも人力で退避。普通列車(千代田線)が追い越す。
韓国製の列車もやってきた。リキシャ鉄道、人力で急いで退避!
リキシャ鉄道、退避したんで、反対方面に人を乗せて出発!
車両基地で車両の裏側を見た。生活の知恵が詰め込まれている!
乘ろう!
乘り方は簡単だ。停車中の4人掛けの列車に座って待つだけだ。
この小さな列車に4~6人乗り、運転士の気が向いたら運転士は立って地面を蹴り、列車が動き出す。大通りから次の大通りまで走り、終点の大通りを前に停車し、全員下車。
なかなかのスピード感で、パラソルもあるから日光もあたらず快適。途中で止まらないが、例外的に追い抜き列車が来たときは急停車して退避する。
乗車賃は降車時に運転手に5ペソ(約13円)をあげてOKだった。
全員降車すると、運転士が車両を持ち上げて反対の線路の上に置き、再び客を待つ。
乗客の服からみても、普通に市民の足となっているようだ
ジェットカーな感じの加速感!
前面展望式列車!しかも地面に近い!!
空に浮かぶラピュタような、僕の発想を越えた景色が広がっていた
温厚っぽい表情の恐竜の先に、恐竜絶滅後の哺乳類がにらみつけて待っていた
トロッコは楽しい
地元では「トロリー」と呼ばれ、生活に溶け込んでいるトロッコ列車。日本では無縁かと思ったら、北海道のいろんな廃線跡でトロッコが走っているとか。
関東や関西の電子回路のような鉄道網を使い慣れているけれど、それでもトロッコは斬新で子供のようにはしゃいだ僕がいた。
日本各地の廃線跡で、1日数本しか走らない赤字路線でも、列車の合間をぬってトロッコ列車が走るなら、日本各地で盛り上がりそうだ。日本ならではの安全を極めたトロッコが出て輸出なんかしたらわくわくする。
日本でもっとトロッコが普及しますように。