とりあえずプラモ購入
近所のホビーショップでグフ購入。
グフのスペルはGOUFである。
説明書。
うん、かっこいい。でもこれをフグにする自信はこの時点でゼロである。
むしろ普通にグフを組み立てたい。
ルール決め
改造も何でもアリならば、どんなプラモだってフグに出来るに違いない。
だから明確にルールを決めることにした。
・削らない…余計なでっぱりがあるからと削ったりしない
・切らない…パーツが長いからと切断しない
・パテらない…穴を埋めたいからとパテで成形しない
・他パーツ使わない…欲しい形がないからと他の部品を使わない
・グフのパーツを使い切る…入っている全てのパーツを使用する
要するに素材の持ち味そのまま、接着剤と塗装のみでフグにしようという訳だ。
グフの全パーツ
とりあえず全部バラす。
こうして見ると思っていたより少なく感じる。
これだけのパーツでぷっくり丸いフグが作れるのか不安が膨らむ(フグだけに)。
実物を見に行く
フグ観察。特にひれの大きさの比率をしっかり見る。
そして、フグはとにかく丸い。せっかくだから膨れたフグを作りたい。
水槽のフグはノーマル体型だから、ここから膨れた感じを想像する。
フグは驚いたり威嚇すると膨れる。でも膨れると身動きが取れなくなるという欠点があり、いろいろ構造上面倒くさい魚である。
そんなフグの丸みをあのグフで作れるのか。自分で企画してはみたが非常に疑問である。
剣。フグのどこに使うんだこれ。
例のムチ。グフといえばこのヒートロッド。ご丁寧に2種類も入っている。
ショルダー。ルールがなければ使いたくないパーツのオンパレードだ。
細かなパーツがほとんど。ポリキャップ含め小さいパーツが多い。それが吉と出るか凶と出るか。
制作開始
頭部を組んでみる。
大まかな形を作ってみる。
グフのボディなど比較的大きいパーツで輪郭を組む。フグは真横だけではなく、正面や真上から見てもふっくらしているから、全体的なバランスを限られたパーツで補うのはかなり大変な作業。
そもそも適合する部分ではないところにパーツを無理矢理つけるから、かなりしつこく接着する。
正面。
まんまグフである。フグになる予感が一切しない。100人が100人グフと答えるビジュアルだ。
ここらへんでもう自分で何を作っているのか判らなくなる。なにこの危機感。
とにかく丸みが足りない。
トゲを利用する。
そこで考えたのがショルダーのトゲ曲線。これをサイドから見てひとつの丸みに見えるように配置接着!!
とにかく数あるパーツから曲線と合う曲線を見つけ出してジグソーパズルのように組み合わせてゆく。ポイントは360°どこから見ても曲線らしさを保つということ。これがかなり難しい。横から見ると丸みがあるけど、正面から見ると凸凹になったりするのだ。
「ひれ」まわりの制作。
ひれ回りを考えるのが大変だった。そんなパーツないよ。
悩んだ挙句、片足をベースにして剣を背びれに。腰回りのパイプを尾びれに。ひざパッドを尻びれに。
特に剣の形状は背びれにぴったりだ!!
ザクとは違うのだよ、ザクとは。
グフ最大の特徴ともいえるフィンガーバルカン。これはそのまま胸びれじゃないか!!
さっそく装着。
それぞれのパーツ合体!!
土台もグフのパーツで制作。それにしてもなにこの前衛アート。
デパート屋上にある10円入れる乗り物にしか見えない。
それにしても、いつまでたってもグフである。8:2の割合でグフである。
下地塗装。
グフ臭が抜ける。
下地塗装した途端、グフ臭さが抜けてきた。これはこれでかっこいい。
新手のモビルアーマーのようじゃないか。
白とグレーと黒で着色。
塗りたくない部分はマスキングテープで覆いながらスプレーしてゆくと…
完成
グフ果汁100%のフグ
最後に目玉を塗装すると結構いい感じのフグに。
2メートル離れるともうフグにしか見えないほど。
真上から。
フィンガーバルカンで作った胸びれが良い感じで自己主張。
グフについていた99パーツ全てそのまま使い切る!!
獲れたてホヤホヤを再現。
フグとったどー!!
と、ここで皆さん2本のムチの存在を覚えていますか?
あのヒートロッドで…
排便を再現!!
リアルに曲線を描いて海底を漂うフンと、出ている最中の直線的なフンをヒートロッドで表現できる日がくるなんて。
機械的なものを生物に見立てる難しさを思い知らされた。でも、その難しさが逆に楽しく、擬態に似た感覚で制作できました。ヒートロッドのような難関パーツも、ピンチはチャンスであったからこそ排便ギミックに気づく訳で、本当に「ないものは作れ」で適合パーツ選びが楽しかった。
そんな訳で今回は無事?グフからフグになった。
そんな満足している自分に対し、ランバ・ラルさんがかつてアムロに投げた言葉を再び言い放つ。
「自分の力で勝ったのではないぞ、そのモビルスーツの性能のおかげだということを忘れるな」と。