ふだんのようす
とにかく臆病
先輩が怖い
甲羅を着せ替える
まず超軽量粘土で型を取ります。
亀の甲羅に軽く当てて、曲線の型だけ取ってから上部に粘土を盛ってゆきます。
こうして作れば亀に余計な負担はかからない。
ひとつ目は攻撃的デザインで周囲を威嚇してみよう。
ベースはこれ
ドイツ20mm4連装高射機関砲38型。
これでベランダの鳩も撃退だ!!
プラモを甲羅粘土にアレンジして取り付ける。
プラ板で追加装甲も自作。ここから機関砲を取り付け塗装に入る。
うん、強そう。ここから汚し塗装とデカールを貼ると…
完成!!
陸ガメじゃないけど、陸戦で挑む心の強さをデカールでアピールするという余計なお世話。
ここまで作るのに結局1週間近くかかってしまった。先日作ったガンプラよりも時間がかかっている。
山をのせてみる
ふたつ目は大地の強さでビッグ感を出してみよう。
自然の強さと言えば火山。
ここからコルクチップとランドスポンジでデコレーションして…
完成!! 今にも大噴火!!
「俺を怒らせたら噴火しちゃうぜ?」感が全開だ。
ジオラマで使われるこの素材たちも、まさか亀の甲羅になるとは思うまい。
きゃりーぱみゅぱみゅ系強さを出してみる
みっつ目は原宿的強さを演出してみましょう。
うん、きもい。
目の前で続けられる謎制作に不安でいっぱいの亀。
この子はきっと覚えているのです。最初に自分の甲羅で型をとっているということを。
ここから塗装してトゲをつけると…
まさにファッションモンスター
この目玉とトゲで周囲の動物はうかつに近寄れない。外敵を防ぐ完璧な甲羅である。
気分はもうきゃりーちゃん。
並べる
と、いう訳でそれぞれの強さを持った甲羅が出来た。見事に違う3種類。TPOで選べる甲羅である。威嚇する相手で着替えてもいいかもしれない。
では、さっそく強くなってもらいましょう。
ついに装着
これで鳩も怖くない!!
機関砲つきだし、なによりも自走式だ!! 対空射撃はもちろん地上目標にも威力抜群。向かうところ敵なし状態。
その名も自走式20mm4連装高射機関カメ砲type-nifty。
注:新作ゾイドではありません
まるで獲物を探すかのように、どんどん進む機関砲。その勇ましい姿からここ10年見たことのない自信を感じる(勝手に)。
興奮して撮影している僕の姿を公園に来ていた親子はきっとプラモで遊ぶ不審者だと思っていたに違いない。
「ママ、あの戦車ラジコン?」
「たかし、見ちゃダメ!」
そんな具合に…
周囲は気にせず撮影を続ける。
大地に溶け込む亀
外敵が近くにいても「なんだ火山か」くらいにしか思わないはず。
その名もビッグサンダー・マウンテン。
力強く動くマウンテンの姿に神々しさすら感じる。
古代のインドではこの世界は亀が象をのせて、その上に大地があり、高い山がそびえたっていたと信じられていた。
まさにこんな感じじゃないか。
注:モンハン新種ではありません
続いては…
例のきもい奴
でも原宿を歩いてたら確実にファッション雑誌のカメラマンに呼び止められちゃうぞ!!
外国人観光客が見つけたら「Oh!! Kawaii!!」って興奮しちゃうぞ!!
間違っても絶対に踏みたくない亀である。
自分で作っておいてなんだが、目玉が怖い。この姿でけっこう速く動き回る光景はすごく恐ろしい。
この撮影のおかげでうちの亀と久しぶりにのんびり公園で過ごせました。ちなみにこの種の亀はこの大きさで立派な大人。
ウィキペディアで調べるとニオイガメは「協調性にかける」との事…
最後に亀に強くなったか訊いてみたところ、
「こんなもんいらねーよ」
そう吐き捨てて立ち去るのであった。
【強さは自分で見つけるもの】
そう教えられた気がした。
この亀、動き出すと速い。基本歩かない。駆けるのだ。
だから撮影がスピードに追い付かず、とにかく大変だったが必死で寝転びながら出来るだけ同じ目線で撮影を続けた。撮影中、そんな僕を多くの人が眺めていた。
きっと僕が何を撮っているか判らなかったと思う。動力が「謎」の不審な模型を撮っているから不思議に思ったに違いない。
ありがとう、これからも協調性にかける者同士仲良くしてね。
この着せ替え甲羅、まだまだアイデアがあって、反響あれば是非またやりたいと思います。
撮影後、亀は気持ち強くなったように見えます。
モデルになってくれたギャラとして、この日の夜は特別に赤貝の刺身をたっぷりご馳走しました。